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微ユニークから始まる異世界生活  作者: 椎茸大使
【第七章】封竜祭に参加します
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第1228話 見事だったって言わせてやるからな。的なお話

遅れてすみません。

昨日はものもらいなのか右目が痛くて、それが気になって集中出来ませんでした。

朝となり自然に目が覚める。

いつもこんな感じだ。

まだ寝ていたいと思っていても決まった時間に目が覚めてしまうのは遅刻しないと喜ぶべきか、それとも長く寝れない事を悲しむべきか……。

まあ、それはいい。


「今日が封竜祭本番か……。」


今日は大名達の前で演舞をするから早めに行った方がいいよな?

こういうので遅れるのなんて以ての外だろうし。

流石に英雄演舞で文句が出るとは思わないけど、後でネチネチ言う人もいるかもしれない。

そういうのは面倒だ。

それを避ける為に早めにいって損はないだろう。


というわけで早めに準備して出掛けるわけだが、流石は高級なお宿だね。

いつもよりも早い時間なのに普通に朝食が用意されていたよ。

凄いね。

あ、それとももしかしたら歴代の英雄役の人達も同じように考えて行動していて、それで備えていたのかもしれないな。

どちらにせよ助かった。


「それじゃあ行ってくる。」

「行ってらっしゃい。」


祭りの準備やらお店の準備やらで既にそれなりの人がいるな。

まだ早い時間帯なのにね。

勤勉だねー。

まあ、それを言ったら俺もそうなんだろうけど。

こんな朝早くから出ているんだしさ。


「1番……じゃなかったか。」


そして、これだけ早い時間なのだから当然1番早いと思っていたんだけど、そうじゃなかったみたい。

いや、英雄演舞の演者の中では1番なのに間違いはないけど。


「ん? 早いな。まだ時間には余裕があるであろうに。」

「それを言ったらそっちもだろ。」

「そうなのだが、この時期になると自然と目が覚めてしまうのじゃ。妾にももっと出来る事があったのではないか……とな。」

「……それを数百年続けられても向こうはいい迷惑だろうけどな。」

「違いない。それで、レントは何故このような時間に来たのじゃ?」

「大名相手だからな。流石に無いとは思うけど遅く来て色々と言われるくらいなら早く来た方がいいかなって思ってな。」

「ああ、いつものか。」

「あ、やっぱり歴代の英雄役も早く来てたのか。」

「うむ。皆真面目な者ばかりよ。まあ、そういう人材を選んでおるのじゃから当然といえば当然じゃがの。」

「そう言われればそうか。」


何のための面接、何のための勧誘員って事になるしな。


「それで調子はどうじゃ? 緊張はしておらぬか?」

「よく分かんないな。実際に大名と対面してみないことにはなんとも。」

「そうか。歴代の英雄役の中には本番が近づくにつれて緊張していき最終的には憐れに思えるくらい震えている者も何人かは居たの。」

「憐れになるってどんだけ……。」

「前日の休みも緊張で食べ物も喉を通らずふらふらでやって来た挙句に胃に穴を空けておったわ。それを見て補欠を用意するようになったんよな。」

「そうなのか……というか、勧誘員は何をしていたんだよ……。」

「その英雄役にぞっこんだったからのぅ……何としても英雄役にしたかったんだろう。」

「あー……なるほどね。」


アルフレッドは逆パターンだけどアザミに惚れてるし、なら勧誘員の方が惚れるという事もあってもおかしくはないだろう。


「しかし、大丈夫そうで安心したよ。」

「何? 心配して早めに来てくれたの?」

「ま、まあ、それもあるが、1番はさっきも言った通りルカの事があって早めに来てしまったのじゃ。」

「分かってるって。」

「では、妾ももう行くが、楽しみにしておるぞ。大名相手に粗相をするか、それとも無事にやり遂げるか、見させてもらうぞ。」

「悪趣味な……。」


後で笑われるのも癪だし、絶対に失敗なんてしてやるものか。

見とけよ。

絶対に見事だったって言わせてやるからな。

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