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微ユニークから始まる異世界生活  作者: 椎茸大使
【第七章】封竜祭に参加します
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第1183話 嬉しそうにしてくれるのであればさ。的なお話

「あ、あれやりたい!」

「あれ?」


フランがキョロキョロと辺りを見回した後に指差した先にあったのは射的っぽいの。

何故ぽいのか。

弓も銃も使ってないから。

流石は日本に似た国だね。

なんか、手裏剣と苦無で的当てしてる。

一応その2つ、忍者の道具なんですけど。

忍ぶ人達が使う道具なんですけど。

全然忍んでないよ。


色々とツッコミたい所だが、それは心の内だけに留めておいて、フランがやりたいというのであれば止める理由も無いので早速やる事に。

どうやら手裏剣の方は景品がネックレスとイヤリング、苦無の方は指輪とブレスレットに分けられているみたいだ。

これが欲しいってのは特に無いけど、強いて言えば俺はイヤリングがいいかな。

指輪とかブレスレットとかは作った事はあるけどイヤリングはそんなに経験ないから、丁度いいし練習用の資料として手に入れたいかな。


「おっちゃん、手裏剣の方やらせて。」

「あいよ。一回50リムだよ。」


うわっ、安……いのか?

日本との為替レートとかがあるわけじゃないから断言は出来ないけど、日本円にしたら500円になるしそこまでじゃないかも。

でも50って言われたら安く感じちゃうよな。

やっぱり数字は大事だね。


古い漫画だと掌に重ねて、そこからシュシュシュッて投げてるけど、実際は違うらしいね。

なので普通に投げる。

これでも投げナイフとか使った事もあるからね。

それなりには自信がある。

なので当然……ありゃ?

ま、まあ、久しぶりだし……次からは本気出すし……。

…………。

よし、そこだ!


「ふっ!」


うん。

見事命中。

その後の結果は、ここのところ投げナイフをまったく使ってないことや、不慣れな手裏剣を使っているという事もあって五投中三回命中。

景品は最低ランクのをギリギリもらえる事に。

二回命中だと景品は無しだというのだから本当にギリギリだった。

どうやらこの世界にはハズレの定番、ポケティーは無いみたいだな。


「フランの方は……。」

「おじさん! もう一回やらせて!」

「よし来た。嬢ちゃんは3回目だからな。おまけして一本追加してやるよ。」

「ありがとう! 次は絶対に当てるんだから!」


どうやらすでに二回失敗したようだ。

俺が集中しているにポンポン投げていたんだろうな、きっと。

俺は既にデザインがちょっとだけ凝ってるイヤリングを景品として受け取ったから、フランのチャレンジを見守る事にしたが……まあ、酷い。

苦無を使っているという事もあるんだろうが、苦無の刃があっちを向いたりこっちを向いたり、それどころか回ってるのもあったりしてて、そんなんじゃどう考えても刺さらない。

刺さらなければ当たっても成功判定にはならず、三回目も結果はゼロで終わった。

一本おまけしてもらったのも無駄になったな。


「ぐぅぅ……おじさん! もう一回!」

「落ち着けフラン。こっちよりかあっちの方が刺さりやすいから向こうにしとけって。」

「でも、あれが欲しいんだもん……。」


フランが指差したのは四回当てた時にもらえる景品の1つで、赤い球が嵌められた指輪だった。

色合いからして多分ガーネットかな。

石榴石ともいう。


「おっちゃん。今度はこっちをやらせてくれ。」

「毎度!」

「レント……。」


苦無は回転しないように気をつけないといけない。

だからこそ手打ちは避けて、真っ直ぐ飛ぶように気をつける。

変に力が入ってしまえばすぐに回ってしまうだろう。

しっかりと狙いを定め、投げる!


そして結果は……二回でした。

微妙すぎるぞ!?

ガックリと頭を垂れる俺の横でリリンが挑戦して、見事四回当てる事に成功してました。

は?

そのおかげで無事にフラン目当ての指輪はもらえましたとさ。


「リリンありがとう!」

「ん。」


悔しい……。


「レントも私のために頑張ってくれてありがとね!」


……まあ、いいか。

フランが嬉しそうにしてくれるのであればさ。

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