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微ユニークから始まる異世界生活  作者: 椎茸大使
【第八章】真・アクリアでの話
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第1368話 理解が追いつかない。的なお話

窮屈だった船旅で凝り固まった身体を伸ばしているみんな。

俺?

ずっと鍛治修行だから船旅とかしてませんけど?

一応今船から降りてはいるけど、船旅をしていたっていう実感ないなぁ〜……。

ただ、みんなも今回はあまり船室からは出ていなかったみたい。

なんでも、最初は気分転換も兼ねて船の中を歩いたりカジノで遊んだりしたらしいんだけど、その度にナンパされまくったとか。

それで出歩くのが嫌になって必要な時以外は部屋から出なくなっていたらしい。


「そのナンパ男の特徴教えてくれる……? ちょっとスパッとやってくるからさ……。」

「いや、流石にそれで教えられるわけないじゃない……。」

「誰だって、サクッとやりたくなる時あるだろ? 俺は今がそうだってだけだ。」

「そんな時ないから! あってもやっちゃダメだから!」

「ちぇっ……。」


まあ、本気でコロコロしようとは思ってないよ。

ちょっと身の程を分からせてやろうかくらいは考えたけどさ。


そしてアクリアの大地を踏み締めるが、な〜んか近付いてくる人達がいるなぁ。

降りてくる時に既に見えていたけど、なんか人を探してるような素振りだったし、聞き込みかな?

あ、でも、それだと他の人に聞かない理由がないよな。

じゃあ何故この人達はまっすぐこっちに近付いてくるのだろうか?

服装も、なんか仕立ての良い服に鎧っていう高貴なって感じの人達なんですけど。


「え、ちょっ、なんか怖くね?」

「僕達、何も悪いことしてないよね?」

「そのはずだけど……。」


戸惑っている間も近づいてきて、とうとう目の前まで来てしまった。

いや本当になんなのさ?


「失礼ですが、あなたはリリン様でしょうか?」

「ん。」

「おお、やはりそうでしたか!」


どうやらこの人達はリリンが目的のようだ。

しかし、何故にリリン?

というか、なんの目的があってリリンを?


「まずはこちらをお読み下さい。」

「手紙?」


リリンが受け取った手紙をリリンに許可を貰ってから後ろから覗き込む。

流石に個人宛の手紙を勝手に読むようなことはしないよ。

いくら旦那だからってその辺の線引きは大事だと思うんだ。

で、その手紙の内容を要約すると、リリンの両親はどうやらアクリアにいるようだが今手が離せないので、代わりに目の前の人達を案内人にして連れて来てもらおうという腹づもりらしい。

あー、リリンの両親がここにいるのか。

全然知らなかった。

というか、この手紙本物?


「リリン。この手紙って本物?」

「多分。この辺とか母の癖が出てる。」


筆跡の癖などから恐らくそうではないかとの事。

偽造の可能性もあるけど、一応信じるしかないか。

じゃないと話が進まないだろうし。


「というわけなので、一緒に来てくれませんか? もちろんお連れ様もご一緒にとの事なので。」


これはリリンに任せよう。

呼ばれているのはリリンなんだし。

まあ、リリンだけってなっていたら断固拒否の姿勢でいっていたけど。


「分かった。」

「ではこちらへ。」


というわけで案内人達に連れて行かれてリリンの両親の元へと向かう……自前の馬車で。

いやだって、置いていくわけにもいかないし。

向こうは向こうで用意していたのに一台無駄になってしまったけど、しょうがない。

予想していた仕事が無くなったせいか御者さんがどこか寂しそうにしてたけど、仕方ない事なんで。

そして馬車を進めていき……あの、なんか、お城に向かってない?

いや、近いからこの道を使ってるだけで、目の前を通り過ぎるんだよね?


「……マジかよ。」


馬車は、お城の前で停まりました。

いや、あの、え?

なんでお城?

リリンさん……?

あ、前の馬車から出てきたリリンもなんか驚いている。

どうやらリリンも知らなかったらしい。

た、多分お城で働いているか何かしているんだろう。

ほら、お城って広いし維持するのにも色んな仕事をする人が必要なはずだし多分そういう仕事なんだろう。

そう自分に言い聞かせて案内人達についていくが、なんで騎士が警護してる大きな扉の部屋に入るんですかね?

いやいや、まさかそんな……。

なんで騎士さんは武器を下ろしてこっちに来てるんですかね?


「さ、リリン王女。どうぞ中へ。」

「あ、馬鹿!」


は?

リリンが王女?


「え? 誰が王女? 私が? ないないないないない。ありえないから。これは夢。きっと夢。目が覚めたら隣には全裸で寝るレントが居て、そのまま……」


リリンが壊れた。

いや、待って。

本当にどういう事?

理解が追いつかない。

予想がついていた人もいるとは思いますが、そういう事でした。

なんかもういっそのこと盛れるだけ盛ってやろうと暴走した結果です。

後悔はしていないです、はい。

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