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微ユニークから始まる異世界生活  作者: 椎茸大使
【第七章】封竜祭に参加します
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第1072話 なんでこの人はあんな所にいたんだ…? 的なお話

「相手をしてくれて感謝する。」

「いえ。」

「汗をかいただろう? 風呂で流してくるといい。すぐに入れるのが源泉かけ流しの良いところだからな。」

「ありがとうございます。」


実際は、汗なんてかいてないんだけどね!

ハハッ!

汗をかくほどの時間やってなかったから。

とはいえ、それを馬鹿正直に伝える必要もないし、そんなこと言えばヤスカネさんのプライドとかズタボロにしかねない。

なので、ここはそのご好意に甘えさせてもらって、存分に朝風呂を堪能させてもらうとしよう。

それに朝風呂って気持ちいいし。


朝風呂を堪能させてもらい、その後は朝食。

ほかほかと湯気を出しながら朝食を確認する。

ほかほかご飯に湯気の出てる味噌汁、焼き鮭、納豆、ほうれん草のお浸し、卵焼き、生卵とど定番な日本の朝食だ。

生卵と納豆でご飯にかけるものが被ってるけど……。

俺は納豆にしよう。



「ではまた祭りの時にでも会おう。」

「はい。お世話になりました。」


朝食を済ませて身支度を整え城を出る。

その際に見送りまでしてくれるとか、本当にこの国にとって大事な祭りなんだな。

こんなどこの誰とも知れない一般冒険者を大名自ら見送るんだもの。


見送りといえば、なんか人少なくない?

いや、そもそも見送りがある時点でありがたい事なんだけど、気のせいか人が足りない気がする。

あ、スズランさんが居ないんだ。

ひょっとしたら他にも居ない人がいるかも知らないけど、スズランさんしか分からない。

だってスズランさん、昨晩めっちゃ話しかけてきたから。

あれで忘れる人なんていないだろ。


なんでか知らないけど居ないが、それを問う程でもないかな。

何か用事があったのかも知れないし。

馬車に乗る前に軽く頭を下げてから馬車を進ませる。


「ふぅ。まさか大名自ら見送りをしてくれるとはな。」

「ねー。驚いたよね。」

「それだけヤマトにとって封竜祭は重要なイベントという事だ。実際、過去に英雄候補に対して冷たく当たった者が居たそうだが、その者は国の伝統を、そして恩ある英雄に栄誉を汚したとして他の大名から後ろ指を刺され、その結果嫡男でありながら跡取りから外されたそうだ。」

「うわぁ……どんだけガチなんだよ。そこまでするか普通……?」

「国が直接何かをしたわけじゃないがな。それでもそんな状況になればその家の当主も対処せねばよりひどい事になるからな。」

「はー、なるほどね。いわゆる貴族のメンツに関わるとかそういうのね。」

「そんな所だ。」


ーードンドン!


「ん? なんだ?」


なんか、床下から叩くような音がしたんだけど?


ーードンドン!


また?

御者をしているレイダさんに馬車を止めてもらい音の源を探ろうとするが、その前にその原因と思われる者が現れる。

馬車の下から這い出てくる形で……。


「どこのホラーだよ……。」


馬車から這い出てきたのはスズランさん。

人が出てきた時点でなんとなくそうじゃないかとは思った。


「リリン、気付かなかったのか?」

「面白そうだから黙ってた。」

「おいおい……。蒼井は?」

「ごめん分からなかった。気配察知にはちゃんと10人分反応があったんだけどなぁ……。」

「アホか! 自分の気配なんて分かるわけないだろ!」

「あ、そっか!」


そっかじゃないよ……。

頭は悪くないはずなのに、なんでこうもアホなのかな……?


「ユキノは?」

「すまない……気づかなかった。」

「隠形の、術を、身につけていま……うぉぇっ!」

「うわっ!」


吐いたよ、この人……。

というか、なんでこの人はあんな所にいたんだ……?

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