第1364話 人間睡魔にゃ勝てんよ。的なお話
しっかり休み、時折アリシアさんに相談なんかをして試行錯誤をしながら改良していく。
ゲームなんかにある先端が広くなっている剣なんかを作ってみたが、やはり慣れない形状故に剣に振り回されてしまう。
これは無しということになり、ならば肉抜きしてみようかとも思ったが、そんな加工するだけの余裕なんかなくてそれも却下。
結局普段通りの形状がいいということになった。
となると後は他の部分でなんとかするしかない。
「というわけなんですが、どうしましょうか?」
「そうですね……刀身の中心部分を別の金属に置き換えて刃の部分のみミスリルに……という手もあるにはありますが、結合しにくくすぐにというのは難しいでしょうし、蓮斗さんの言う通り留め具などである程度重さを調節するのが無難かと。ですがそれでも変わるのは僅かですし重心の問題もありますから結局は使い手自身が慣れる必要があります。」
「あ、そっか。重心の問題があったか……。じゃあ、あまり意味は無いって事ですかね?」
「無意味とは言いませんが、まあ、そうですね。」
重心の事がすっぽりと頭から抜け落ちていたよ。
そればっかりはどうしようもないな。
うん。
みんなには練習を頑張ってもらおう。
「なら、俺がすべきなのは出来る限りいい武器を作る事ですかね。」
「それは最優先でしょうけど……そうですね。頑張ってください。」
「はい。」
まあ、そんなわけで遠回りになってしまったが結局は普通に作るということになった。
しかし、試行錯誤に数日使ってしまったから日数に余裕が……頑張らないといけない。
出来ればサイズとか全体のバランスとか確認するために一度試作とかしておきたかった物もあるがそうもいかないかな。
とりあえず作り慣れた短剣と片手剣から先に作って、余裕があればそれらを試作するって方針で。
◇
そうして短剣3本、片手剣2本を休息を挟みつつ作った。
作ったが……なんだろうな。
蒼井用の剣が何故か無駄に高性能なんだが……ぶっちゃけ過去一の出来な上に自分用に作った奴が5本の中で1番出来が悪いんだよね。
こういうのは多少ばらつきがあるのは仕方ないにしても、なんでこうなるんだろうね?
とりあえず自分の分は再度作り直すとして……これどうすっかなぁ……1つだけ出来がいいと変な風に取られないだろうか……?
んー…………ま、いいか。
流石にそんな事にはならんだろ。
だって蒼井だし。
そんなわけで再度自分用の片手剣を作った。
今回のはまあまあ? それなりに? 結構いい感じのが出来たんじゃないだろうか?
ま、流石に過去一の奴には敵いませんがね。
それでもなかなかなの出来だと思うよ。
このままの流れで、といきたいところだけど休息は大事。
でもそろそろ生活リズムを整えないと半日活動して食事をしたら寝るって状態で日常生活を送らないといけなくなる。
そんなのは不健康が過ぎる。
なので、既に若干手遅れ感を感じつつも元の生活リズムになるように休むタイミングをずらしていく。
ま、今のおねむな今の精神状態で鍛治なんてやろうものなら大惨事になりかねないし、そうならなくてもロクなものが作れないだろう。
というわけで、刀身だけだった剣達に柄を鍔をつけたり、使いやすい柄なんかを作成していく。
「ふぁ……。」
でもやっぱ眠い。
生活リズムを整えるって言っても急激に変えるのは難しいし体にも負担かかるよね?
かかるって事にしよう。
だからとりあえず5本の剣を完成させよう。
鞘とかは後回しでとりあえず完成させる。
完成したよな?
眠いしどっかミスってたり、何か忘れてたりするかも……。
あー……それは起きたらやるとして今は寝よう。
人間睡魔にゃ勝てんよ。