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永遠の世界  作者: ナナナ
第一章『ログイン』
7/7

7

「……大丈夫?」


声をかけられ、手を差し伸べられた。

顔を上げると、背が高く、髪が長い美女が立っていた。


「あ、ありがとうございます」


差し伸べられた手をとり立ち上がる。服装は自分たちと同じ皮の服。恐らく、スタートしたばかりのプレイヤーのはずだ。なのに、そこからは初心者のような──挙動不審な状態にも似た──雰囲気は無い。


「装備はどうしたの?もしかして誰かに盗られた?」


「……装備?」


なんのことを言っているのかわからない。


「バックパックは見た?後ろに背負っているカバンみたいなの」


「……えっ」


急いでバックパックとやらを確認する。そこには、ぎっしりとナイフや食料、液体が入った瓶などのアイテムが詰め込まれている。


「もしかして、初心者?」


それを教えてくれた高身長の美女からは、侮ったような雰囲気は感じられない。迷子に話しかけるような優しい口調だ。……それはそれで侮っていると感じる者もいるとは思うが。


「そ、そうなんです!私たち、ついさっき始めたばかりで!」


舞がその人に飛びかかるような勢いで応えた。


「そうなの。……もし良かったら、私が色々教えましょうか?」


どうかしら、と美女は優しく微笑んだ。

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