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微ユニークから始まる異世界生活  作者: 椎茸大使
【第四章】 挨拶。それと…
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第二百八十七話 味噌は味噌だけど的なお話

味噌を買った翌日、迷宮都市へ向けての移動を再開した。


昨日の事を少し。

昨日はあの後普通に宿の夕食をいただき、身体を拭いて寝た。

そして、四人部屋。

つまりはそういう事。


「さて、今日は誰が練習する?」

「へ? レイダさんだけでいいんじゃないの?」

「いや、夜営をしたら仮眠する事もあると思うし、そうなると不測の事態が起きた時に操車出来る人が居なくなるからもう二人くらい出来るようになった方がいいと思ってさ。」

「なるほど……じゃあ、僕がやろうかな。」

「セフィアか。もう一人は誰がやる? アカネ、やってみるか?」

「なんで私!?」

「いや、夜営するの二班に分かれてるから、どっちも二人ずついた方がいいからだけど……」

「……一理あるわね。それにルリエちゃんにやらせると馬鹿な盗賊が釣れそうだし……分かったわ。私がやる。」


というわけで、二人に操車技術を教える。

御者台には三人並んで座る事ができるが、流石に三人だとちょっと狭いし、何より美少女二人に挟まれるのは少し、ね。

だから午前はセフィア、午後はアカネを教える事に。


「こ、こんな感じ?」

「そうそう。あ、次右に曲がるよ。」

「う、うん。」


そんな感じに和やかに時間が過ぎていった。

嫁と二人でのんびりと過ごすのがなんと心地いい事か。

そしてお昼の時間になったので味噌を使った料理が食えると思ったところで落とし穴が。


「しょっぱ!」


味噌がどんな物かと軽く味見をしたセフィアが感想を口にした。


「これ、本当に使えるの?」

「ああ。味噌は調味料でそのままじゃなくて汁物に入れたり、それで煮込んだりするんだよ。残念ながら、俺が作れるのは一品だけなんだけど……まだ材料が足りなくて教えれないんだ。」

「私も、調理実習で習った味噌汁くらいしか……」

「そうなんだ。ごめん、レント、アカネちゃん。ちょっと研究してからじゃないと無理そうだからこれを使うのは向こうに着いてからになるよ。」

「……そっか。でも、こればっかりはしょうがないか。」

「本当にごめんね。」

「セフィアが気にする事じゃないよ。でも、既に味噌の気分だったし……味噌ラーメンにしようか?」

「みんながそれでいいなら僕は構わないよ。」


そしてみんなに確認してみれば特にこれといった物がなかったし構わないとの事。


みんながいいと言うので早速準備に取り掛かる。

焚き火をしてそれにリリンに出してもらった水を入れた鍋を火にかける。

同時にヨージさんから貰ったスープを別の場所で温める。

そして鍋の水がお湯となり沸騰したところで麺を投入する。

今回はきちっと湯切りの道具を用意した………俺が。

細工の練習がてら作ってみたのだ。

本当に、十日の間に詰め込みすぎだよ。

まあ、楽しかったから別にいいんだけどね。


セフィアが準備したスープとタレ、油が入った器に湯切りを終えた麺を入れたら、すかさずリリンがメンマ、チャーシュー、ネギを入れる。

この流れ作業で出来たそばからみんなに配膳していく。

今回は伸びてしまうラーメンなので受け取り次第食べていくという形になる。

そして俺達三人分が作り終わったので場所を移動して食べる。


「確かに、さっきの味噌の風味があるね。それに、美味しい。」

「でしょ。」

「うん。これなら二人がテンション上げたのもわかる気がする。向こうに着いたら僕も頑張るね。」

「ありがとう、セフィア。」


ヨージさんのラーメン、堪能しました。

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