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微ユニークから始まる異世界生活  作者: 椎茸大使
【第三章】 挨拶しないと
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第百九十二話 水の狼的なお話

「それじゃあ、俺たちはこれから試験依頼の方に行きますね。」

「はい。お願いしますね。」


例の馬鹿を含めた合格者を発表したので、俺たちは試験依頼の方に向かう。

ちなみにうちの連中は全員が合格した。


「あの。」

「はい?」

「さっきはすいませんでした。まさか奥さんだとは思ってなくて。」

「ああ。さっきの馬鹿か。」

「ば、馬鹿!?」

「人の嫁さんをナンパするんだぞ。俺からしたら馬鹿にしか見えないだろう。」

「ま、まあ、そうですね。」

「それで、いったい何の用だ?」

「いえ、謝りたかっただけなんで。」

「そうか。俺たちはまだ仕事があるから。」

「本当にすみませんでした。」


馬鹿の相手をしていたので、少し時間を取られてしまった。

まあ、問題なんか起こっていないだろう。



起こってた。


「レント! いいところに来た。助けてくれ。」


コボルトロードが沢山のコボルトを引き連れて襲っていた。

今日は色々なことが起こるな〜。


「クルト! 俺たちがコボルトロードをやるからお前達はコボルト達を近づけないようにしてくれ!」

「分かった。お前らもいいな?」

「「「「おう。」」」」


威勢がいいな。

でも、流石にこの数を五人で抑えるのは大変だろうし急がないといけないだろう。


「レント、セフィア。私が魔法でやるから、ひきつけお願い。」

「「了解!」」


リリンが魔法で倒すそうだから俺とセフィアは足止めをする。

なんか、「別に倒してしまっても問題はないのだろう?」とか言いそうになってしまったが、なんかそれはやばい気がしたので喉元あたりで抑えた。


「俺は左から行く。セフィアは右からで。」

「分かった。」


左右から狙うことで狙いを定めさせない、と共に一方に向かった時にもう一方が攻撃する為だ。

俺が先制して攻撃すると、予想通りコボルトロードは俺の方を向いた。

そしてその左手に持つ棍棒を薙ぎ払うようにして攻撃して来たので跳んで回避する。

これだと隙だらけで余裕で攻撃されるだろう。

だが、それは一人の場合だ。

事実、コボルトロードは隙だらけだと言わんばかりに顔を歪めて右の棍棒を振り上げてるが、背後から迫ってきたセフィアが足を双剣で思いっきり斬りつける。

するとコボルトロードはその痛みに悲鳴をあげ膝をつく。

その間に俺は着地して、即座に草結びで拘束する。

そして俺の草結びに合わせてセフィアもロックバインドを使う。


「「リリン!」」

「準備出来てる。水狼咬牙。」


リリンの新魔法なのか、高さが一メートルくらいある水で出来た三匹の狼がコボルトロードに襲いかかり、首や腕、足を噛み砕き瞬く間に倒した。


うわぁ〜。

食らいたくね〜。


「終わった。後は雑魚だけ。」

「そうだった。」


リリンの言う通りまだ沢山のコボルトが居……る?

あれ?

なんか、どいつもこいつもリリンに怯えてないか?

まあ、これはこれで楽でいいんだけど。

怯えてへっぴり腰になっているコボルト達をサクサクと倒していくとある程度の数が減った所でコボルト達は一目散に逃げ出していった。

って、まだ受験者が居るんだからこれは不味くね!?


その後、散開して逃げ出したコボルトを狩って行っている内に試験が無事に終わったようだ。

犠牲者が出なくて何よりだ。

それに臨時収入のお陰で懐も少し暖かくなるだろうし、良かった、良かった。

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