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微ユニークから始まる異世界生活  作者: 椎茸大使
【第八章】真・アクリアでの話
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第1316話 時間がかからないといいなぁ。的なお話

話していた時間は20分程か?

それくらい時間が経った頃に情報が集まったみたいで引き戸越しに声をかけられる。

ミコはその人から紙を丸めたものを受け取ってそのままこっちに戻ってきた。

その紙を広げて見せてくれる。

受け取った紙は地図だったようで、そこかしこに丸印と文字が書き込まれている。

なるほど、丸の場所にいるのか。

分かりやすくて助かる。


「情報が来たぞ。まずこの屋敷がここにある。そしてリュウガミネがここで、キサラギはここじゃな。ここがミウラで、ここがスオウ。アルフレッドに関してはこちらで斡旋した宿に今も泊まっているとの事。場所はここじゃな。ヒサギの家はここ。そして指導役の者達だが、どうやら既にこの街を発っているようじゃな。」

「そうなんですか……。」

「なんならもう少し追わせても良いが、どうする?」

「いや、そこまでしてもらうのは悪いしいいよ。それに、そこまで長居するつもりもないし。」

「……そうだったな。」


寂しそうな顔をされるが、そこには触れない。

触れるべきじゃない気がするから。


「それで、これからどうするのだ? どこから向かう?」

「最初はキサラギ家に向かうつもり。といっても、まずは向こうの予定を聞かないとだけど。事前に約束を取り付ける必要があるだろうし。本当は日を開ける必要があるんだろうけど、そんなに時間もかけられないから、午前に約束を取り付けて午後に挨拶ってつもり。」

「ふむ。手土産は用意せぬのか?」

「手土産!? それって用意した方がいいのか!?」

「まあ、時間を取らせるわけだし、そういうのはあるべきだろうな。」

「そうなのか……なら急がないとダメだな。これって借りれないか?」

「無理だな。落としたり失くしたりされたら問題になるのでな。」

「まあ、そうだよなぁ……。」


なら頑張って覚えないといけないな。


「だがそれも、妾が一緒ならば話は別だ。」

「は? まさか、ついてくる気か!?」

「そうしなければこの地図は使えぬぞ?」

「か、紙とかに書き写せばなんとか……。」

「それをさせると思うか?」

「……思わない。はぁ……仕方ない。でも変装してもらうからな。」

「うむ。もちろんじゃ。」


嬉しそうにしちゃってまあ。

でも、寂しそうな顔をされるよりかはマシか。


「では行くぞ。」

「待て待て! 変装はどうした!?」

「そんなもの、認識をずらせば問題ないだろう。……いや待て。折角じゃし着替えようではないか。しばし外で待て。」

「急にどうした? まあ、着替えてくれるのはありがたいが……。」


着替えをするというのなら外で待つしかない。

このままこっそり抜け出した所でどうせまた迷子になるし。


「待たせたの。」

「え? その髪……一体どうしたんだ?」

「このくらい妾には造作もない。それよりもほれ、急ぐのであろう?」

「あ、ああ。」


着替えるだけのはずが何故かミコの髪の色が変わっていて、さっきまでは絹のような純白だったのに今は燃えるような真紅の色をしている。

神様って凄いな。

俺もそれが出来たらカツラなんて被らずに済むんだけど……。


ミコに先導されるままに進んで行って最初に来たのは……お茶屋さん?


「ここは?」

「この茶舗の葉は大名共に人気での。手土産に丁度良かろう? 本音を言えば茶菓子の方が良いのだが、あいにくとオススメできる店はこの近辺にはないのでな。時間も押してる故ここにさせてもらった。」

「なるほど。」


大名御用達って事ね。

手土産とは別に自分用も買っておこう。

こういう所なら高級品もあるだろうし、そういうのは日本にいた頃も飲んだ事無いから興味がある。

ウチはわりかし裕福だったけど、だからといって何でもかんでも高い物を買っていたわけじゃ無いからな。


無事手土産も買い、お次はキサラギ家か。

ミコも居るというのが少し不安材料だな。

面倒な事になるのはまず間違いないだろうが、あまり時間がかからないといいなぁ。

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