第1227話 早めに寝るとするか。的なお話
遅れてすみません。
こんな話にしようって考えていたのにちょっと別の事しただけで思い出せなくて、それを思い出すのに時間がかかって遅れました。
他にもいくつかの露店を回り掘り出し物がないかを探したりしてるが、そうそう見つかる物でもないか。
個人的にはまだ見ぬ日本らしい食材とか調味料とかそういうのがあるといいなって思ってるんだけど。
でも日本らしいのは大体見つかってるし難しいかな。
俺もまだこれが無い! っていうのはパッと思いつかないし。
そんな感じでのんびり回るだけで得る物が無かったが……まあ、こういうのもいいか。
最近は毎日毎日稽古で気持ちが安らぐ瞬間というのはあんまり無かったし、こうして気ままに過ごすのは久しぶりだからな。
そうしてふと視界になんかの広告が目に入った。
「ん? 武闘大会?」
「あれ、レント知らなかったの?」
「ああ……そもそもそんな余裕も無かったからな。」
「えっとね、僕達もそこまで詳しくないけど、なんでも既に一次予選をやっているらしくてね、それで明日の封竜祭1日目に二次予選をやって2日目の本戦に出る人を決めるんだって。一次予選が既にやっているのは見栄えと日程の問題だって。」
「見栄えはまあ分かるかな。」
一次ともなると腕に自信がある人もそうでない人も、そして記念参加の人みたいな遊び感覚でやる人もいるだろうし、そうなると大体強い人が圧勝するか泥試合の末に……っていうのはありがちだろう。
そんな試合見たところで……って事だろうな。
二次になればある程度の実力者が残るから見せるには丁度いいんだろう。
「でもさ、普通に3日間掛けてやっちゃダメなのか? 祭りの日数的には何とかなりそうだけど。」
「そこまでは分からないよ。」
「それは時間的な問題だな。3日目に本戦をすると封竜祭の1番の目的である英雄演舞と時間が被りやすいのだ。朝から本戦をしたからといって、すぐに終わるものではないし終わらせるべきではない。だったら一次予選を事前に済ませて2日目にやった方がいいからな。所詮は一次だ。見どころなんてそう無いだろうしな。」
「なるほど。」
その後宿に帰ってこれまでよりも気持ち長めにお風呂に入って極楽気分を堪能し、そして夕食だ。
いつも通りの豪華な食事。
こういうのばっかりだから最近は元の食事に戻れるのかちょっとだけ不安だったりする。
嫁さん達の料理は美味いが、野営中や出先のごくごく普通の宿の食事とかには不安がある。
嫁さん達の料理には何の心配もないが。
お茶を一口飲んで、ちょっと気になった事をみんなに聞いてみる。
「ふぅ……。そういえばさ、今日の話の続きだけどさ、みんなは武闘大会には出ないの?」
「出ないよ。」
「なんで? みんなならいい線行くと思うんだけど。あ、蒼井以外。」
「なんでユウキちゃん以外なの?」
「武器が特殊だからそもそも出れるのか怪しいし。」
「あー、そっか。」
「後は普段あればっかり使ってるから武闘大会で戦えるのかなっていうのもある。って、それよりも、なんで出ないの?」
「出る事自体に意味が無いからね。別にここで優勝して有名になりたいわけじゃないし。それに、僕達の強さだって人に向けるものじゃないしね。魔物と戦う為の強さだから、武闘大会にはそもそも不向きだからね。」
「あー、まあ、そうだよな。対人戦には対人戦の戦い方があるし、こういう大会だからこその考え方や戦い方があるよな。」
冒険者に必要なのは依頼に適した戦い方だ。
特に納品や護衛なんかは顕著だ。
護衛はいかにして守るか、そして何を優先すべきかというのを考えて動くし、納品なら納品すべき物を傷つけないようにしないといけない。
そして普段やってる討伐ならそこまで気にする必要はないけど、死骸を素材として持ち込むの前提だから極力急所を狙って速やかに倒すのが好ましい。
首スポーンとかね。
でもこういう大会だとそうはいかない。
急所を狙うのも手だけど、やり過ぎれば反則になるだろう。
殺しなんて以ての外だ。
「と言っても、1番の理由はレントと一緒に居られる時間が減るからだけどね。」
「ん。そこ大事。」
「ですね。」
「折角のお祭りだし、まあ、一緒に居られるのはやっぱり、嬉しいわね。」
「アカネちゃん照れてる?」
「うっさいわね。あんた達みたいに恥ずかしげもなく言える方がおかしいのよ!」
「あはは……まあ、一緒に居られる時間が減るのは嫌だというのは俺も一緒だし、2日目も適当に祭りを回ろうか。」
「うん。」
「ん。」
「はい。」
「そうね。」
「そうですね。」
さてと、明日は封竜祭初日だし、あまり疲れを残さないように早めに寝るとするか。




