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ステータスなんて教えねぇ。(後)

文章って楽し難し。

さて、これから男チームのステータス披露会な訳ですが、5人女子を見る限りステータスが高いと言ってもみんなの値は大概同じに見える。


俺もこれに合わせれば…なんて考えてたけれどもそれだと結局適性ありで王城住まいになってしまうだろう。

低すぎて馬鹿にされるのが癪ではあるが仕方ないと思う。

どれだけ低くするかだけど、4人男子の数値を見てからでも遅くないと思う。


偽装はパパっと出来るし… (多分)


龍弥が前に出る。


俺達がこの世界救えの雑な説明の時同調圧力かけてきた人である。


「それじゃあ、俺…… 私のステータス出しますね」


龍弥が水晶に手を当てる。

すると直後、直視できないほどの輝きを発した。

俺も他の奴らも龍弥でさえも眩しくて目を瞑る。

数秒すると発光が弱まる。

数度の瞬きで様子を確認すると、水晶の上に龍弥のステータスが浮かび上がった。




ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


名前 岡村(おかむら) 龍弥(りゅうや)


種族 人族


職業 勇者


レベル 1


筋力 A 魔力 A 防御 A 魔防 A 敏捷 S


スキル

全属性系統魔法(大) 戦闘術(大) 鑑定 アイテムボックス(大)


加護

女神の加護


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー




勇者だった。


龍弥は勇者だった。


心からうそぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉと叫びたい気分だ。


正直なところ、龍弥という人間は正直なところ1番勇者として無いと考えていた人間だ。


俺達が元の世界の時のことだが、龍弥はとにかくなんでも出来なかった。 運動も全くできず女子より筋力測定値が低く、学力的にも赤点回避でひぃひぃ言っていた。


俺がいえたことでもないが、外見もゆーて悪い。


まぁ、個人の判断であるが、痩せすぎている感じだ。

肉付きが悪いとかそんなもんじゃなく、肉がないとか言われて虐められそうなくらい肉がない。


低身長であまり清潔でも無かったので、龍弥を嫌う人間はかなり居た。

そんな龍弥だからこそ勇者が誰かって考えてる時も真っ先に否定したんだが……。


なんででしょうなぁ……勇者じゃん。


ステータスを見てほかの男女驚いてらっしゃる。

いろいろと他の奴らより性能がすごい。

戦闘術って、なんじゃそりゃ、先頭に関わることならなんでもできますよってことかな? チート?


ほかの男女子から「まじか!」や「うそぉありえなく無い?」と言った声が聞こえる。


俺と同じ考えのやつが多いのかさておき。


王様側の反応を見てみると満面の笑み! である。


勇者が見つけられてよござんすですはい。

勇者見つかったしもうステータス披露会いいのでは? と思っていると、王様が口を開く。


「素晴らしい!! やはりそなたが勇者だったのだな!! 私の目に狂いはなかったぞ! 」


王様はやや早口興奮気味にそういった。


……やはり? …目に狂??? …なんで?…


口振りから、察するに王様は勇者の目星が着いていたらしい。 やはりと言うくらいだからあってすぐそう思ったんだろう。


…なんででしょうな、わからん。


俺が1番無いと思ってた反対側で1番有ると判断してた。

どこで判断したんだろう。

気になったので聞いてみる。


「あの、王様? やはりという言葉が聞こえたのですが、龍弥が勇者だと分かってたんですか? 」


勇者が誰か、ではなく龍弥が勇者、と聞く。

ちょっとしたことだが、これで最初からわかってたってんならステータス披露会とか開催して俺に気苦労させた分はきっちり取立てようと思います!


「確実にわかっていた訳では無い。 可能性が高いと見ていた」

「その根拠は? 」


「容姿だよ」


…………ほぅ? (困惑)……


王様は勇者で容姿を龍弥だと思ったらしい(混乱)


さっき外見的にも龍弥は無いって思ってたのにまたも予想が外れて少し、いやかなり混乱した。


ステータス見たら混乱ついてそうなくらい。


混乱は俺だけじゃない。

他の奴らも口々にありえないと言ってる。

俺だけじゃないことに安堵しつつ王からの続きの言葉を待つ。


「彼は我が国にもそういない絶世の美男子だよ。 いや、それでも過小評価だ。 どの国を探しても彼以上の美男子など存在すらせんだろう。 相応しい器に勇者が選ばれるのであれば、当然それに見合うだけの容姿を持ち合わせていると考えていたのだ」


王は自慢話のように息を荒立て興奮気味に弁舌する。

ほぼ間違いないだろう事がひとつ。


俺達の世界とはあきらかに美的センスが違う。


俺たちの世界、俺からの見解で申し訳ないが、男というものは痩せている人がいいというが適度という言葉がつくだろう。


適度に痩せしかし綺麗に筋肉が備わる。 そんなフォルムでイケメンとかイケ魂とか呼ばれるやつがモテていたはずだ。(多分)


ならこちらの世界、不細工なほどモテるのではないかと仮定できる。

そしてそれならば! 俺にもモテ期がくるのではという期待が胸を熱くする。


今更ながら説明すると、俺は龍弥とは逆に普通に較べ少し太っている。 肥えている訳では無い。 少し太っているだけだからな?


体重が100を超えているとかそんなでもない高校3年の平均体重が63キロくらいだっけ? より15キロほど重い。 それが全て筋肉ならばイケてる部類だろうが残念ながら脂肪だ。

体重15キロ分の脂肪がついた顔や体は元の世界じゃ見向きもされん。


だからこそ! こんな俺だってこの世界ならイケメンな可能性が!!


「龍弥殿のあの無駄な肉の一切ないしなやかなフォルムや、骨張った顔つきは歴戦の様を思い起こさせる程だ」


可能性が………ない(涙目)!?......。


万に一つもなかった辛み。


この世界はB専ではなくガリ専門店なのだろう。

悉く俺に優しくない世界。


しかしまぁ外見だけで囲われる可能性もあったかもと考えるならこれも有りだと思う。


別に強がってなんてないんだからね!

ほんとだからね! …はぁ溜息。


「あ、ありがとうございます。 そこまで褒めていただけるとは…恐縮です」


龍弥も満更ではなく、いやもうめっちゃ顔が緩んでる。

元の世界では全く見向きもされなかったもんだから余計嬉しんだろうな。


「うむ、この国にふさわしい勇者も見つかり、女性方のステータスも素晴らしい。 これは他の男性方にも期待が持てる」


王様がそう発言し、俺含め4人男子に視線を向ける。


俺はふさわしい態度なんて取るつもりないけどな!


龍弥の絶賛ぶりに、ほかの男子どもは自分の事のように嬉しそうだ。

そして同時にとても羨ましそうに見ている。

友人同士の中での冗談でしかない「死ね」等の罵声も聞こえる。

流石に王様の目の前で死ねとか言うのは問題では?


王様全く気にしてない。寛容ですね。


「時間も少なくなってきた、他の4人のステータスの確認を急ぐとしよう」


王様からの発言。とうとう俺の出番も近い。


なんとかなるよね!


紘はまだ見ぬ異世界の自由な生活に思いを馳せた。


書きたい表現が出来ない。

勉強不足である。

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