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紅色のオージェ  作者: 上条 樹
7/13

な、なんなんだ……、これは一体!


天星の髪が軽く舞上がると、紅く輝く。


「やはり、思った通り……、君は最高だわ!」彼女はおもむろに立ち上がると、歓喜にも近い声をあげた。


「どうなってるんだ!?」俺は全く状況が飲み込めないでいた。


「これから君には私のパートナーになってもらうわ!最高のパートナーにね!」まるでずっと何年も探していた獲物を見つけた狩人のようであった。


「パートナーって!? 」


「私、ずっと探していたの、私の力を引き出してくれるパートナーを……、そして、やっと見つけたの君を……!」彼女が言いながら上を見上げると、唐突に天井が抜けて何かが落ちてきた。


「フフフフフフ……」落ちてきた物体が笑っているようだ。それは、野太い男のこえであった。


「やっぱり、嗅ぎつけてきたのね……」天星はウンザリしたような口調で腕組みをした。だが、その口元は少し笑っているように見えた。


「半端物のお前がパートナーを見つけたか……。しかし、しょせんは……むっ!!」男が話し終わらないうちに、彼女は目にも止まらぬスピードで、彼の前に移動したかと思うと、猛烈なパンチを顔面に打ち込んだ。男は唐突に喰らった拳の痛みに顔を歪ませながら大きく後方に飛ばされていった。


「まあまあね!」天星は、拳を開いたり握ったりしながら感触を確かめているようであった。


「貴様!人が話し終わらないうちに!!」男は立ち上がると、体に力を込めた。次の瞬間、男の体は倍位に膨らんだ。それはまるで、酷く筋肉質の超人のようであった。


「ふん」天星は鼻で笑ったかと思うと、男の正面に立ち挑発するように紅髪(あかかみ)をかき上げた。


「小娘が!」男は覆い被さるように両手で、彼女の体を掴もうとした。天星は一歩後ろに下がると男の両手を掴んだ。二人はまるでプロレスラーのように両手を重ねて力比べでもしているようであった。


「そんな!危ない!!」普通に考えて、彼女が力負けする事は明白であった。


ブチブチブチブチ!筋肉の裂けるような音がする!


「い、いてえ!!!」天星は男の両腕を外側に大きく捻ると、骨が砕けたような音を響かせて男を制圧した。男の両腕は千切れてしまったようであった。


男は激痛で悶絶している。天星はゆっくりと男に近づくと、その顔を踏みつけた。


「ちょっと!何を?!」俺のその言葉を合図にするかのように、男の顔を踏み潰した。


「えっ、何?」天星は何も無かったかのように返答した。俺は、その悲惨な状況に腰を抜かして、声を発する事が出来なくなった。


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