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微ユニークから始まる異世界生活  作者: 椎茸大使
【第八章】真・アクリアでの話
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第1283話 のんびりと待つ事だけさ。的なお話

とつぜんおおがねもちになった。

実感が全然湧かないです。

ギルドの人は帰ったが、目の前にあるお金が本当の事だと告げている。

キンキラキンのお金が堆く積み上がっていて本当にもう、なんなんだろうね。

人って突然大金持ちになるとどうしたらいいのか分からなくなるものなんだなぁ。

初めて知ったよ。


「えっと、とりあえず半分はパーティの資金として俺が預かるとして……残りの半分が2550万だから1人255万なんだけど……コハルさんはどうしよう?」

「そうだよね……。」

「は? いえいえ、そんな私なんて何もしてませんし貰うわけにはいきませんよ! それどころか迷惑をかけた分なんらかのお詫びをするべきですし……。それにこの宿に泊まれただけでも望外の僥倖というもの。これ以上を望んだらバチが当たりそうです。」

「でも何も無いというのも流石に……なぁ?」

「うん。せめて端数の50万だけでも受け取ってくれないかな?」

「ご、50万……私の給料2年分以上……はっ! いえいえ、そんな大金受け取れませんよ!」


50万が大金……なんて不憫な。

尚のこと受け取ってぇぇっ、て違う!

50万は大金だ!

しっかりしろ俺。

5100万なんて受け取ったもんだから金銭感覚がバグってるけど、物価や流通なんかで色々と差はあるだろうが、それでも大雑把な計算では50万リムは大体500万円だ。

普通に大金!

これ忘れちゃダメ!


ま、まあ、それはともかく、それなら尚のこと受け取ってもらわないと。

というか、俺の不注意で死なせかけちゃったわけだし、迷惑料も兼ねて受け取ってもらった方が精神的に楽なんだよね……。

なのでゴリゴリのゴリ押しで無理矢理押し付ける形で受け取ってもらった。

これなら向こうは断ったけど無理矢理渡されたとして、こっちはこっちで迷惑料も含めてって事でどちらも精神的負担は少ないウィンウィンの関係になる。


「本当によろしいんですか?」

「むしろ受け取ってもらわないと困るので。」

「そういう事なら……。」


再度確認されたけど押し通した。

そして各自手元に残るお金は1人250万。

これでも十分な額だ。

最近は散財することばかりだったしその補填が出来たし、ヤマト土産を買ういい資金になったな。

アデル達は一緒に祭りを回ったけど、でもそれはそれという事で、何かお土産でも買って行きたいものだな。

それ以外にもクルト達にアベルさん達、セラさん、クレアさん、後はアメリタ義母さん達にハンナ義母さん達、それに天装さん達に黒狼さん達にカルロら堅牢さん達もいるな。

親衛隊の面々は……別にいいか。

渡すにしても俺が用意するもんじゃないだろうし、むしろ俺が渡しても嫌がるだけだろ。

あ、でもイリスさんだけには用意してもいいかも。

ユーリと比べてイリスさんは全然敵意を向けてこないしな。

後は……グラハムさんとか?


こう考えると結構多いな。

いや本当に250万貰えて良かったよ。

予想外の人数の多さに俺もびっくりしてる。

これだけの人数分用意するとなると結構な額になるだろうし、ここ最近の散財具合から考えると、お財布さんが大幅なダイエットに成功していたかもしれない。

臨時収入あって良かったよ。


報酬の分配が終わり、その後は特に言うこともなくお風呂入って夕食を食べる。

二度あることは三度あると言うし、キサラギかリュウガミネのどちらかからの使者さんとか来るかもと少しばかり思ったけどそんな事はなかったし。

明日はなんらかのアクションがあると助かるんだけどな。

とはいえ、それは会議の雲行き次第。

結局は運任せで俺に出来るのはのんびりと待つ事だけさ。

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