第1174話 まだ時間かかるのだろうか? 的なお話
未来は一本500リムと安い。
ヤマト酒を初めて飲む人でも飲みやすいようにって造られてるからかかなり安い値段。
そして響奏は一本3000リム。
それぞれ日本円に直すと5千円と3万円になるのかね?
物価とか人件費とか研究費とか製作にかかる費用とか輸送費用とかその他諸々が違うから一概には言えないけど。
そんで龍帝。
アデルが好きらしいね。
5万もするし、日本円で50万。
グラキアリスで飲めば500万か……。
俺だったら飲むのに躊躇った挙句賞味期限とかそういうのがギリギリになるね。
間違いない。
お酒に賞味期限とかあるかは知らないけど。
お酒はこっちきてから飲むようになったし。
あ、お酒と言えば味醂もお酒だったな。
昔の女性が飲酒用として飲んでたとかちっさい頃に見たテレビで言っていたような気がする。
ちっさ過ぎてあんま覚えていないが。
そんな味醂なら賞味期限とか書いてあったかも。
料理しないから結局知らないんだけどさ。
そんなことを考えている間も未だにアデルは買うお酒を選んでいる。
あ、100本超えた。
そしてまだ選ぶと。
うーむ。
あれ全部でいくらになるんだろうな……?
ギルドマスターって高給取りなんですね。
そしてようやく買い終えて店を出る事に。
「随分と買ってましたけど、合計でいくらになったんですか?」
「ん? 300万くらいかな。」
「さっ!? 俺、お酒にそれだけのお金をかける人初めて見ました。」
「まあ、これだけあっても本気で飲めば一月保たないんだけどね。」
「いやどんだけ飲んでるんですか!?」
「1日10本くらい? 酒精の強さとかその時の気分や仕事の有無とかでも変わってくるけどね。その気になればもっと飲めるけど一応自重してる。ダイサクが言うには飲み過ぎるとアルコール依存症とかいうのになるらしいからね。」
「自重してそれですか……。」
「本音を言えば生産国だし幻の龍神っていうお酒も欲しかったんだけど、やっぱり無かったよ。」
「そんなに凄いんですか?」
「んー、私も噂を聞いた事あるだけだから詳しくは知らないんだけど、なんでもかつてはそのお酒を巡ってヤマト内で戦争が起きたとか。」
「いや、いくらなんでもそれは……。」
「まあ、流石にそれは無いよね。でもそれだけ凄いお酒って事ではあるんだろうし、だから欲しかったんだけど。」
「そんな凄いのが街の酒屋に売っててもそれはそれで問題だとは思いますけどね。」
「あははは、言えてる。」
アデルのお目当てである酒屋の次はアイリスさんの行きたい所。
「さて、次はアイリスさんの行きたい所に行こうと思うけど、どこがいい?」
「私はやっぱり皮が見たいっすね。この国固有種の皮とかあるとなおいいっすね。後はコネ作りもしておきたいっす。」
「皮なんて、店としてやってるかな……?」
「流石にそれは把握していないぞ。普通に過ごす上で素材の方を取り扱う店など知る必要もないのでな。」
「やっぱりそうっすよね……。」
「ただ、革製品を扱う店なら知っているので、そこで良ければ案内するが……どうだろう?」
「そこでいいので案内お願いするっす。」
「分かった。ならばこっちだ。」
皮か。
そういえばこの前の鵺とかも革製品の素材とかになるのだろうか?
もしもそうなら売ったの失敗だったか?
いやいや、鵺なんてそうそう出てこない魔物だって話だしそもそもアイリスさん自体ヤマトの魔物素材なんて扱った事ないはず。
それなのに鵺なんて貴重なもんポンと渡されても困るだけだろう。
うん。
売ったのは何も間違いじゃ無かった。
まだお金貰ってないけど。
牛鬼の件もあるしまだ時間かかるのだろうか?
まだお金受け取ってなかった……よね?
なんか不安になってきた。




