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微ユニークから始まる異世界生活  作者: 椎茸大使
【第七章】封竜祭に参加します
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番外編 クリスマスif 未来ver

告知するのを忘れてましたが、毎度お馴染み季節ネタです。

なので昨日はその準備の為にお休みさせていただきました。

「さて、それじゃ今年もやりますか。」

「そうっすね!」

「オーナメントは去年使ったのがあったよね?」

「リースは去年のがあるけど、新しい方がいいですよね?」

「まあ、どちらにせよ、まずはモミの木からだな。」


今年ももうすぐクリスマス。

子供たちが毎年楽しみにしているので気合も入るというもの。

ここにいない他のみんなは子供達からそれとなくプレゼントに欲しいものを聞き出したり、教会でのチャリティーのお手伝いなんかをしている。

教会自体とはそれほど縁があるわけじゃないけど、扱っているのが創造神教だからまあ、これくらいはね。

準備をするのが俺、アデル、アイリス、リナの4人。

そしてあと1人……というかもう1羽か。


「父さん、店で売ってるのはあんまり質が良くないからやめた方がいいよ。」

「分かった。じゃあ今年もダンジョンで伐採するか。」


飛んできて店売りのモミの木を調べてきてくれたピュリオス。

太陽神鳥(ソレイユガルーダ)と言うだけあって寒さには強いみたい。

元々はダイナバードなんだけどなぁ……。

ダイナバードは寒さに弱いはずなのだが、進化した結果克服したみたい。


「それにしても悪いな。そっちもプレゼントの準備で忙しいだろうに。」

「気にしないで。どうせうちの子達はみんな防寒具が欲しいって言うだろうからさ。」


太陽神鳥(ピュリオス)フェニックス(ピリーナ)

この2人は寒さを克服したものの、他の子達はそうはいかないようで、冬になった途端家に篭ってしまっている。

いや、ある意味自然な事なのか?

寒くなると渡る鳥もいるし。

でも魔物だし……うーん。

魔物の生態はよくわからないな。



「にしても、少し進化するのが遅くないか?」

「いや、普通はそんな簡単に進化なんてしないから! その子が特別なだけだから!」

「それよりも準備を急がないと。時間も無いんだしさ。」

「そうだな。じゃ早速ダンジョンに行こうぜ。」


というわけでまずはモミの木をゲットするためにダンジョンへ。

モミの木があるのは21階層以降の草原ゾーン。

質の良いのを狙うのなら26階層以降がいいのだが、ピュリオスの言う通りあまり時間もない。

というわけでちょっとズルを。


「フラン、頼むぞ。」

「任せて。」


フランに頼んで26階層に転移させてもらった。

記録結晶だと記録してある階層のみだからこういう時不便なんだよな。

おまけに、既に50階層を超えている俺達なので、記録結晶ではかえって遅くなる。


「アデル、どの木がいい?」

「この子だね。この子がもう十分生きたから、他の子の為に切ってくれって言ってるよ。」


忘れがちだけど、アデルは一応エルフ。

なので植物と対話できる。

だから切っていい木を聞く必要があるが、すんなり見つかってよかった。

長い時は数時間掛かるからな。


「終わった?」

「ああ。また頼む。」


モミの木の次はリースと鶏肉。

フランに頼んでダンジョンの外に転移させてもらう。


「24日の6時半からだから忘れるなよー。」

「分かってるー。」


さて、急いで外に行かないとな。

冬だから日が暮れるのが早いし。

そして街の外に出て見た光景は、毎年恒例の沢山の空飛ぶ鶏達。

依頼を受けている人も居るだろうから活きのいいのを選んで獲る。

人数が多いがとりあえず10羽も獲れば十分だろう。


「リース取って来たよー。」

「サンキュー。」


リースはホリーチャクラムトレントというクリスマスのために存在してるような魔物が武器として飛ばしてくる。

本当に、どういう理由で生まれたんだろうな。

不思議だ。


「とりあえず今日の分はこれで終わりかな。」

「だね。家の飾り付けは子供達がやってくれるから後はプレゼントだね。」


家に帰ると最愛の嫁達と子供達が出迎えてくれる。

ピュリオスの方は寒さから暖房の魔道具に張り付いて離れないせいで出迎えてもらえてないけど。

どんまい。


「ぱぱ、お仕事お疲れ様〜。」

「おう。」

「モミの木どうだった?」

「立派なのを採って来たぞ。後で整えて立派なクリスマスツリーにしような。」

「うん!」


ちなみにだが、俺達はそれぞれ仕事が忙しいと子供達に説明している。

アデル、リナはギルドが繁忙期でアイリスは今年最後の仕事、俺もグラハムさんの所がアイリスと同じ理由なのでその手伝いって設定。

実際はそれほど忙しい訳ではないが、プレゼントを買う事は隠しておきたいからな。

やっぱり子供のうちはサンタさんを信じていて欲しいし、何より微笑ましいじゃないか。

サンタさんを捕まえる〜なんて言いながら結局寝ちゃったりするのとかさ。


そして翌日。

今日はアデルが本当にお仕事で居ないけど、それは仕方ない。

ギルドマスターなのだから。

なのでアデル抜きでプレゼントを用意する。

まずはレンフィアのからだな。

セフィア達が聞き出した内容を書き記したメモ書きによると、レンフィアは新しい包丁か……これは、後にしよう。

包丁なら俺が作る!

次はリント。

えーと、新しい本か。

この人の新作は結構人気だから手に入るかなぁ?

ま、頑張って探すとするか。



そうして順調にプレゼントを買っていき、残りはアデルとの娘アディリシアとアイリスとの娘リリーとリナとの息子ナックのか。

リリーのは編み物用の毛糸と棒針、ナックのは植物図鑑。

この2人はインドア趣味なんだよな。

やっぱ親に似るのかね。


そして問題なのがアディリシア。


「これ、どうしよう?」

「本人居たら確実に騒いじゃうっすよね。」

「だろうね。」


何せメモ書きにはこう書いてあるのだから。

『アデルママはちっちゃいので、私はそうならないように大きくなれる物』と。

アデルもなりたくてちっちゃい訳じゃないからなぁ。

それに、それはそれでかわいくていいんだけどね。


「ま、仕方ない。とりあえずメモと何か健康にいい物でも用意するか。」

「メモってなんて書くっすか?」

「大きくなりたいのなら好き嫌いせずなんでも食べ適度な運動と十分な睡眠を取るべし、かな。」

「そんなんで大きくなれるんですか?」

「なれるかどうかは遺伝によるものもあるからなんとも言えないけど、子供の成長にはこれが1番なんだよ。とりあえず快眠出来る様に柔らかい枕でも買っておく?」

「それが良いっすね。」


こうしてプレゼントを用意した俺達はクリスマスの朝、ワクワクしながらプレゼントを開ける子供達の様子を思い浮かべながら帰った。



そして、クリスマスイブ及びクリスマス当日は子供達みんないい笑顔だった。

クリスマスパーティーはもちろん、その翌日のプレゼントでもね。

アディリシアはメモを読んでふむふむと頷いた後ちょっと素振りしてくると言いながら庭に出たのにはアイリスとリナと一緒に笑ったりもした。

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