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微ユニークから始まる異世界生活  作者: 椎茸大使
【第八章】真・アクリアでの話
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第1377話 思った通りだったね。的なお話

目が覚めると体中バッキバキだった。

いやまあ、遊んでそのまま寝落ちしてたわけだし変な姿勢になっていてもおかしくはない。

となれば当然体があちこち固まっててもおかしくはないわけで、そんな体を解すために外に出て軽く運動でもしようかね。

部屋を出ると例によって……いや、まだ2回目だし例によっても何もないか。

昨日のメイドさんがついてくる。

朝早くからごめんね。


「ねぇ、メイドさん。どこか体を動かせるところとかってないですかね? 訓練スペースか何かだと嬉しいんですけど。」

「メイド如きにそんな畏まらないでください。こちらもやりにくいのですが……。」

「えーと、初対面に等しい人に馴れ馴れしくってのはちょっと……それに年上の方ですし。」

「はぁ……まあ、仕方ないですね。それで訓練スペースですよね? それならこちらへ。」


なんかため息された。

でも昨日ほど邪険にしてるって感じではないし、お風呂でのあの対応が良かったのかな?


そうしてメイドさんの案内の元、連れて行ってもらった場所はお城の裏手にある広場。

見たところ結構な広さがあるし騎士達が訓練している場所だったりするのかな?

もっとも、今はまだ朝早くという事もあってか騎士達は訓練をしていないようだけど。

朝食もまだだしね。

しかし、そんな場所で訓練している人もいる。

人というか、子、だけどね。


「えっと、リット様? でしたよね?」

「あ、レントさん。いえ、私に様は必要ありません。親族になるのですから。」

「あー、じゃあ、リットちゃん。」

「はい! なんでしょうか!」

「こんな朝早くからリットちゃんはどうしたの?」

「日課です! 私は将来騎士になりたいと思っておりますので、その為の鍛錬をしているのです!」

「そうなんだ。」


マジで姫騎士だった。

いや、今はまだ姫騎士志望だけど。


「そういうレントさんは何をしに来たんですか?」

「俺は体解そうと思って。ここ使わせてもらってもいいかな?」

「はい! まだスペースはありますから!」

「ありがとね。」


先客であるリットちゃんからの許可も貰ったので早速体を動かそうかね。

まずは体を痛めないように体を温めて筋肉の柔軟性を上げるストレッチ。

えーと、確か動的の方だったはず。

あのアニメ見たの結構前だったしちょっと記憶が曖昧だけど多分合ってるはず。


それらが済んだら次は木剣を使っての素振り。

一つ一つの動作を丁寧に、動きのブレが無いかを確認していく。

そして徐々に速度を上げていき、ただ素振りをするだけじゃなくて足を動かしていく。

ぱっと見は型の稽古のようにも見えるが、自己流なので型と呼べる程形が決まっているわけではない。

ただ自分にとって振り易い動作、威力の出る動作、しっかりと魔物を捉えられる体勢を重要視しているだけだ。


最後に全身に魔力を巡らせ、木剣を魔力で覆っての同じ事を行う。

魔法金属の鍛治訓練が活きてるようで、魔力で武器を覆う技術と魔力による身体強化の二つを同時に行えるようになっていた。

前までは魔力で武器を覆うにしても集中しないと出来なかった上にかなり時間がかかっていた。

身体強化に至ってはそれっぽい魔法スキルを覚えるまでして誤魔化していた程だったが……。

何はともあれ、人生で何が役に立つか分からないし技術は磨いておくもんだな。


「ふー……。」


全部終えて残心。

周囲に気を配る。

そうしているとリットちゃんが駆け寄ってくる。

うん。

気付いていたよ。


「レントさん凄いです! すごくかっこよかったです!」

「そう?」

「はい! それで、一つお願いがあるのですがよろしいでしょうか?」


あ、これ多分あれだ。

稽古をつけてくださいとかそういう系の奴。


「私と1つ手合わせをお願いできませんか?」


ほらやっぱり。

思った通りだったね。

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