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D-JOKER  作者: カラクリ/あわぞー
魔族への切り札編
3/16

第二話『D-JOKER本部』

 修也は考えている。

 今日目が覚めたらいつの間にか家のベッドの上だった。

 夢だったかと思ったが学校に来てから夢ではない事がわかった。

 

「今日からこのクラスで一緒に勉強する事になった―――――」

「冥星ノアだ。よろしく」

 

 修也のクラスに転入してきたからだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「いやー、奇遇奇遇。まさか修也君がいるとはー」

 

 棒読みでパンを食べているノア。

 それを隣で修也と竜樹が見ている。

 今三人は屋上にいる。

 

「……知り合いなのか?」

「知り合いって言うか……」

「えー…あー…そうそう、タツキ君だっけ」

「リュウキだ」

「まぁそんな事はどうでも良いわけだ」

 

 竜樹はよくねぇと言ったがノアは聞いてなかった。

 というより無視した。

 

「あ、修也と竜樹じゃん。君は……ノア君だっけ」

 

 そう言って近付いて来たのは榎並かなみ時雨しぐれ

 黒髪のロングヘアーの美少女で、大抵修也、竜樹と一緒にいる。

 

「こんな所で何やってんの?」

「ちょっと世間話してただけだ」

「ふーん、じゃあ私も混ぜてよ」

 

 という事で時雨も加え、四人で世間話を再開した。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 時間は過ぎて放課後。

 今日は時雨は部活、竜樹は生徒会に入っていて(因みに書記)そっちに行っていているので、ノアと二人で帰っている。

 

「ノア君……昨日の事なんだけど……」

 

 修也は小さく頷く。

 今日の朝からずっと聞きたかった。

 しかし、竜樹や時雨には聞かせてはいけないと思った。

 だから二人になるのを待っていた。

 

「昨日の奴は何なの?君は何者なの?」

「一度に聞くな。とりあえずこれからお前をある所に連れて行かなきゃならない。一緒に来て貰うぞ」

「えっ、一体どこに!?」

「質問は向こうに着いてからだ」

「ちょっと――――――」

 

 ノアは振り向いて言い放った。

 

「ごちゃごちゃやかましい」

 

 その言葉と同時に放った威圧感のせいで修也は喋るのを止めた。

 仕方なくノアの後を着いて行く。

 しばらく着いて行くととても高いビルに来た。

 

「ここ、なの…?」

「ああ」

 

 二人はビルの中に入る。

 するといきなり武装して銃を構えている集団に囲まれた。

 

「ちょっ、あっ、ノ、ノア君!!?」

「やかましい。ノアだ。稲瀬に用があって来た」

「ノア様でしたか……これは失礼。今佳弥様に確認を取った。佳弥様は最上階にいる」

「どーも」

 

 そう言ってノアはエレベーターに向けて歩き出す。

 修也もびくびくしながら着いて行く。

 

「ね、ねぇ、大丈夫なの?」

「別に襲ってきやしねぇよ」

「それでもさぁ……」

「文句があるなら稲瀬に直接言えよ」

(あんな人達従えてる人に言えるわけないでしょ…)

 

 二人はエレベーターに乗り、最上階に向かう。

 ノアが少し苦しそうな表情をする。

 

「大丈夫?」

「ああ、この浮遊感が嫌いなだけだ……」

 

 かなり高いビルだったが15秒ほどで最上階に着いた。

 エレベーターのドアが開くといきなり部屋だった。

 図書館の様に壁一面に本があり、窓の近くに机がある。

 その横には外を眺めている人がいる。

 

「おっ、来た?やっと見つけたかぁ」

 

 外を眺めていた人が振り返る。

 その人は女性で、目は青く、時雨と同じ位長い金髪だった。

 

「この子が加西修也君?」

「ああ、っていうか毎回の事ながらここに来た時に囲むの止めてくんない?」

「私が止めても意味無いんだよねぇ。それより学校は楽しい?」

「さぁな、てかアンタ……無理矢理俺を転入させたろ。おかげで教師が俺を変な目で見るんだけど」

 

 ノアは溜め息をついて頭を掻く。

 それを見て女性は笑う。

 

「あの……」

「ああ、ごめんごめん。私は稲瀬佳弥。『D-JOKER(ディー・ジョーカー)』の本部長。つまり一番偉い人だよ」

「おいおい……」

「『D-…JOKER』?」

「あれ?まだ言ってなかったの?」

 

 ノアはまた頭を掻く。

 どうやら癖の様だ。

 

「まぁ良いじゃん♪どうせいつかは言うんだし」

「アンタが良いなら俺は別に良いけど」

「じゃあ言っちゃおうか」

 

 佳弥は一度咳払いして言った。

 

「私達は対魔族専門征伐組織。通称『D-JOKER』」

「魔族……?それって昨日の……」

「ああそうだ」

「魔族ってのは色んなのがいるんだけどさ。一番上のランクに魔神が3体いるの。それ以外にも魔王とか強いのはいるけど……ま、大抵はザコなんだけどね」

 

 佳弥は急にノアを引き寄せた。

 

「私達は力を持っている。今の所本部には私とノア君を含めて9人しかいないけどね」

「力……?」

「俺のは昨日見ただろ?名前は『地獄への冥府の闇ダークネス・オブ・ペイン』」

 

 そう言ってノアは右手を出して闇を右手に纏わせた。

 この闇で昨日魔族を呑み込んで消滅させた。

 

「まぁ、昨日のは魔族の中でも最弱の部類に入る奴だ」

「今のノア君じゃ魔王と戦っても簡単にやられちゃうんじゃない?」

「やかましい」

 

 そう言って佳弥から離れる。

 

「そういや、何でコイツをここに連れて来るよう頼んだんだ?」

「そうそれ!忘れるトコだった!」

 

 修也は思った。

 こんな人が本部長で大丈夫なのだろうかと。

 

「ズバリ!修也君にも私達と同じように力があります」

「……え?」

「……コイツに力があんの?何でそう言う事を先に言わないの?」

「えへへ、修也君の力を知らなかったからさぁ」

(僕に……ノア君の様な力……?)

 

 ノアは何かを思い出したかのように「そうだ」と言った。

 

「あそこに『エノク』がいるなんて聞いてなかったぞ」

 

 そう言った時ノアは気付いた。

 自分が殆どの情報を聞かされてなかった事に。

 

「ごめんごめん、言うの忘れてた」

「……別に。今度からは監視はアイツに任せりゃいいよな」

 

 そう言ってノアはエレベーターに向かう。

 それを佳弥が引き留める。

 

「ノア君には引き続き学校に通って貰うよ」

「はぁ!?何でだよ!」

「君の考え方が少しでも治るようにね」

「……冗談じゃねぇ。俺は……」

「他人に興味が無い?」

 

 ノアは肩をピクッと振るわせ反応する。

 それを見て佳弥は冷たい目でノアを見る。

 

「そんなんじゃいつまでたってもガキのまんまだよ」

「っ!……わかったよ。行きゃ良いんだろ」

「分かればよろしい」

 

 ノアは何も言わずにエレベーターに乗り込んだ。

 修也も佳弥に一礼しノアを追いかけた。

 

「修也君、またね」

「はい」

 

 その会話を最後にエレベーターのドアが閉まった。

(ノア)

「今回はキャラ放出回だったな」

(雪龍)

「って言うほど出してないよね?」

(ノア)

「そうだったか?忘れたな」

(雪龍)

「もう!?」

(修也)

「ねぇ、僕に力があるってどういう事?」

(雪龍)

「それはここでは言えないよ」

(修也)

「それもそうだね」

(雪龍)

「ではタイトルコォール!!修也君どうぞ!」



(修也)

「次回は第三話『空を裂く断末魔』です。次回もお楽しみに」

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