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D-JOKER  作者: カラクリ/あわぞー
魔族への切り札編
1/16

第零話『原点』

これはプロローグです。

次回からはちゃんと物語に入ります。

少女は尋ねた。


―――――泣いてるの?


少年は泣いてないと言った。


―――――じゃあ笑ってるの?


少年は笑ってないと言った。


―――――それなら怒ってるの?


少年は怒ってないと言った。


―――――なら今何を感じているの?


少年は言った。

何も感じていない、感じる意味が無いと。


―――――それは、私達がすぐにいなくなってしまうから?



―――――君が選ばれた人間だから?



―――――君に力があるから?


少年は無視した。

けれど少女は鬱陶しいほどに付きまとって来る。

どうせ、俺を置いて死ぬくせに。






だが、少女は死ななかった。

否、一度は死んだ。だが今ここにいる。


―――――私、君を置いて行かなかったよ。



―――――ずっと一緒にいてあげるから。



―――――一緒に行こう?


少女は手を差し伸べた。

それは、自由になれるという希望と、外の世界への不安だった。

少年は行かないと言った。

だが少女はずっと手を差し伸べている。


―――――私達は生きてるよ?



―――――怖いの?


少年は少し頷いた。

それを見て少女は微笑んだ。


―――――何が怖いの?



―――――私達は何も知らないんだよ?



―――――楽しいかも知れないよ?



―――――行こう?



その時の少女の笑顔は希望と夢に満ち溢れていた。

それらは光となって少年を照らした。

もう、怖くないんだ。

何も信用できない。


けど、この子と一緒なら……


少年は少女の手に手を重ねた。

少年は少女に憧れた。





しかし、そんなのもすぐ終わってしまう。

"少女の中"から"少女"が消えてしまった。

それから少年は人間に興味を持たなくなった、否、持つ事をやめた。

えー、次回から本編です。

今回はいわゆるプロローグって奴ですね。


(雪龍)

「次回、第一話『地獄への冥府の闇』です。お楽しみに~」

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