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微ユニークから始まる異世界生活  作者: 椎茸大使
【第七章】封竜祭に参加します
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第1264話 勝手に食うなよなもぉ〜! 的なお話

決勝戦が始まった。

そしてすぐに結果が見えた。

見えてしまった。

相手が悪過ぎる。

ガラードさんは間違いなく強いんだろう。

多分Aランク冒険者か何かなんだろう。

ひょっとしたらA+とかSランクだったりするのかもしれない。

だけど、それでもシュンテンさんには勝てない。

俺はガラードさんともしも戦ったのならば勝てるとは言えないが、それでもやりようによっては勝ちを拾える気がする。

だけど、シュンテンさんは違う。

勝ちの目が一切見えない。

勿論それはあくまでも俺の話でガラードさんなら勝ち目があるのかもしれない。


でも、多分それは無理だろうな。

目の前で繰り広げられてる一見互角の試合だけど、ガラードさんは苦虫を噛み潰したような表情を、シュンテンさんは楽しそうな表情をそれぞれ浮かべている。

それがどちらが上か物語っている。

それにシュンテンさんは狙える隙をわざと見逃すような事が何回かあったから、決勝を盛り上げるために接戦を演出しているんだろう。

ガラードさんもそれが分かっているからこその表情。

辛いだろうなぁ。


20分近く互角の勝負を繰り広げた後、ガラードさんが必殺技か何かを叫びながら攻撃し、シュンテンさんがそれを躱してド派手な技で決着をつけた。

途中からはガラードさんも稽古をつけてもらってると考えるようになったのか、時折楽しそうな表情を浮かべていたけど、勝つことは出来なかったか。

まあ、仕方ない。

相手が悪かったとしか言いようがない。


「いやー、あれは無理だろうね。しょうがないしょうがない。」

「あのお爺ちゃん強すぎでしょ……なんで素手で槍と真正面から打ち合ってんのよ……。」

「あれは魔力障壁をピンポイントに展開してるんだよ。」

「よく分かりましたね。」


顔とかはっきり分かる距離とはいえ、それでもそれなりに距離はある上に高速で攻防を繰り広げていたのに、よく分かったなぁ。

あれ?

そういえば魔力の使用っていいのか?

誰も魔法を使ってなかったからてっきり魔力自体使用制限が掛けられているのかと思ったんだけど……。


「ユキノ。魔力障壁ってありなの? そもそも魔力の使用自体いいの?」

「魔力運用だけならば問題はないぞ。最も、あそこまでの技量を持つ者は滅多にいないがな。」


そりゃね。

あんな攻防をしながら魔力を制御し続けるなんて普通は無理だろ。

いや、身内に1人出来そうな人いたわ。

まあ、この人も普通からはかなり外れてるけど。


「アデラードさんならあの人、シュンテンさんに勝てたりしますか?」

「多分勝てるよ。」

「勝てるんですか……。」

「と言ってもステータスの差があるからだけどね。技量だけなら互角じゃないかな。」

「いや、それでも十分凄いんですけど……あの人と技量が互角って……。」


魔法系のレジェンドスキルを持っていて、九色の人形姫(ナインス・ドール)なんていう二つ名があるくらいに魔法に長けてる癖になんで近接戦闘すら化け物級なんですか……。

理不尽すぎだろ。

SSランクは伊達や酔狂じゃないって事か。

先が遠いなぁ。


そんな会話をしている間に準備が整ったようで閉会式兼授賞式が行われる。

壇上には準々決勝まで進出した人達が並んでいる事からその辺までは副賞か賞金が出るんだろうな。

一応ベスト8って事になるわけだし。


準々決勝で敗れた人達がまとめて呼ばれて、賞状と賞金を渡され、4位のシュウスイさん、3位のシジマさん、2位のガラードさんと順番に呼ばれて賞状と賞金、そして勲章のような物を付けられていく。

最後に優勝したシュンテンさん。

こちらは賞状と賞金、勲章、そしてトロフィーが渡されていた。

そのトロフィーをシュンテンさんが掲げた瞬間会場中から歓声と拍手が鳴り響く。

その音に釣られて俺も一緒に拍手をする。


こうして、武闘大会は無事に終わりを迎えたのだった……ってね。


「あ! たこ焼きが無くなってる!?」

「ごめん、懐かしくて全部食べちゃった。」


無事じゃなかった。

俺のたこ焼きが。

予備がまだストレージの中に入っているとはいえ、勝手に食うなよなもぉ〜!

魔力による身体強化がある分レント君よりも身体能力が高くなってますが、素のステータスではガラードよりもレント君の方が上です。

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