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微ユニークから始まる異世界生活  作者: 椎茸大使
【第七章】封竜祭に参加します
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第1032話 普通潰しますよね? ね? 的なお話

お昼を終えてまた間引きだ。

といっても、先ほどの戦闘であらかた終わったような、そんな達成感があるんだけどね。

実際はただの魔物の群れのボスを一体倒しただけなんだけどさ。

でも、そこそこの達成感があってもういいんじゃないかって、そういう気分になりそうになる。


いやいや、このままじゃ良くない。

うん。

もう少し頑張らないとな。

とはいえ、これ以上先に、森の奥に進むと怪我をしかねないさっきの黒ゴリよりも強い魔物が現れかもしれない。

だから奥ではなくこの周辺を回る。


適当に進んでいくと、時折銀ゴリを見かける。

見かけるが、こっちに気付くと恐怖に顔を歪めて一目散に逃げていってしまう。

さっきの群れの奴なんだろうけど、その反応は傷つく……。

俺達、普通の人間なのに……。


「うーむ、このまま進んでいっても銀ゴリが生息域を荒らしかねないな。」

「うん? それってどういう事?」

「このまま進むと銀ゴリが逃げてしまう。そんで逃げた銀ゴリが奥に逃げるならいいけど、浅いところだと銀ゴリから弱い魔物がさらに浅いところに逃げる。それが連鎖していってモンスターパレードを起こしかねないって事。間引くつもりがモンスターパレードを引き起こしてたら意味ないからな。」

「あー、そういう事。って、それヤバくない!? それ私達が大罪人になるって事じゃない!」

「少なくとも、俺達がここにいるだけで森を騒がせる事になる。暫くは来ない方がいいんじゃないかな。」

「まあ、暫くっていうかヤマトに行くから当分ここには来れないけどね。」


そういうわけで街へと帰還することにした。

だけど、転移を使ってはい、帰還ってわけにはいかず、森の中を歩いて行かなければならない。

そうなるとまた銀ゴリと遭遇する事もあるかもしれない。

それで街の方に逃げられるわけにはいかないから慎重に進んでいかないといけないので、まあ、帰るのに時間のかかることかかること。

リリン達の気配察知をフル活用して銀ゴリを見つける度に迂回する羽目になって、途中道に迷いつつ3時間かけてようやく街に帰ることができた。


戦闘は銀ゴリを刺激する可能性もあったので戦闘もまた極力避けてきた。

だから肉体的な疲労はそこまでじゃないんだけど、精神的な疲労は溜まってる。

こんな事なら銀ゴリ全てを探し出して、逃げられる前に全て仕留めた方が良かったかもしれない。

いやまあ、生態系が崩れかねないからやるつもりはないけどね。

でもそう考えてしまう程度には疲れてる。


「あの、確か依頼はナニュヂケッパヌラの討伐だったはずでは……なんでこんなにシルバーエイプを倒してるんですか。それに、これってシルバーエイプの亜種ですよね!? この黒いのに至っては異常種じゃないですか!? 本当に何して来たんですか!?」

「その、時間が余ったので適当に進んでたら、巣に遭遇しまして……そのまま壊滅させて来ました。」

「壊滅って本当に何して来てるんですかぁぁぁぁぁぁ!?」


どうしよう。

受付さんが壊れてきてる。


「いやでも、壊滅って言っても半分くらいには逃げられて……え、何? そこそこ倒したから逃げられたのは30くらい? えっと、30匹くらいには逃げられましたんで、全滅はさせてませんよ。」

「……それ、全部で何匹いたんですか?」

「最低100は超えてましたね。」

「完全に壊滅してるじゃないですか!? あんたら本当に何してんだ!?」


ついに言葉遣いが崩れた。

どうやら受付さんの常識まで壊滅させてしまったようだ。

いやでも、巣に遭遇したら普通潰しますよね? ね?

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