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微ユニークから始まる異世界生活  作者: 椎茸大使
【第七章】封竜祭に参加します
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第1210話 無事に出来るといいなぁ。的なお話

遅れてすみません。

手が進みませんでした。

お昼を食べて、いざ告知の時間。

どうやら告知をしますよっていうのは既にヒノモト中に伝えられているみたいで、連れられて来た英雄演舞の舞台の周囲にはかなりの人垣が出来ている。

うわぁ〜、いっぱいいるなぁ……。

え、何?

俺、この人だかりの前で自己紹介するの!?

ちょっと待って、聞いてないんだけど!?

俺だって緊張するんだよ!?

流石にこの人数を前にして緊張しないとか無理だから!

えーっと、カンペカンペ……何処やったっけ……って、ストレージに決まってるじゃん!


「それでは、お願いします。」


うわっ!?

もう!?

人人人人人人人人人人!

これを飲む!

気休めにしかならないけどやらないよりはマシ!


そして始まった告知。

基本的な事は全部役所の人達が話してくれてる。

祭りは今日から20日後だという事、帝からのお言葉を代わりに読み、注意事項の数々に出店の申請に関する話などなど。

それらが終わるとユキノとアザミの簡単な紹介。

大名の娘としてこれは名誉な事なのか2人とも誇らしげにしている。

ユキノはともかくアザミも誇らしげだが、補欠でも誇らしいものなのか?

あ、違う。

ユキノの方をチラチラ見ているし、表舞台にユキノと一緒に立てた事が嬉しいんだきっと。

その態度を全面に出せばいいのに……。


とはいえ、そんなアザミの変わらない姿を見て少しだけ落ち着いた自分がいる。

これならなんとかなる……と思う。


2人の紹介が終わった後はキリハさん、ヒサギさん、アルフレッドと順番に自己紹介が進み、ついに俺の番となった。

そしてこのタイミングで一番の歓声。

やめて。

そんな盛り上がらないで。

より緊張しちゃうから!


「今回英雄役として選ばれたレントと言います。まだまだ練習中の身ですので拙いところも多々あると思いますが、明日からの稽古も精一杯努力し当日には皆様が満足出来るような演舞を披露できるよう努力する所存ですので、よろしくお願いします。」


噛まずに言えた……。

でも最後ちょっと同じ語句が続いてくどくなかったかな……?

うぁ〜こういうの初めてだから分かんねぇ。

でも拍手してもらえたし、きっとそこまで問題じゃない。

そう思うことにしておこう。



昨日は精神的に疲れたが、今日からはまた稽古の日々だ。

英気は……英気だけは養ったし、頑張るとしますか。

まずは一緒に稽古をする人達に挨拶でもしようかな。

こういうのは最初が肝心だっていうしね。

そう思って道場に入ると巫女役のキリハさんに竜役のヒサギさん、補欠のアルフレッドも居なかった。

そして指導役の人達もどうやらまだみたいで、道場に他に人は……って、なんで紅白巫女がここに!?


「なんで居るんですか!?」

「ん? ああ、稽古初日だし軽く挨拶でもしようかと思ってな。」

「いやいや、だって昨日、昼にって言ってたじゃないですか!」

「あれか? あれは嘘じゃ! ああ言えば油断するだろうなと思っておったからな。期待通りの反応をしてくれて何よりじゃ。」

「サプライズ精神旺盛過ぎやしませんか!?」

「この歳になると一周回ってこういった事がやりたくなるものなんでの。」

「一周どころか数十周してそうですけどね。」

「いやいや、まだ一周したばかりだな。何せこういうのは気軽に出来る相手でなければいかんからな。そうなると帝という立場もあるし神でもあるのでそう易々とは出来ぬものじゃ。ここ数百年はそんな相手もおらぬ故一周しかしておらぬよ。」

「そう言ってもらえるのは光栄ですけど、次からはこういうの勘弁してくれませんかね?」

「無理じゃな!」

「そんな即答しなくても……。」


まだ稽古は始まってないどころか他に誰も来てないというのに初っ端からこれとは……先が思いやられるな。

英雄演舞、無事に出来るといいなぁ。

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