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D-JOKER  作者: カラクリ/あわぞー
魔族への切り札編
5/16

第四話『嫌いなものは』

「……竜樹…?何で竜樹が…?」

「それはこっちの台詞だ。何でお前がここにいるんだ」

「え!?いや、それは……」

 

 修也はチラッとノアを見る。

『D-JOKER』の事は一般人に言って良いのか分からなかったからだ。

 しかし、ノアはフッと笑う。

 

「コイツは俺達の事を知ってる。そして力も持ってる」

「どんな力なんだ?」

「本人すら知らねぇのに俺が知るかよ」

 

 修也は二人が親しげに話している事が気になった。

 確かに学校でも話したりはするが、ここまで親しげではない。

 それにもう一つ気になっている事がある。

 

「ノア君?さっき『俺達の事を知ってる』って言ったけど……良いの?」

「良いって、何が?」

「いや、だから『D-JOKER』の事……」

 

 修也は声のボリュームを最小にしてノアに言う。

 しかしノアはそれを聞いて笑った。

 

「言うも何も……」

 

 

 

「コイツも『D-JOKER』の一人だぜ?」

「……え?」

 

「ええぇぇぇえええ!!!」

「やかましい!!」

「痛っ!」

 

 修也はノアに頭をはたかれる。

 結構本気で痛かったとか。

 

「竜樹が『D-JOKER』の一員!?いつから!?」

「確か五年位前からだな」

 

 五年前と言えば、竜樹はまだ小学生だ。

 そんな時からあんな化物と戦っていたのだ。

 

「コイツは『D-JOKER』のコードネーム『エノク』。本名は赤間谷竜樹……って知ってるか」

「コードネーム?……もしかしてノア君にもあるの?」

「ああ、俺のコードネームは『ノア』だ」

 

 修也の頭の中に幾つもの疑問符が浮かぶ。

 

「えっと、名前は?」

「あ?冥星ノアだよ」

「コードネームは?」

「だから『ノア』だって」

「……コードネームって名前とは別に付けられる名前の事じゃなかったっけ?」

「……そうだな。俺の場合は逆だ」

「ノアの場合コードネームから自分の名前が付いたんだ」

 

 竜樹が会話に入る。

 二人は竜樹が居る事を忘れていた為、少し驚いてしまう。

 

「じゃあ本当の名前は……」

「無い」

 

 忘れた、ではなく無い。

 つまり元から名付けられていなかった、という事だ。

 

「……もうこんな話は良いだろ。仕事も終わったし俺は帰る」

 

 そう言うとノアは踵を返し歩き出した。

 それを二人は見送る。

 

「えっと……竜樹も力があったんだね」

「ああ、『空を裂く断末魔(クリーブ・スラッシュ)』。それが俺の力の名前。風を操れるんだ」

「そうなんだ……僕の力って一体……」

「今は気にすんな。どうせ使えねぇんだし」

「それってどういう―――――」

 

 修也が聞こうとしたが、いつの間にか竜樹の前に男が立っていた。

 灰色の髪で、長身で細身、黒ぶちの眼鏡を掛けており、眼鏡を掛けていても顔が整っている事がわかる。

 

「竜樹君、お喋りもその辺りにしてはどうですか?仕事も終わったようですし」

「アンタはいつもそうやってどこからともなく現れんのな」

「それでも君は風を操っていつも気付くじゃないですか」

「そうだ、だから止めろよ」

 

 男性は竜樹の言葉を冷静に返していく。

 男性が修也を見て微笑む。

 

「君が加西修也君ですね。初めまして、私は仁科緋寿(あけひさ)と言います」

「こ、こちらこそ」

「お互い自己紹介が終わった所で俺は帰る」

「お疲れさまでした。次も頼みますよ?」

 

 仁科が少し微笑んで言うが、竜樹は無視して家に向けて歩き出す。

 修也も仁科に一礼し、竜樹の下に走っていく。

 

「……ノア君はまだあの事は思い出したくないですか」

 

 因みにこの後、修也はちゃんと荷物を届けに行った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 翌日、月曜日。

 担任の教師が勢いよくドアを開け入ってくる。

 

「えーっと、今日からこのクラスにまた一人仲間が増える事になった」

 

 クラスがざわめく。

 ノアの場合、どこかの誰かさん(仮名)が脅して無理矢理転入したようだが、まず一般人にはそうそう出来ない。

 先生が入って来なさい、と言うと青い髪の少年が入ってきた。

 

「彼の名前は―――――」

「先生、自分で言わせて下さい」

 

 少年が先生が喋るのを止め、生徒の方に向き直った。

 

「じゃ、じゃあ自己紹介を」

「はい、オレの名前は百目鬼どうめき閃牙せんが。趣味は特になし、好きなものも特になし、だが嫌いなものは―――――」

 

 そこまでは普通だった。(しかし特になしなら言わなくても良いのでは?)

 しかし、その後言った言葉でノア、修也、竜樹の三人は驚いた。

 

 

 

 

 

「『闇』だ」

挿絵はキャラ紹介の方だけにします。


(雪龍)

「と言う事で今回は時雨!よろしく!」



(時雨)

「次回は第五話『宣戦布告』です。てか私の出番が全然無いんだけど」

(雪龍)

「大丈夫。いずれ来る」

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