第1035話 俺の精神、保つかな…? 的なお話
昨日はゴリ祭りと結構濃い1日だったけど、今日は休みで街の観光だ。
この街に来た時にそういう話だったしみんなもそれが楽しみなようで朝食を食べている今からどこに行こうかなんて相談している。
「う〜ん、やっぱり服は見たいよね。グラキアリスとは国が違うから服も意匠が異なってるだろうし。」
「ん。夜のおもちゃ屋も。」
「そうですね!」
「いやあの、そうですね! じゃないから……そういうのはここで言うのはちょっと……。」
今いるのは宿の食堂なのでそう言う話はちょっと……ほら、あっちの方で迎酒してるおっさんとかこっちの方をニヤニヤしながら見てきてるじゃないか。
とりあえず殺意も込めて睨んどこ。
人の嫁をそんな目で見てくるんじゃねーよ。
ぐっちゃぐちゃにぶち殺すぞ?
あ、ギュンって首を痛めそうな速度で反対方向を向いた。
よしよし、それでいい。
「……何やってんのよ。」
「いや、あっちのおっさんがニヤニヤしながらこっち見てきたから……殺意込めて睨んでた。」
「本当に何やってんのよ……。」
ぶち殺してないし、これくらいは別に良くない?
◇
朝食を終えて街へと繰り出した。
まず向かうのはこの国の服屋だ。
夜のおもちゃ屋さんはまあ、あれだ……後で、な。
「実を言うと、服というか、下着のサイズがちょっと合わないんですよね。でも最近は何かと忙しくて買う暇もなくて、仕方なくレイダさんに頼んでサイズ調整とかしてたんですよ。だからこうして見られるのが嬉しいんですよ。」
ルリエのこの言葉を聞いて、改めて理解させられた。
いや、改めても何も気付いてなかったな。
ルリエもちゃんと成長しているということを。
ずっと一緒にいるもんだから日々少しずつ成長していても全然気付かなかった。
それを頭に入れてルリエを見てみると、背はそれなりに伸びているし胸も結構バランス良い感じに育ってる。
普段襲われてるのになんで気付かなかったのかな、俺。
「そういうわけなんで、お兄さん。一緒に下着を選んでくれませんか?」
「はい!? 俺が!?」
「もちろんです!」
「あー、分かった。いいよ。」
「やった!」
「あ、なら僕のも選んで欲しいな。」
「私も。」
「えっと、私は別にいいからね。(……そもそも全くと言っていいほどサイズに変化ないし。)」
シア……強く生きろ。
後、それはそれで綺麗だと思うし、俺は好きだぞ。
下着を選ぶにしてもまずはサイズを測りなおさない事には始まらない。
というわけで嫁さん達がキャッキャッ言いながら測定し合ってます。
最初はどういうわけか俺に測らせようとしていたけど、流石にそれはどうかと思うし、他の女性客から白い目で見られかねない気がしたので断った。
お店の中じゃなくて宿の部屋だったら測ったけどな。
そうしてサイズを測り終えて下着を選ぶ事になったが、うーむ……これはちょっと恥ずかしいな。
引き受けた時には既にこうなると分かってはいたけど、やっぱり恥ずかしい。
他の女性客はチラチラとこっちを見てきてるが、なんとか通報されずに済んでいる。
居心地はあまり良くないし、早めに決めて出よう。
「こっちとこっち、どっちがいいと思いますか?」
「どっちも似合うと思うが、強いて言えばこっちの黄色っぽいのの方が可愛いと思うぞ。」
「分かりました。じゃあこっちにします。」
「こっちはどうかな?」
「セフィアはそっちの緑の方かな。」
「分かった。じゃあこっちにするね。」
「どっちが興奮する?」
「ちょっと待ってくれ……。」
あれーー!?
俺の目がおかしいのかな?
なんか、リリンが持ってるの、俺の目には紐と紐にしか見えないんだけど。
赤い紐と青い紐、どちらを切りますか……って馬鹿!
爆弾解体か!
「えーっと、赤い方が、興奮、するかなぁ……。」
「ん。分かった。」
ひそひそ話が、ひそひそ話が聞こえてくるぅ!
こんなの、絶対話のネタにされるよ……。
めっちゃ恥ずかしい……。
そんな俺の内心には気付かずにリリンは新しいのを選んでるし。
というか何それ?
スケスケな上に布面積少な過ぎない!?
俺の精神、保つかな……?
ルリエもちゃんとすくすくと育っており、身長は160を超え、胸もDに近いC程度にはなってたりします。
ちなみにシアのお胸は1ミリたりとも変化してません。
なお、ルナはまた少し大きくなっている模様。




