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微ユニークから始まる異世界生活  作者: 椎茸大使
【第三章】 挨拶しないと
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第二百九話 手紙デース的なお話

セラさんから受け取った手紙を家に帰ってからセフィアは静かに読んで、読み終わったそれをどうしよう……と呟きながら俺に渡してきた。


『セフィアへ

元気にしていますか?

私達はセフィアがいた頃と変わらず平穏な毎日を過ごしています。

セフィアは昔から言っていた冒険者に無事になれていますか?

冒険者という職業柄、怪我する事なくというわけにはいかないでしょうが、元気にしてくれている事を願っています。

挨拶はこの辺にして、私達が何故手紙を送ったのかというと少々厄介な事になりそうだからです。

族長の息子が先日成人を迎えました。

族長の息子はあなたも知っている通り我儘で横暴な人物です。

そんな族長の息子は自分の伴侶は優れた者が複数いてこそだと言い、その内の一人にセフィアを名指ししてきました。

既に家を出て仕事をしていると伝えはしたものの全く諦めた様子はありませんでした。

あなたを探し出して伴侶とする為ならどんな事でもする可能性があるので十分に気をつけてください。』


「どうしよう………まだ二人の両親に挨拶してない!」

「「えっ! そっち!?」」


セフィアだけでなく、横から俺と一緒に手紙を読んでいたリリンまでもそう言った。


「そっちも何も、大事な事でしょう。」

「それは、そうだけど……いいの? 絶対厄介な事になるよ。」

「いいも何も、セフィアは既に俺の嫁。だったら気にする必要なんかないじゃん。それにお呪いもある事だしその馬鹿には何もできないでしょ。」

「そうは言っても、何するかわからないんだよ。ひょっとしたら人を雇ってレントを殺しにくるかもしれないんだよ。」

「そんな奴なのか?」

「いい噂は聞かなかったよ。」

「そうか。」

「強くなればいい。」

「リリンの言う通りだ。俺達が強くなって返討ちにすればいいし、そういう事をされない為にこっちから出向いて完膚なきまでに叩きのめせばいい。歯向かう気が起きないくらいな。」

「レント、ひょっとして怒ってる?」

「セフィアは何を言ってるんだ? そんなの怒るに決まってるだろ。人の嫁に手を出そうとしてるんだ。その報いを受けるべきだろう。」

「その通り。」

「レント……リリン……」


涙ぐんでいるセフィアはやっぱりかわいいです。

確かに俺のセフィアはかわいいし、性格は良いし、美少女だし、料理は得意だし、かわいいし、種族固有スキルを二つも持ってるし、かわいいけど、どこの馬糞野郎とも知れない奴が手を出そうとしてるんだ。

怒るに決まっている。


「俺達は家族なんだ。助け合うのは当然のこどぅばっは!」

「きゃふっ!」


喋っている時に、突然脇腹に衝撃が。


「よく言いましたね。」


そして聞こえるアリシアさんの声。

というか何でこんなにタイミングが良いんですか?

後、脇腹が痛いです。


「い、いらっしゃい、アリシアさん、レイカーさん。」

「それで、お二人はどうしてここに?」

「それはですね、セフィアさん。皆さんに新しい武器を作ったから持ってきたんですよ。流石に今のままじゃ心もとないだろうと思って作ったのですが、何やら大変な事になっているようですね。」


また偶然らしい。

こんだけ偶然が多いと狙ってるのかと思ってしまう。

とはいえ、確かにアリシアさんの言う通り大変な事になっているというのは間違いない。

そしてそんな時に新しい武器というのは渡りに船というかすごく嬉しい。

強い武器があれば魔物戦闘で大きなダメージが与えられ、早く魔物が倒す事ができてLVが上げやすいという事だ。

つまり、馬糞野郎が雇ったゴロツキ対策をしようとしている今の俺達にはとてもありがたい贈り物だという事だ。

だから


「「「ありがとうございます!」」」


俺達はアリシアさん達にお礼を言った。

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