表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
山賊少女と魔法の杖  作者: babie
孤児時代
9/20

今日は1話投稿です。ふう、ギリギリアウトだったぜ……


 カミーユは夜遅く仕事を終え、朧な足取りで帰るところだった。今までの疲れからか、道を間違え、いつもとは違う通りへ来てしまった。ハッと気づいて辺りを見回す。


「ここ、どこ?」


 どうやらそこそこ裕福な商家の集まる地域らしい。この都市の商家は、表通りに店を構え、続く裏手に自宅を持つのが普通である。その裏手の路地に来たみたいだった。引き返そう、そう思った時に何か聞こえて来た。


「〜〜〜♪〜〜〜〜〜♪」


 歌だ。まだ遠い。興味を惹かれ声のする方に行ってみると、塀の向こうから、少女の歌声が聞こえる。


   いったい誰?

   闇に隠れて私の秘め事を聞いていたのは


 カミーユは盗み聞きしているのがバレたと思ってあたふたした。謝罪の言葉を告げようと思ったが、その前に声が続く。


   ロメオなのね?


 カミーユはロメオではない。逢引相手と間違えられたようだ。


   ああ、夜の暗がりで私の顔が見えないの?

   わかってるでしょう?

   あなたの眼に私の顔が赤らむのが映ったら

   それはあなたに告げているのよ

   私のこの純粋な愛を……


 カミーユがいたたまれなくなって、違うと声を上げようとしたとき、中年の男の声がした。


「ミシェル、そろそろ演劇の練習は切り上げなさい」


 どうやら劇の練習をしていたみたいだ。


「もう、これは歌劇って言うの! 何度言ってもわからないんだから!」

「はいはい、いいから寝るよ」

「もう、お父様ったら」


 カミーユはホッとしたと同時に、人騒がせなと若干逆恨みした。だが、良いものを聴いたと顔を綻ばせるのだった。


ロメオとジュリエットの歌詞は、オペラ対訳プロジェクト様(ライセンス:パブリックドメイン)から頂きました。

https://www31.atwiki.jp/oper/pages/1368.html

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ