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微ユニークから始まる異世界生活  作者: 椎茸大使
【第七章】封竜祭に参加します
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第1135話 ちょっとだけ慣れてきたかな。的なお話

あの作品と混ぜた本は無かったことにして、他にはどんなのがあったのか聞いてみる。


「他? そうだなぁ……赤ずきんと亡者感染とか、赤と赤ずきんの神隠しとか、赤頭巾の宅急便とか、隠密蛇と血塗れの頭巾とか?」


バ◯オに千◯千尋の神隠しに魔◯宅かよ!

混ぜ過ぎだろうが!

それに最後の!

もはや原型とどめてないじゃん!

血塗れの頭巾って一体何があった!?

こえーよ!

赤ずきんどうなったんだよ!?


「亡者の方は狼に噛まれた事で死のウィルスに感染し、そこから次々に広がっていくパンデミック。それに立ち向かう赤ずきんと狩人のラブロマンスだったよ……。」

「ラブロマンスなの!?」

「神隠しの方はお婆ちゃんが神隠しにあい、その捜索をしていく内に謎の温泉郷に手掛かりがあると突き止め、潜入捜査をし、最後には事件を解決するっていうミステリーだった。」

「ミステリー!?」

「宅急便の方はあー、なんだろ? 原作というか、オリジナルの主人公が赤ずきんになっただけの杜撰なものだったかな。」

「それ書いたの文才が無かったんじゃないか……?」

「そうかも。」

「それで最後のは?」

「最後のは、狼をトレードマークにする秘密結社に孫娘が拐われ、残っていたのは血に汚れた孫が自分の誕生日プレゼントにと作ってくれていたという頭巾と狼のマークだけだった。お婆ちゃんはその血に汚れた頭巾を手にして誓う。絶対に孫娘を取り返し、秘密結社を潰すと。昔取った杵柄とばかりに、真っ黒の服に身を包み秘密結社のアジトに忍び込むお婆ちゃん。そうして孫娘の痕跡を探していく内に秘密結社の真の目的とその裏に潜む黒幕の正体を知る。お婆ちゃんは通信用魔道具で昔の仲間と連絡を取り合い、黒幕共々秘密結社を潰し孫娘を奪還するための計画を…「待て待て待て待て! なんだそれは!? 本当に赤ずきんなのか!?」…さあ? 主人公はお婆ちゃんになってたし原型はもはやどこにも残ってないけど、所々赤頭巾の要素あるでしょ?」

「いやあるけども!? でもどう考えても別物だよ!? ってお婆ちゃん何者だよ!? なんでス◯ークしてんだよ!?」

「そんなの知らないわよ。書いた人がメ◯ルギアシリーズが好きだったんじゃないの?」


ヤマトの赤ずきんはどうやら混ぜ合わせるのが主流みたいで、もはや原型関係なくなってるが……不覚にもス◯ークの奴は面白そうと思ってしまった。

というか、気になる……。


「こっちの方もいいけど、そっちの方はどうだったのよ?」

「あー、それなり、かな。知りたかったなんでそうなったかっていうのと、英雄の心境とかそういうのに関しては無かった。それ以外ならまあ、それなりには収穫あった。」

「ふーん。」

「おい、ちょっとは興味示せよ。」

「だって、興味示すようなことは何も言ってないじゃない。」

「そうかもしれないが……。」


とはいえ、聞いてきたんだから少しくらいは興味を持って欲しい所。


話が一旦途切れたタイミングで何やら後ろの方でカリカリと何かを書く音が聞こえてきた。

たまにある、偶然周囲の人間の会話が止まって静寂が訪れるって現象。

あれが起きたから気付けたが……スズランさん。

一体何を書いているのですかねぇ……?

不名誉な事じゃないといいんだけど……。


その後スズランさんと別れて宿に帰り、お風呂を堪能。

お風呂から出れば豪華な夕食が待っている。

なんか、こういうのにもちょっとだけ慣れてきたかな。

あんまり慣れすぎるのも良くないけど、今はこの幸福を満喫しましょうかね。

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