表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
微ユニークから始まる異世界生活  作者: 椎茸大使
【第三章】 挨拶しないと
249/1489

番外編 シアとルナの休日

〜アレクシア視点〜


「こちらがヘビィコングの討伐報酬の20万リムです。」

「ありがとうございます。」

「それで、次はどうしますか?」

「そうねー、ここのところ依頼ばっかりだし少し休もうと思うからまた今度お願いします。」

「そうですか。それでは次来た時のためにいくつか候補を用意しておきますね。」

「ありがとうございます。それじゃ、私たちはこれで。」

「はい。」


以前冒険者友達(?)のレント達とハードジャイアントと戦ったはいいけど見事に返り討ちにあってしばらく。

私とエルナはCランクの魔物と戦い続けた。

いつかリベンジする為に。

強くなってきちんと倒せるように。

でも、それはしばらくお休み。

やっぱりお休みは大事だもんね。



「う〜ん。それで、明日からどうする?」


ギルドを出て伸びをしながら隣を歩くエルナに声をかける。


「えっと、私は絵を描きたい、かな。」

「そっか。そういえば最近描いてないもんね。」

「うん。」

「そういえば、レントに見せたりしないの?」

「えっ!? そんな、私の絵なんて、見てもつまんないよ。」

「そうかな? 私はエルナの絵、好きだけど。本当に見せなくてもいいの?」

「いいの。私は見せたくて、描いてるわけじゃないから。」


勿体無いなー。

きっとレントも気にいると思うのに。


この後は仕事終わりということもあり寄り道することなく宿へと帰り夕食を頂く。

う〜ん。

偶には別のところで食べようかな?

毎回ここだったし折角しばらく休みにしたことだし。

その事をエルナに聞いてみると賛成のようで何処に行くか? という話になって盛り上がった。

やっぱりエルナは笑ってる方がいいね。


夕食を終えて体を拭いてベッドに横になるとあっという間に寝てしまった。

やっぱりここのベッドは気持ちいい。



「ふわぁ〜。おはよ〜エルナ…………ってあれ? エルナ?」


朝起きてみるとエルナの姿が何処にもなく、周りを見てみると台の上に置手紙がありそこには「絵を描いてきます。」と書いてあった。

どうやら早起きして出かけて行ったみたい。

時間を確認するとお昼近くまで寝ていたみたいで、この対応も納得できるわね。


「ん〜、はあ。気付かないうちに疲れがたまってたのかしら? 今日はのんびり露店巡りでもしようかしら。」


ご飯は………朝食はもう終わってるだろうし………よし。外で食べよう。

そうと決まればさっさと着替えて出かけよう。

シャツとパンツだけとか、こんな格好誰にも見せられないし。


何処で食べようかな?

最近稼げているし折角の休みだし、少し奮発しようかな。

あ、あそこが美味しいって話だしあの店にしよう。


朝食兼昼食を済ませた私は適当にぶらぶらと街を散策しながら露店やお店なんかを見ていく。

こうやって落ち着いて見るのは初めて来たとき以来かも。

いつか恋人と………ってなんでここでレントが浮かぶのよ!

止め止め。

今は普通に露店巡りを楽しむのよ。

あ、これとかエルナに似合うかも。

こっちのはお揃いみたい。

親友だし一緒につけるのもアリかも。


「すいません。これワンセット下さい。」

「ひょっとして、彼氏へのプレゼントかい?」

「ち、違います。親友です。親友と一緒に付けるんです。」

「おや、そうかい。それは悪い事を言ったな。セットで3000リムだよ。」

「はい。」

「毎度あり。」


全く。

こういう店はそういうのが多くて困る。

人の恋愛事情とか別に関係ないでしょうに。


その後も適当にぶらついていると服屋が目に入る。

と、言うよりもそこに飾られている服に目がいった。



〜エルナ視点〜


ヘビィコングの報酬を受け取った翌日。

今日からしばらく休もうということになった。

だから私は趣味の風景画を描こうと思う。

シアはまだ寝てるから心配しないよう書き置きしてかないと。

「絵を描いてきます。」っと。

これで良し。


「行ってきます。」


まだ寝ているシアに声をかけて私は宿を出た。


何処がいいかな?

流石に一人で街の外に出るのは危ないし、今日は街の広場を描こうかな。

ってあ、そういえば緑の絵の具が無いんだった。

先にそれを買わないと。

この前外で描いたからいっぱい使っちゃったんだった。


「毎度ありがとうございました。」


ふふ。

緑の絵の具だけじゃなくて、前から気になっていた筆も買っちゃった。

さて、頑張って描くぞ。


(そういえば、レントに見せたりしないの?)


うわわ。

なんで今それが浮かぶの。

レントは関係無いの!

シアが変なこと言うから。

レントは友達で、奥さんがいるんだから私には関係無いの。


〜アレクシア視点〜


これ、レントに似合うかも………って、別に好きとかじゃなくて、友達として、そう、友達として、良さそうなのがあったって伝えるだけなんだから。


………はぁ。

いっその事、私とエルナを纏めて貰ってくれないかな?

レントならエルナも大丈夫だろうし。

って無理か。

レントは奥さんたちのこと大好きなんだから。


その後も適当にぶらついて、そこそこ収穫があったりして、そろそろ日が暮れそうになったので帰ろうとすると広場で絵を描いているエルナを見つけた。

こんな時間まで描いているなんて。

ふふっ。

あんなに一生懸命になっちゃって。


「エールナ。そろそろ帰ろう。」

「あ、シア。うん。ちょっと待ってて。今片付けるから。」

「分かった。待ってる。」

「うん。ありがとう。」


「ねぇ、シア。今日は何してたの?」

「ん〜。適当に街をブラブラとね。今度は一緒に出掛けようか?」

「うん。行く。」

「何処に行く?」

「えっとね…………」


こんな感じで久しぶりの休日を満喫している。

こういう何もなくてのんびりした感じが個人的には和むから好きなんですよね。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
このランキングタグは表示できません。
ランキングタグに使用できない文字列が含まれるため、非表示にしています。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ