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7話 2回目の転生で『大魔法使い』

 目を開けるとそこはあの日みた大きな金色の門の前だった、変わらずに小さな椅子が1つだけ置いてある。そして創造神様のことを意識するといつのまにか目の前の椅子に座っていた。


「ほっほっほ、また会えたの。」


「また来ました。創造神様の言葉が気になってしまって、もう一度転生出来るのならと、人生を掛けた勝負をしましたよ。」


 どこか嬉しそうにこちらを見ている。こうやって見ると普通のおじいちゃんに見えるな、どことなく近所の田中さんに似ているような気がしてきた。そんなくだらない事を考える余裕があったのかと気が付いて、なんだがおかしくなってしまった。


「なにを笑っておる、お主の考えが読める事を忘れておらぬか?わしは田中さんという名前ではないぞぃ。」


「す、すいません!」


「まぁよい。さて、ここに来るのも二回目じゃし大体は分かっておろう?何か聞きたい事があるなら答えてやるぞ。」


 そうだった、今回は聞きたい事がいくつかあるんだった。うっかり忘れる所だったよ。


「転生する世界は選べるのですか?その際にステータスやスキル、魔法の引継ぎは出来ますか?」


「まず、転生する世界じゃが今回は地球じゃ。選ばせてやらんこともないが地球の担当神が随分とお主を気にいっておってな、加護を与えたいので是非にという事じゃ。そういうわけで地球がオススメじゃな。」


 なるほど、加護っていうくらいだからよほど強力に違いない。良くあるパターンだな。どちらにしても地球に戻れないかお願いする予定だったし、こちらとしては大歓迎だな。


「次に、スキルじゃがこれは無理じゃ。一部の例外を除いてな。」


 大体予想はしていたが、やはり無理か。なにか条件があるのだろうか。


「持っていけるものは『無限の魅力』と『叡智』だけじゃ。実は叡智は神から与えるギフトとして用意されていたものじゃ、条件が難しい上に非常に力を持つスキルじゃからな。まさか自分の力で手に入れるとはわしも驚いたぞ。」


「他のものは無理じゃな。なにせ今の地球には魔法が存在しておらんからの。ステータスについても赤ん坊の身で強力な力を持つと転生した瞬間に負荷に耐えられずに死んでしまうからじゃ。」


 そうだよな。一回目の転生の時もステータスは低いし、スキルも何も持ってなかったもんな。というか気になる言葉が・・・


「今は魔法が存在しないという事は過去には存在していたのですか?」


「その通りじゃ。全ての世界の始まりは平等、そしてそこからの進化は自らの力で切り開かねばならぬ。地球は魔法を捨てる代わりに科学が発展した世界という事じゃ。じゃから数多の世界の中には魔法も科学も発展した超技術世界や、魔法もない原始的な世界もある。」


 思いがけず世界の在り方を知ってしまったが余りにも壮大すぎて理解が追いつかないな。


「いずれお主にも分かる日がくるかもしれんの・・・。」


「さて、そろそろ時間じゃな。今回も1つだけスキルを授けよう、何か欲しいものはあるかな?」


 もう時間か、まだ聞きたい事や話したい事はあるがしょうがない。一応考えておいたアレをお願いしてみよう。


「幸運を下さい!」


「幸運とな・・・、そうじゃな『無限の運』を授けようかの。お主ならばうまく使いこなす事が出来るじゃろう。」


「ありがとうございます!」


 想像通りのモノが貰えた、これがあれば最初の人生のように不幸になることもないだろう。これで準備はバッチリだな。あとは最後にアレを聞かないと・・・。


「それではまた会おう。お主の想像通りじゃ、待っておるぞ。」


 先に言われてしまった、やはり童貞をこじらせるとまたここへ来れるみたいだ。


「それではまた30年後に来ますね、行ってきます。」


 こうして俺は二回目の転生を果たしたのだった。



New『無限の運』・・・神の力によって限界を超えた、留まる事を知らない幸運。

New『大魔法使い』・・・異世界の称号。長い時間童貞を貫いた者。

New『地球神の加護』・・・地球の神に愛された者。※テンプレイベント発生率UP

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