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創造世界のクラフター  作者: あくあれいる
1/2

イルフ村の少女






……助……て!!





……私を……けて!!






頭の中に響く助けを求める声が聞こえてくる。






真っ暗闇の中見える小さな光に手を差し伸べた…。









「…あのぉ…大丈夫、ですか……?」





目を開くとそこには多数の花が美しく咲いているお花畑と、見た事の無い女性が心配そうな顔をしている姿があった。






「…ここは……どこだ…?」






誰かが助けを求める声が聞こえたのを最後に、目が覚める前の記憶が一切なく、覚えているのは自分が白金(シロガネ)(カガリ)という名前で、自分が世界でたったの5人しか存在が確認されていない"クラフター"であるという事だけだった。







「ここは私の安らぎの場所。……よく来るんだ」






ピンク色の髪をした少女は大きく深呼吸する。






確かにここの景色はとても素晴らしい程に綺麗で、心が安らぐ理由もわかる






「…あぁ、えっと、私はリファラ。イルフ・リファラっていいます!…えっと、あなたは?」






外国の人なのだろうか…それにしては言葉が通じるのもまた変である。








「俺は白金 篝…。よろしく…」






適当に自己紹介を終えた後、行く宛が無い事に気づく。それと同時にお腹が鳴り出した








「…もし、良かったら私をの村に寄って行きますか?丁度この前狩った獲物が調理されてる事だと思うし…たぶんおじいちゃんに言えば大丈夫だと思う」








なんとタイミングのいい出来事か。これも運命だと信じ、リファラの後を付いていく。








自分の身に起きた出来事に頭の整理が追いつかなかったが、段々と心に余裕ができた。








「カガリさんはどうしてあの場所に居たの?」




「わからない…。いつから居たのか、何処から来たのかも全部…。名前は覚えているんだが…」





「記憶喪失って言うんだよね?私のおじいちゃん、結構物知りだから何か分かるかもしれないし、早く村に急ぎましょ!」






リファラは俺の手を取り、走る。






女の子の手ってこんなにも柔らかいものなのだな








村に付くと、そこは賑やかな祭りのようにたくさんの人が騒いでいた。







その中の一人がリファラに気づく







「おお!リファラちゃん、おかえり!ん?どうしたんだ?その子」







一人が気づくと周りに居た人達も一斉に集まってくる。





気が付くと辺りは村人で囲われていた。






余程このリファラは村人に好かれているのだろう







「あの、この人記憶喪失みたいなんです…。だからおじいちゃんに合わせたくて……。お腹も空いてるみたいだし」







村人達に説明をするリファラ。







「ふぉっふぉっふぉっ…人助けかい?リファラ」






人溜まりの合間から笑いながら現れた老人が言う







「おじいちゃん!?」




「そ、村長!?」





「なんじゃ?ワシがここに居たらダメかね?」





「…おじいちゃんが…村長?」







「うん…!私のおじいちゃんはこのイルフ村の村長なんだよ!そして私がその孫のリファラだよ!」







「リファラ、立ち話もなんだ、とりあえず集会所に来なさい、その少年もリファラもお腹が空いてるだろう…」






先に行っていると言い残し、おじいちゃん改め、村長はこの場を後にした…。
















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