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微ユニークから始まる異世界生活  作者: 椎茸大使
【第三章】 挨拶しないと
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第百九十話 試験官継続中的なお話

気持ちを切り替えて次の人の相手をしよう。

今回の受験者は全体で約五十人。

その内の二十人ほどがここにおり、俺の担当は七人だ。

相手が格下とはいえ、流石に二十人を一人で相手にするのは大変だし二人が手伝ってくれて本当に助かったよ。


そして次の人は16くらいの女の子だ。

というか蒼井だ。

お前かよ。

まあ、これも仕事だし、こいつがどんな風に戦うのか少し興味もあるし。


「次は蒼井か。じゃ、やろうか。」

「OK。」


蒼井はそう言うと一直線に突っ込んで来た。

そして振るわれる唐竹を軽くいなす。

おお、さっきの奴とは段違いだな。

鋭さも力も。

スキルの恩恵なのか剣筋もさほどブレていない。

まだ少し乱れがあるのはスキルを手に入れてからあまり時間が経っていないからかな?

そのまま何度か剣を交える(俺はヒノキの棒だが)がどれもEランクでも通用しそうだな。

次は防御を見させてもらおう。


突きは使わずに軽く攻撃するが剣で防いだり、躱したりとこちらもさっきの奴とは全然違う。

避けれるのに避けずに馬鹿正直に受けるのは盾職で充分だしな。

まあ、盾職はただ受け止めるだけでは務まらないが。


少し大振りの攻撃を外してみると隙だと思ったのか思いっきり剣を振ってきた。


「阿呆。経験もステータスもスキルレベルにも差があるのにそんな簡単に隙ができるわけ無いだろう。」


蒼井の腕を掴んで防ぎひざ蹴りの寸止めを入れる。


「はい。終了。」

「なんで? まだ戦えるよ。」

「阿呆。わざと隙を作ったところにお前が攻撃してきたんだぞ。やろうと思えば殺すことも出来る状況だったって事だ。そんなの終了以外ないだろう。」

「なるほど。」


その後は蒼井にも思った事を伝える。


そして三、四、五、六と相手をして最後の一人となった。

その一人がレイダさんだ。

本音を言えばルリエの相手をしたかったんだけど、こればっかりはな。


「最後はレイダさんか。そんじゃやろうか。といってもレイダさんならやる必要も無いだろうけど。」

「いえ、私はまだFランク冒険者ですから。それと、いい機会なので本気で手合わせして下さい。」

「試験でそれは駄目だろう。まあ、予想以上に強かったら分からないけどね。」

「分かりました。本気を出させてみせます。」


そう言って繰り出される突き、突き、突き、突き。

今までの人よりも断トツで速いし強い。

やっぱりレベルから見てもFランク冒険者の攻撃じゃないよ。

まあ、本気を出すほどではないが。

恩恵様々なのがちょっとアレなんだけど。


間合いの外で躱し、届かせようとより一層強く突いて来て腕が伸びきったところで近づいてヒノキの棒を打ち込む。


「はい。終了。やっぱり他の人よりも強いね。」

「それでもご主人様には敵いませんよ。」

「まあ、レベルに差があるからね。」


俺が担当する七人が終わったので、俺の所を見ていた職員さんと合否を話し合う。

蒼井とレイダさんは普通に合格している。

他にもう二人程合格だ。


そして二人の方はどうなってるのかなと思って、先ずはリリンの方を見てみると、持ち前のスピードで余裕の対応をしていたのか既に試験が終わっていた。


セフィアの方はどうかな? と思ってそちらの方を見ようとすると


「もし俺が良いところを見せれたら俺と付き合ってくれ!」


こんなふざけたセリフが聞こえてきた。

えーと、確か実剣は使って良かったっけ?


そんな事を考えながら俺はセフィアの方に歩いて行った。

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