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「未定」の書  作者: アナン
第一章 春に咲き、春に散る花
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(0-3)魂転契約の呪い

僕は昔から神や天使や悪魔を調べていた。

そして、僕は天使の影天使にあたる性格だったため、影天使の契約文を書いて、報われる日を待っていた。

そして、その夢が今叶った。

『魂転』という力を手に入れたからだ。

『魂転』は天使に関係していて、それぞれ能力が違うらしい。

天使には、影で助ける『影天使えいてんし

祈る者の前に姿を現し、助ける『光天使こうてんし

亡霊をあの世に導く『死天使してんし

他にも『滅天使めつてんし』、『雨天使うてんし』、『王天使おうてんし』が存在し、すべての天使に共通する称号があり、堕とされた天使『堕天使だてんし』、呪われた天使『五千年後ごせんねんご繰者そうじゃ』がある。


 魂転という力が本当に僕にあるのかを調べるため、実験をした。

最初は恐る恐るやっていたが、力があると自身を持ち始め、恐れをなくした。

感じたくない痛みは感じないということはわかったため、次は再生能力の実験をしたところ

切断しても取れることはなく3秒ほどで再生することがわかった。

この力で、自分にとって利益のあることをするには……。

そう、考えていると、驚異的な身体能力を使って、指名手配犯を捕まえることに決定した。

早速、街中を出歩くと、みんなが奇異の目で僕を見ているのがわかった。その理由は背中に背負っている刀だった。

いつからこんなものがあったのだろう。

と考えながら、刀を手に取ると、またあの声が聞こえてきた。


『その刀こそが『魂転』の真の力を発揮させるものであり、それは人の魂を吸い取ることと、人に分け与える力だ』


と、言っていた。

一度に全部教えてくれないのか?と少し呆れ、人通りの少ないところを歩いた。

 

 なぜか不快感が感じられた。あたりを見ると自動車は止まっていて、人もいなくなっていた。

何だこれは……!?


「やっと見つけたぜ。魂転者!」


驚いていると、後ろから声が聞こえた。

振り返ると、黒い着物を着た男性がこっちを見ていた。


「ん?初めてか?でも俺は手加減しねぇぜ!」


そう言うと、男性は飛び掛ってきた。

うわっ、なんだ!?

どうやら彼も魂転者のようだ。

彼の行動から大体の状況とルールを理解した。

今の状況は魂転者同士の魂の奪い合いで、ルールは一定範囲内の同じ空間を作り

元の空間に被害が出ないように、その空間で戦うらしい。


「ちっ、すばしっこい奴だぜ」


僕は何とか攻撃をかわして相手の隙をうかがった。

僕は我流の拳法を持っていたから、そこら辺の不良達に襲われても大丈夫だったけど、この男性は大丈夫じゃない。

なぜなら僕はまだ驚異的な身体能力を持つ者同士の戦術はないからだ。


「ククク……。やっぱり初めてだったか!そりゃぁ『解魂かいこん』できねぇよなぁ?」


かいこん?そういえば男性は着物のような服を着ている……。

あぁ、まったくわからない。

少し諦めかけたそのとき、あの声が聞こえた。


『刀を握り、祈れ』


……やっぱり一度には教えてくれないようだ……。

多少ムカつくけど、やってみるしかない。

そして僕は刀を握り、何を祈ればいいかわからなかったが、『負けたくない』と祈った。

すると、青白い光が体を包んでいき、光が消えて見てみると、着物のようなものに着替えていた。


「何!?初めてじゃないのか!?まさかおまえ……堕とされた影…」

「だぁぁぁぁぁ!!」


僕は大声を上げて斬りかかった。

気がつくと、男性は消え、元の世界に戻っていた。


「堕とされた影?」


僕はあの男性が最後に言った言葉が気になった。




―はい、おしまい。

―ねぇ、お母さん?

―どうしたの?

―五千年後の繰者って最初の方に出てきたけど、私たちと同じ人?

―そうねぇー、元々私たちがいた場所の出来事なのかもしれないわね。

―元々の場所?

―その話は明日しましょうね。

―はぁい。

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