第百五十一話 ごちそうさま? 的なお話
家に帰っていつものようにする。
蒼井は普通に休んでいる。
そうして風呂の準備をしているとルリエとレイダさんが帰ってくる。
ーーダダダダダダッ!
「まだ子供じゃない!」
「うわっ!びっくりした。」
なんかよく分かんないけど蒼井が突然やってきてそんなわけのわからない事を言ってきた。
「いきなりどうした? というかなにを言ってんだ?」
「あのルリエって子の事よ! あんたの嫁って言ってたけど、まだ子供じゃない!」
「いや、三つしか違わないし……」
「それでも13じゃない! 犯罪よ犯罪。」
「誰にもそんな事言われなかったぞ。というかむしろ普通に祝福されたし。アリシアさんも来てくれたし。」
「は? え、何? 神様じゃないの!? そんなホイホイ来ていいものなの?」
「さあ? でももう何度も来てるし。誰にも文句言われなかったし、アリシアさんも特に言ってなかったから問題ないはずだ。」
「でも、だからって……」
「というか蒼井が気にする必要あるのか?」
「え? あ、そういえばなかったわ。」
「じゃあ、なんで来たんだよ。」
「なんでだろ? あ、犯罪だからだ。」
「犯罪じゃないって。だからもういいよな。」
「あ、うん。」
そう言うと蒼井は戻っていった。
この世界では12で結婚なんて普通だろうに……多分。
貴族とかいるしきっと普通だ。
そんな事を考えているとリリンがこう言いながら風呂場を離れていった。
「じゃあ、ルリエ呼んでくる。今日はルリエの番。」
それからすぐにルリエがやって来た。
そのまま服を脱ぎだしたから、ルリエの番というのは俺と一緒に入る順番という事かな。
というかいつの間にか順番制になっている。
◇
風呂から出て他の人と交代する。
そして全員が風呂に入ったらみんなで夕食だ。
今日のメインは川魚だ。
これも美味しいな。
「美味しっ! 何これ!? お昼もそうだっけど、あんたいつもこんなに美味しいの食べてるの? 羨ましいわね。」
「いいだろっ。自慢の嫁達だ。」
「はいはい、ごちそうさま。」
「え、いらないの? じゃあ貰うよ。」
「ちょっ! そういう意味じゃないよっ! 惚気は要らないって言ってるのよ。」
一人増えただけでかなり騒がしくなったけど、今日も美味しく楽しい夕食になった。
◇
「ねぇねぇ。明日街を案内してくんない? アリシア様が来るのって明後日だし、いいよね?」
「やだ。」
「なんで!?」
「明日も依頼を受けたいし、防具も新しいの欲しいし。」
「別に明日じゃなくていいじゃない。」
「明々後日には冒険者友達にBランクの依頼を一緒に受けるかどうかの返事をしないといけないからそれまでに色々試しときたいんだよ。」
「レント、別にいいじゃない。防具なら明日案内しながら買えばいいし、依頼だって午前の内に済ませればじゃない。」
「いや、でも近場か分からないし…」
「近場のを選べばいい。」
「それはそうだけど……」
「ほら、お嫁さんもこう言ってることだしお願いね。」
「分かったよ。でも、依頼が終わってからな。」
「りょーかい!」
明日の事も決まったので、そろそろ寝るとしますか。
まあ、寝るのはもう少し後にするんだけどね。
そうして三人と致して寝る前にトイレに行こうとすると何故かドアが開いていた。
なんでだろう。
閉めたはずだけど……気のせいかな?
っと。もう眠いしさっさと寝よう。
〜優姫視点〜
三人とも相手にするなんて……それに激し過ぎだよ。
なんかもやもやする。
うー。
声が聞こえないからって気になって覗くんじゃなかった。
あしたちゃんと起きれるかな?