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初恋  作者:
3/14

はじめて

ヒロさんと出会ってからの私は、笑う事が多くなった。

「ヒロさんっ!こんばんはっ♪」

「オッス!」

ヒロさんは携帯を片手で操作しながら私に微笑みかけてくれた。

『ドクンッ』

まただ。心臓が・・・。

自分の心臓が最近おかしい。ヒロさんが笑うといつもこうなる。これって恋っていうのかな?

「おいっ!どうしたんだよ。ボ〜ットしちゃって。何か悩み事か?」

「ごっ、ごめんなさい。悩み事なんてナイですよ♪大丈夫!」

ヒロさんはいつも私の事を気に掛けていてくれる。

でも、ヒロさんに逢えるのは、太鼓の練習の時間だけ。それにホテルの仕事だから毎日逢えるわけじゃない。ヒロさんに逢えない時間でも連絡がとれたらなぁと私は思っていた。

「あっ!そういえば、奈央子ちゃん携帯持ってる?」

「持ってますけど、あんまり使わないです。どうしてですか?」

「なら良かった♪はいっコレ」

そう言うと、ヒロさんは、おもむろにポケットから白い紙切れを差し出した。

「何ですか?これ」

「俺のケイ番とアドレス♪暇な時にメールして」

そこには、男の人とは思えないほど丁寧なキレイな字で、番号とアドレスが書いてあった。

夢なんじゃないかと思った。私が思っていた事が現実になったから。どうしてヒロさんは、今1番に思っていることをしてくれるんだろう?何でそんなにやさしんだろう?

私は、16年間生きてきてこの時、はじめて恋というものを知った。人を好きになることも。そして何より人をはじめて【愛しい】と思った。

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