表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
微ユニークから始まる異世界生活  作者: 椎茸大使
【第七章】封竜祭に参加します
1134/1489

第1057話 次のテーブルへレッツゴー。的なお話

ふらふらと花の香りに誘われる蜂のように匂いの元に向かう。

人を避けてたどり着いた匂いの元は魚介類を網で焼き、醤油を垂らした網焼きの数々がそこにはあった。

白身魚はもちろんの事、エビやイカ、貝といったものまである。

変わり種だとなんかの魚の兜焼きなんかもある。

俺は食べないけど。

何せ、兜焼きなんて普段食べることなんかないからな。

どうやって食べるかどころかどこが食べられるかも知らないのだ。

そんなのどうしようもないだろ。


「な、なんて暴力的なまでの香りなの……? こ、こんなの食べるしかないじゃない!」

「くっ……こんなの食べたら絶対白いご飯が欲しくなっちゃうじゃない!」

「じゃあやめるか?」

「そんなわけない! 食べるに決まってる!」

「だよな?」


では早速……


「「「いただきます!」」」


美味い! としか言いようがない。

醤油のしょっぱさと香ばしさ、そして旨味がエビの甘味と旨味を引き出してて本当に美味い。

それに何よりこのデカさ!

半身焼きなのに頬張ると口いっぱいになって、噛めば噛むほど旨味が溢れてくる。

こんなの、ヤバすぎる……。


「レント! 私も!」

「お、リリンも食うか?」

「もちろん! あ〜ん。」

「ほい、あ〜ん。」


凄く美味そうに食べるリリン。

そういえば、リリンってエビが好きだって話を聞いたことあった気がする。

グラキアリスでは基本的にエビはゲテモノ扱いなんだけど、リリンの出身場所では平気だったりするのかな?

基本的には国単位だけど、場所によってはその限りではないってのもそれなりにあるだろうし。


「そういえばリリンってエビが好きだよな?」

「ん。大好物。」

「グラキアリスじゃゲテモノ扱いらしいんだけど、リリンの生まれた所だと普通に食べてたりするのか?」

「分からない。でも昔は普通に食べてた。」

「まあ、隣◯晩ごはんなんて番組あるわけもないし、よその家の食事内容なんてそうそう分からないか。」

「そういえば、両親は駆け落ちしたって言ってた。」

「つまり、もしかしたらグラキアリスじゃなくてアクリアの出身の可能性もあるってことか。」

「ん。」


アクリアだったら普通に食べるだろうし、両親が普通だと思い食卓に上げれば自然とリリンも食べるようになる。

その結果リリンはエビが好物になった、と。

まあ、これは可能性の話だし、だからどうしたって話なんだけど。

いつかはリリンの両親にも挨拶に行く予定だけど、出身地の風習がどうであれ受け入れるだけだからどうでもいい事。

あまりにもあんまりな風習があったら見て見ぬふりをするけどね。


「レント、食べないとなくなるわよ?」

「え、あ! お前ら取り過ぎだろ!」


リリンとちょっと話してる隙にアカネと蒼井のやつが結構な量の網焼きを確保していた。

日本にいた頃は夕食に焼き魚が出る度にまた魚〜なんて思っていたのに、こうも食べられなくなると欲しくなるから不思議だよな。

とりあえず白身魚とエビ、イカを確保。

貝は乗らなかったので置いておこう。


「後は白米があればね……。」

「味噌汁も欲しいわね。」

「そこに漬物とほうれん草のお浸しを追加すると?」

「見事な焼き魚定食になるな。」


ちょっと食べたくなってしまった。

だけど、まだここは1つ目のテーブル。

あんまり長居するのもどうかと思うし、別のテーブルに白米があるかもしれない。

なので次のテーブルへレッツゴー。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
このランキングタグは表示できません。
ランキングタグに使用できない文字列が含まれるため、非表示にしています。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ