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微ユニークから始まる異世界生活  作者: 椎茸大使
【第七章】封竜祭に参加します
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第1023話 みんながいるしきっと大丈夫だ。的なお話

ギルドに寄って依頼達成報告をするついでに乱獲した魔物の買取をお願いする。

その際にやはり血ぐまと銀ゴリの多さに驚かれる。

まあ、狙って狩ったからね。

とはいえ、狙ったからといってここまでたくさん遭遇出来るかというと普通はそうでもないと思う。


「それで、あの森はこいつらがよく出るんですか?」

「え、いえ、そんな話は聞いた事ないですが……。」

「そう、ですか……。あの、こういう事を聞くのは正直失礼かと思うんですが、この街の冒険者は弱い人ばかりなんですか?」

「本当に失礼ですね……。」

「すみません。」

「それで、弱いかどうかですよね? 他の街に比べれば少し弱いかもしれませんね。」

「それは、海狩人が居るからですか?」

「何故そう思うのですか?」

「戦闘を生業とする人が冒険者と海狩人で二分されるから、結果的に全体的に数が少なく、質も下がるのかなって、ちょっと思っただけです。それよりも、弱いというのは、Bランク以上のパーティが居ないという事ですか?」

「Bランクパーティは居ます。ですが、1パーティのみです。そのパーティもこのギルドの看板パーティとして様々な方から依頼を受けています。」

「そう、ですか……分かりました。ありがとうございます。」

「よく分かりませんが、助けになったのなら幸いです。」


血ぐまと銀ゴリが多かったのはなんて事はない。

倒す人が居ないから増えてしまっただけみたいだ。

だけどそれって大丈夫なのだろうか?

いつかのモンスターパレードのように、溢れ出して襲って来たりしないのだろうか?

そのBランクパーティは受付さんの話ぶりからして多分普段は指名依頼を受けていて、それらがない時だけあいつらを狩ることが出来るのだろう。

いや、ひょっとしたらそれをしていない可能性もあるか?

指名依頼だけで十分懐はあったまるだろうし、指名のない時は休みにしている可能性もある。

何事もなく今の状態を保つことができれば良いがそうでなくなった時、この街は大量の魔物に襲われてしまうだろう。


だけど、それでどうする?

俺達は明々後日にはヤマトに向かうんだぞ。

この話をした所で何の助けにもなれない。

ならばしたとしても意味はないんじゃないか?


「なぁ、みんな。明日ちょっと忙しくなるかもしれないけど、いいかな?」

「? よく分からないけど、いいよ。」

「ん。」

「頑張ります。」

「いや、私は説明してほしいんだけど……。流石に至上主義者みたいにはなれないわよ。」

「後で話すよ。」


というわけで、ギルドを後にして宿に帰る。

宿で夕食を食べて部屋に戻った所で改めてみんなから話の催促をされたのでさっき考えた、モンスターパレードが起こるかもしれない可能性の話を。


「なるほどね。確かに可能性としてはありそうね。それで、それが明日忙しくなるというのにどう繋がるのかしら?」

「俺達は明々後日にはヤマトに向かう。だからその話をした所で助けになれないし、そのせいで拘束されるのは困る。かといって見過ごす事も後味悪い。だから、明日ちょっと頑張ろうかなって思っただけだよ。ちょうど、散財する予定もあるしこの機会にガッツリ稼いでおこうかなっていうのもあるな。まあ、その結果モンスターパレードが起こるのがかなり遅くなるかもしれないけど。」

「つまり、誰にも言えないからこっそり動こうって話ね。」

「……ただの自己満足かもしれないけどね。」

「別にいいんじゃない。自己満足上等。所詮世の中そんなもんよ。必ずしも誰かに感謝されるわけじゃないし、ならせめて自分の中で納得出来るようにするべきでしょ。その結果誰かに感謝されるようになるならそれを喜べばいいだけよ。みんなもそれでいいよね?」


蒼井がみんなに同意を求めれば、みんなもそれに応える。

全く……。


「お前は時々かっこいい事言うよな。」

「普段はかっこよくないみたいに言わないでよ!」

「「「あはははははは!」」」


さて、明日は忙しくなりそうだな。

だけど、みんながいるしきっと大丈夫だ。

レント君が危惧した通り、これまで何度かモンスターパレードは起こってます。

でもその度に冒険者、海狩人、騎士団なんかが対応していたりします。

死傷者は多少出ますけど街に被害を出したことがなかったり……。

というわけでレント君が気にするまでもなく、自分達でなんとかしてたりするんですよね。

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