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微ユニークから始まる異世界生活  作者: 椎茸大使
【第一章】冒険者になろう。
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第一話 プロローグ的なお話

「ここは何処だ?」


俺こと風見蓮斗は知らない部屋に居た。辺りを見渡してみれば俺はベッドの上にいてドアがあってカーペットの上にはテーブルがあるシンプルな部屋に居た。


「うん。やっぱり知らない部屋だ。」

「それはそうでしょう。だって貴方の為に作った部屋だもの。」


女性の声がした。声が聞こえた方をみてみれば、腰まである金色の髪に蒼い瞳。細身でありながら出るとこは出てる。というか胸の自己主張が少し激しい。そしてシンプルなワンピースを身に纏い美を表現し尽くした顔をもつ超絶美人がいた。…湯呑と急須とどら焼きの乗ったお盆を持って。何故?金髪美人と和風のお茶セットとの違和感が半端ない。


「やっと目が覚めたみたいですね。」


美人さんがお盆をテーブルに置きながら言い、こう続けた。


「はじめまして、風見蓮斗君。私は神さまをやっているアリシアといいます。」


この美人さん…じゃなくて、アリシアさんは神さまだった。


「って神に拉致られた!?神隠しかよこれ。」

「人聞きの悪いことを言わないで下さい!あなたは死んだんです。覚えていないんですか?」


「俺が…死んだ?」


そうだ思い出した。確か高1のGWはじめに暇だったからとりあえず駅前に向かって、そこで迷子のお婆ちゃんを見かけて定期の範囲内だったから隣の隣の隣の隣の駅まで案内して、そんでお礼にと千円貰ってそのお金でラノベ買って帰りに中学の同級生を見かけて声を掛けようと思ったらタクシーが突っ込んできてたからその子を突き飛ばして、そんでどうなったんだ?記憶がないってことはそこで死んだのか?ってことは


「つまりアリシア…様は閻魔大王的な人ですか?」

「違います。あなたが可哀想な死に方をしたのでここに連れてきました。後、無理に敬語にしなくて結構ですよ。」

「可哀想な死に方って何!?」

「それはですね、あなたは道に迷ったお婆さんを道案内しましたよね。ですが、本来ならばトイレから戻ったタクシーの運転手が声を掛け自分のタクシーで連れて行ってあげようとし、その際タクシーの点検を行い車の異常が発覚するのですが、あなたが声を掛けた事で点検をしなくなりマシントラブルで止まれず、あなたを轢くという結果になったというわけです。」


人助けしたから死にましたとか俺可哀想過ぎじゃね?


「というわけであなたには異世界にいってもらいます。」


「どういうわけで!?」


「細かい事は気にしないで下さい。あなたには今、2つの選択肢があります。」


そう言ってアリシアさんは指を2本たて2つの選択肢を説明してくれた。


要約すると、魂の浄化という名の人格消去を行なった後、輪廻の輪に戻るか人生を異世界にてリスタートするということだった。でも、1つ気になったので聞いてみた。


「元の世界で生き返ることはできないんですか?」

「絶対無理です。」


即答だった。しかも一刀両断でバッサリと。「その理由は?」と食い下がってみたところ


「あなたの肉体は既に火葬されているからです。付け加えて言うならここは世界の狭間。ここは世界の理から外れた場所。ここで目が覚めたということは世界との繋がりが完全に切れたということ。それ故にあなたが生き返るというのは不可能というわけです。」


そういうことらしい。家族や友人といった心残りは有るものの、15年しか生きていないということで俺は


「決めました。異世界に行きます。」そう決断した。


それを聞いたアリシアさんは「分かりました。ですがその前に…どら焼きを食べて行ってくださいね、勿体無いですから。」と言った。


台無しだった。


会話を交えつつどら焼きを美味しく頂きました。


「そろそろ時間ですね。あのドアから異世界に行けます。それと、プレゼントを用意したので後で確認してくださいね。」


アリシアさんが指差した光るドアに向かい俺は


「いろいろありがとうございました。それじゃ、行ってきます。」と言い頭を下げた。


「はい。いってらっしゃい。」


アリシアさんのその言葉を聞き俺は異世界へと歩きだした。

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