知らないうちに転移してました。
主人公の名前の読みが作者名と被ってんのは感情移入とかそういう話です。
気がつくと知らない天井だった。
体を起こし周りを見渡してもやはり知らない場所。
何処ここ? そんな疑問が浮かんできた。
それと同時に自分の近くで倒れている人物が視界に入る。
その人物だけは見覚えがある。
彼は俺こと、華山 紘 の通う緑葉高校の同級生であった。
名前は岡村 竜弥 普通に会話するし遊ぶこともある普通の友達。
何故そこに? と思った。
倒れてる理由ではなくなぜ俺の隣にいるのだ? という意味だ。
泊まりだった訳じゃないし、遊んでた訳でもない。
普通に下校別れした。
そんな彼が俺の横にいたのが不思議に思った。
まぁ目が覚めたら知らない場所ってだけで不自然だけど。
彼から視線を外すと、他にも倒れてる奴がいる。
言わずもがな同級生ズ。
俺や龍弥を含め全員で10名
多いので名前は省略。 いつかね。
その10名が大きく綺麗な赤色のカーペット? に横たわっていた。
神殿のような作りだなと思い、奥へと視線を向けると、そこにはまたまた大きく煌びやかな玉座、そこに座る威厳ある王様、王様を守護する側近というような、いかにも玉座の間! という所だった。
きっと俺達がこんな知らないところで寝てた理由も説明してくれるんだろうな。
そんな視線に気づいたか、玉座に座る王様が話しかけてきた。
「目が覚めたかな? しばし休息されよ。 いきなりのことで頭がついていかんだろう、話は他のものが目を覚ましてから」
俺に向けて言われた言葉、しかし声を上げることが出来ずコクリと首を縦に降ることしか出来なかった。
だってまぁその、威厳…が、ねぇ ?
それから数十分ほど、暇だった俺は情報の整理をする。
といっても細かいことできるほど頭良くないからそれなりに。
まず第1に考えたこと、それしかないと思ってしまったこと、それは自分たちが異世界へ転移したんじゃないか? という説だった。
高校生のお年頃な俺はそういうジャンルの小説を読み漁ることも少なくなかったので可能性として有力なんじゃないかと考えた。
まぁ説明されればわかる事なんだけど。
という説が正しい場合、何かしらの事情で呼ばれたことは間違いなく、帰還も難しいとか言われることも考えられる。
ならばそれで、対応しなければいけない。
俺はダメ元で心の中で 「ステータス」 と念じる。
こういう場合武力が必要な場合とかほとんどだし。
そんな俺の予想通り目の前にはテレビ画面のような四角い表示が出現した。
俺の近くにいる騎士風の人が何も言わないので、きっと俺しか見えないんだろうと思った。
もし自分が勇者なら〜とか妄想しながら自分のステータスを確認した。
名前 華山 紘
職業 神の使徒 救世の英雄
スキル なんでも
という3行の表示が映し出された。
俺は気を失いそうになる。
なんで?
アホかと思った。
ステータスにしては書くことが少ないなと思ったりもした。 もう職業がヤバい。
神の使徒ってなに? 救世の英雄ぅ? 馬鹿?
それ普通称号とかにつくもんだろ! 職業につけるようなもんじゃねぇよ!
そんでもってスキル何!? なんでも!? 雑か !
神の使徒ってんだから神様が何かしらしたんでしょうけどぉ。
実はポンコツでは?
しかしこのステータスは人目に見せたら不味いと感じた。
余りの頭の悪さに動揺が顔に出たらしく、近くの騎士さんから「大丈夫ですか? 」と心配の言葉をかけられる。
咄嗟に「色々こんがらがっちゃってぇ!」 と少々オーバーなリアクションで返してしまい騎士さんちょっと引いてたよ。
どうにかしようと考え、何かしらの対策を考えようとした時、王様から声がかかった。
どうやら俺がステータスと喧嘩してたときにみんな起きたみたいだな。
ステータスのことは後で考えようと思考放棄し他9人が並んでたっている王様付近に歩いていった。
拙い文章ですが面白かったらいいです。