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1話 はじめての転生

「とうとう31歳か、30歳になったら魔法使いになれるなんて都市伝説信じてた訳じゃないけど、ちょっとだけ切ないよな・・・。」


 僕の名前は森山仁30歳、無職の童貞である。よくある一般家庭の父と母、そして弟と4人家族。弟はすでに結婚して子供が2人、2つしか違わないのに年収600万の立派な人間に成長した。


 いつからこうなったのだろうか、子供の頃は運動も勉強もそこそこ出来たしそれなりに女の子とも話していたはずだ。それなりの高校を卒業して就職して、この頃から少しづつ運勢が悪くなって行った気がする。


 仕事が忙しくて彼女を作る暇もなく20歳を越えた、24歳になる前に心と身体のバランスが崩れて仕事を辞めて引き篭るようになっていった。趣味はMMORPGにラノベ、貯金を切り崩して1日中ゲームに没頭した。気がつくと30歳も目前になってしまった、その頃からラノベによくある異世界転生や30歳まで童貞守ったら魔法使いになれるとか、そういう物語にはまっていたのだ。


「かあちゃんも、とうちゃんも61歳か、そろそろ田舎に帰って就職しないといけないかな・・・。」


 31歳まであと5分か、そろそろ寝よう。明日の事は明日考えよう。そうして現実逃避するように布団へ逃げ込むのであった。


「ここはどこだ・・・。」


 気が付くとそこは大きな金色の門の前、小さな椅子が1つだけ置いてある真っ白な空間だった。


「まさか、これが噂に聞く転生・・・本当にこんな事が起きるのか・・・。」


 信じられないような展開だが不思議と夢であるとは思えなかった。これは現実だと、そう思わせるだけの空気が感じられた。そして目の前の椅子には1人のお爺さんが座っていた。


「よくきたの、ここは転生の門。あらゆる世界への扉であり、神々の住まう神域じゃよ。」


やった!俺はやったぞ!昂ぶる気持ちを抑えられない!


「落ち着かんか、まったく最近ここへ来る者はどうしてこうも転生したがるのじゃ、まったく。こりゃ地球担当の神のヤツが広めた話のせいじゃろうなぁ。」


地球担当?じゃあこのお爺さんは誰だろう?


「ワシは全ての世界を創った創造神じゃよ。そしてこの門を管理しておる。本来ここは30歳まで童貞を守ったからといって来られる場所ではないのじゃよ。地球担当の神が暇つぶしで書いたラノベ?によって間違った信仰が広まってしまっての、時たまお前さんのような者が迷い込んでしまうのじゃよ。」


むむむ。すっかり転生できると思っていたが雲行きが怪しくなってきたぞ。というかナチュラルに心が読まれているような気がする。どうしよう、土下座でもすればいいのかな。


「ふむ、お主はなぜそこまで転生がしたいのじゃ?」


「生まれ変わったら童貞を捨てたいです!獣人がいる世界でモフモフしたいです!魔法も使いたいし、エルフとイチャイチャしたいです!それから・・・!」


「落ち着け、心の声を大声で叫んでおるぞ。分かった。お主が本気であるという事はよく分かった。それではまず、説明と質問からじゃ声に出さなくともよいからしっかりと考えて思い浮かべてみよ。」


なるほど。確かに言葉で説明するのは難しいかもしれない。なにしろテンションが上がりすぎてやばかったからな。創造神様ナイスです!


「まず、転生できる世界は無数にある。剣と魔法のせか・・・」


「剣と魔法の世界でお願いします!!」


「まだ途中じゃろうに・・・まぁよかろう、次じゃ。転生する世界は『アドゥライト』という、そこには3つの大陸があり『人間』『エルフ』『獣人』『ドワーフ』等がおる。今回はこの4つの種族から選ぶ事が出来る。どうする?」


んーん、エルフも憧れるけどやっぱり『人間』かな。


「わかった、『人間』じゃの。ちなみに記憶は引き継ぐ事が出来るが年齢は引き継ぐ事が出来ん、なので0歳児として転生することになる。そして人は生まれつき1つだけスキルも持って生まれてくる。普通は選ぶ事はできんのじゃが、お主は選ぶ事が出来る、ラノベ風に言うとチートスキルじゃの。なにか希望はあるか?出来る事なら叶えてやれるぞぃ。」


おーやっぱりあるのかチートスキル!どうしよう、ここは定番の『コピー系』とか『奪取系』とかでいくべきか、『勇者』とかの王道にするべきか迷うな。


「ちなにみスキルは個人の魂に結びついておるので奪ったりコピーしたりは出来んぞ。スキルは自分の努力によって獲得するしか方法はないぞ。」


なるほど、そんなに甘くはないのか。どうしよう、モテモテになりたいってスキルにあるのかな?


「それじゃったら『無限の魅力』かの。魅力の限界を突破する事が出来る。」


「じゃあスキルはそれでお願いします!」


「それではそろそろ行くがよい、その門をくぐればそこは異世界『アドゥライト』じゃ。」


かあちゃん、とうちゃん、そして弟よ。今までありがとう。俺は新しい世界に行ってくるよ!


「それではの、悔いのない人生を送るのじゃぞ。そして機会があればまた会おう・・・。」


えっ!?『また』って言った?どういう事だ?そして俺は異世界『アドゥライト』へと転生した。



まったくの初心者です。つたない文章だと思います。優しい気持ちで見守っていただくか、スルーして頂けると嬉しいです。作者の精神は紙です。

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