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微ユニークから始まる異世界生活  作者: 椎茸大使
【第七章】封竜祭に参加します
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第1151話 普段しないような動きとかしたから結構疲れた…。的なお話

謎の紅白巫女が消えた後は特に何かあるわけでもなく平穏そのもので愛妻弁当を美味しく食べ終わった。

ごちそうさまでした。

気合充填完了!


さて、まだ少し時間はあるけど、何かするべきことがあるわけでもないし、木剣の手入れでもしてようかね。

特に汚れているわけでもないけど一応軽く手拭で拭いておこう。

しかし、ただの木にしては重いよな。

大きいから重いのは当然だとしても、これだけの重さは不自然な気がする。

もしかして……んー……やっぱり。

中に何か仕込んであるみたい。

凄い丁寧に処理されてるから分かりにくいけど、継ぎ目が微かに見える。

凄いな……一体どうやって繋いでいるんだろう?


時間となったので午後の稽古となる。


「では午後の稽古を始める。」


指導役の人は防御の構えを解き、木剣を肩に担ぐようにして構える。

そして、一歩、二歩とゆっくりと右側に円を描くように歩いて行く。

緊迫した雰囲気を出し、お互いに間合いを図りあっているような感じだ。

時折、一歩前に出たり、一歩後ろに下がったりしている。

一体いつ次の行動に……


「ここまでをやってみろ。」


あ、ここまでなのね。

ま、いいや。

切り替えて行こう。


「ふぅ……。」


攻撃を防ぎ、距離が離れた。

互いに構え間合いを図り、互いの隙を窺い、攻めさせず、隙を見せれば即座に攻め入る。

そんな気持ちで一歩一歩静かに踏み締めていく。


「よし、全員出来ているようだな。では続きだ。」


さっきまで右回りで歩いていたのに、ピタッと歩みを止め虚空を睨みつける。

1秒、2秒、3秒、よ……動いた!

一足で数メートルの距離を縮め、振り下ろし、右、左、勢いそのままに回転しての左。

魅せるためなのか左手を離し右手のみで振り切る。


「ここまでをやってみろ。それが出来たら次はさっきの動きと合わせてだな。」


しっかりと観察していたし、特に問題はないだろう。

睨みつけるのは視線の先には竜役の相手が本来は居るのだろう。

そして少しの間睨み合い、一歩で近づき4連撃。

しっかりと腕を伸ばして木剣を振り切るのも忘れない。


1発で成功したのでさっきのやつと一緒に練習。

元々一連の動作なわけだしやる事自体は変わってない。

ただ、架空の相手と戦ってる事を意識して動きの意味を理解し、1つ1つ丁寧にこなしていく。

ただ真似るだけじゃない。

よりカッコよく見える動き方を模索しながら、木剣を振る。

元々はどういう人がこの振り付けをしたかは分からない。

だけど、その全てが俺に合った動きとは限らない。

だから、俺に合った動きを模索し出来るだけカッコよく、観客を魅了出来るように深く意識していく。


相手の位置は、姿は?

竜役だというし、得物はクロウ系の武器かな。

となると間合いは剣ほどには小さく、素手よりかは大きい。


もっと、深く……。


1番最初からやってみよう。

斬り上げの時の角度は?

踏み込む時の足音は大きい方がいいのか、それとも小さく静かにした方がカッコいいのか?

この回転の時も勢いをそのまま活かすようにした方がいいのかもしれない。


「……っと、……てる? そこ…………かっ……………だよ。」


まだもう少し考えた方がいいかも。


「聞いてるか?」

「うわっ! はい、聞いてません!」

「素直なのはいいが、話はちゃんと聞きなさい。一通り通してやるのは今日の最後だよ。まずは1つ1つ覚えてからにしてくれ。」

「すみません。集中してたらつい……。」

「集中力があるのはいい事なんだけどな。」


集中し過ぎて周りが見えてなかった。

反省せねば。


その後も稽古は続き、右に左にと走り回り、横回転をしながら斬りぬけていったり、縦回転しての渾身の一撃をたたき込んだりと段々と動きが派手になってきたが、Bランクな俺のステータスによって日本にいた頃では絶対に出来ないような動きも余裕で出来て、高い評価を受け、そのまま今日1日の稽古は終了した。

普段しないような動きとかしたから結構疲れた……。

動き考えるのまじで辛い……二日目以降はフワッとした感じで流しちゃダメ?

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