短編 リリンの気持ち的なお話
別視点でやってみたくて書いた。後悔は微妙にしてる。
ーリリン視点ー
私はレントが好きだ。
最初は敵にお金を投げつけるなんて変で、だけど面白い奴だと思った。
自分でもらしくないと思う。
ほぼ初対面なのに自分を押し売りするなんて。
でも仲間になって良かったと思う。
前の街では自分より小さく年下というだけで見下してくる奴ばかりだった。
でも私が依頼をこなして自分よりランクが上になればおもしろくねぇだの媚び売ってるだの。
媚び売ってるのは自分らの方だというのに。
正直言ってうんざりだ。
でもレント達は違う。
私を凄いと言ってくれる。
でも負けない。直ぐに追いついて見せる。足手まといにはならないとも言ってくれる。
これこそが私の求めたものだ。仲間なんだと思った。
そうして数日が経った。
最近気づいた事がある。
それはセフィアがレントの事を好きだということ。
そして自分もレントの事を好きなんだということに。
レントに褒められるとセフィアに褒められるより嬉しい。
レントがセフィアと楽しそうに話してると少し悲しくなる。
私がレントと話してるとセフィアは寂しそうにしている。
気づいたらレントの事を目で追っている。
セフィアもレントの事を目で追っている。
そしてゴブリン退治の依頼を終えた後、セフィアに相談された。
なんて事はない。レントの事が好きだけどどうすればいいのかという事だ。
正直に言って相談する相手を間違えていると思った。
なので私もレントが好きだと言った。
そしたらセフィアは面白いように狼狽えた。
それを見て可愛いと思った。
この世界は一夫多妻制だ。
一夫一妻なのは教会の人間だけだ。表向きは。
そして一人の男に複数の女がいるのは普通の事だ。
でも女達の間で争いが起こる事もある。
だけどセフィアとなら大丈夫だと思った。
だからセフィアに提案した。
同時に想いを告げようと。
私の事は分からないが間違いなくレントはセフィアの事が好きだ。
だってセフィアと話してると凄く楽しそうだから。
だってセフィアはこんなに可愛いのだから。
セフィアの想いは受け容れられるだろう。
私の方は分からない。
でも、諦めるつもりはない。
セフィアに先を譲ることになろうとも、私のことも受け容れさせてみせる。
だからセフィアと一緒に告白しよう。
いつか振り向かせる為にも。
だって私はレントの事が好きだから。
展開が早くてちょっと無理があるかも。でも書いたので一応上げてみた。後、短いので今日はもう一話上げます。