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富と破壊の詩
世界を造りし神はある4人の若者に、森羅万象を操る不思議な力を伝えた。24の言葉で紡がれるその『詩』を。人々に富をもたらす希望の『詩』を。
4人はその、神から伝えられし『詩』を『絵』として人々に伝えた。24の言葉の、その本当の呼び方と意味を偽りに変えて。
偽りの『絵』は『詩』よりも大きな力を持っていなかった。それは、彼らが力を独占するためではない。
その『詩』の、言葉の持つ力を恐れたから。
大地を削る、山々を燃やす、恐怖に値する力だったから。
『幸せ』の意味も持つ『詩』が世界に終焉の『詩』とならないために。
4人は決して、神から授けられた24の言葉の、本当の姿を教えない事を誓い合った。
これが世界に、『魔術』が伝えられ始めたプロローグ。