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告白のタイミングを間違えたオレは彼女に捨てられて友達として拾われる

作者: 猫の集会
掲載日:2026/11/04

 オレは、高校一年生の入学式に一目惚れした。


 その人は、周りから樹月《なつき》と呼ばれている。


 笑顔がかわいい。そして、横顔がなんとも美しかった。


 そして、髪型がとてもいい‼︎


 調べたら、くびれボブという髪型らしいんだ。


 そんな樹月さんに少しでもオレという存在を知ってほしくて、オレはクラスで目立つ存在として皆に明るく振舞った。


 おかげで、クラスでは人気者として認識された。


 でもです…


 実は樹月さんとオレは、まったく違うクラス。


 なんなら、校舎すら別…


 だから、クラスで目立っても意味がなかった。


 しかし‼︎


 オレの友達が、樹月さんの友達と仲がいいのだ。


 なので、四人で遊ぶことに成功した。


 友達が気を利かせてくれて、その日に告白。


 そして、オレと樹月さんは見事にカップルとなった。



 しかし…


 一緒に帰る約束をしたものの緊張して、なにを話していいか全くわからなくて…


 ほぼほぼ無言の帰宅となってしまった。


 それが、一回ならまだしも…二回目も、ほぼほぼ無言の帰宅。


 もう、一緒に帰るのをためらうくらいの勢いだ。


 四人で遊んだときは、友達もいたし…


 まぁ、それなりに明るかったと思う。


 でも、二人きりになると…どうしてもムリなんだよぉ‼︎ってわけで…



 しばらくして…




 オレはフラれた。


 思ってた感じじゃなかった、もっと面白い人だと思ったのにって。



 うん。


 ごめんなさい…


 だって、緊張するんだもん‼︎それにさ、共通の話題なんかなくない⁉︎


 じゃあ、どうしたらよかったんだよ…


 はい、オレの勉強不足です。


 後悔の嵐です。


 でも、フラれてしまったのだから、仕方ない。


 高校一年生ですぐさまフラれて、あっという間に高校三年生…



 ずっとそれから片思いです。


 ずっとずっと元カノに。


 ひとりたそがれてベランダで校庭をみていました。



 もうすぐ卒業…


 六割の人が告白しないままだって聞いたことがある。


 オレは…


 告白したよ?


 そしてあっという間にフラれたよ?


 うん、ちゃんと気持ちを伝えたからいいよね?



 でも…

 気持ちを伝えただけ…


 それだけで終わってしまった恋…



「ねぇ」



 ⁉︎


 ききおぼえのある声…


 これは、あんまり話してないけど、元カノの声ですね。


 ついに幻聴ですよ。


 好きすぎて幻聴ってヤバない?


 その声で好きって言って欲しかった。


 …てか、オレ好きって言ってないな。


 告白も、付き合わない?って言って終わったし。


 オレは…オレの告白って…交際って…不発すぎん?


「ねぇ、大丈夫?」


 ⁉︎


 オレの顔を覗きこんできたのは…


 元カノ樹月さん⁉︎


「えっ…」

「どうしたの?ボッチなんて珍しいね?」



 …


 オレは、まぼろしをみているのかな?


 オレに笑いかける女神さま降臨…


「そんなにじっとみつめないでよ」

「あ…ごめん。」

「あのさ、友達になりませんか?」


 ⁉︎


「えっ⁉︎でも、オレ…元カレだよ?気まずくないの?」

「うん、むしろ仲良くなりたい」



 …


「よし、いいぞ。友達な。オレたち今日から友達だ。」

「うん!」



 オレは、別れて一度も話さなかった元カノと友達になった。





「おっす、元気か」

「うん、元気だよ」

「宿題やったか?」

「やってないよ?」

「ヤバくね?どうすんの?」

「ヤバくないよ?うちのクラス今日宿題ないもん」

「それ先に言えし」

「あはは、そうだね」


 友達としてなら、全然話せたのにビックリしているオレ。


 なぜ…


 …


 オレは、告白のタイミングを間違えてしまったのかもしれない。


 恋人から友達じゃなくて、友達から恋人になるのが理想だったんじゃね⁉︎


 …


 でもいいか。



 ずっと好きな人が、オレに向かって笑いかけてくれる。



 それだけでオレは幸せだ。



「ねぇ、わたし最近気づいたんだけど、星の形好きなんだ」


 ⁉︎


 ビックリしたー…


 告白されたと思ったわ。


 オレの苗字は、星乃《ほしの》。


「あ、だからキーフォルダーに星ついてるんだね」

「え、気づいてた?」

「うん…」

 だって、いつも目で追ってた…なんて言えない。


 女々しい元カレなんかキモいもんな。

 

 てか、オレは家の鍵に月のキーフォルダーをつけている。

 

 それは、キモいから秘密だけど。

 

 


「ねぇ…星乃くん…」

「なに?」

「もうすぐ…卒業だね」

「うん。」



 …


「好きだよ、オレも。」

「えっ⁉︎」

「星」

「あぁ…うん。てか、ビックリした‼︎」

「ごめん。」

「……あのとき…言って欲しかったな。その言葉…」


 …


「えっ、それって…あのさ…いまさらだけど、いまもずっと好きだよ。ずっとはじめから、好き」


 …


「うん。わたしも」


 ⁉︎


「えっ⁉︎えっ⁉︎」

「わたしも好き。正確には、友達になってから好き増しした」


 …


「それって…やっぱり友達としてって意味だよね」

「…ううん。違う」

「じゃあ…」


 ちょうどいいところでチャイムがなってしまった。



「…なぁ、今日一緒に帰らない?」

「うん、帰ろ!」



 ——


 今日こそ、頑張る‼︎


 いっぱい好きを伝えよう。




 ——


「よし、帰ろう。」

「うん。」


 …


 オレは、元カノ…いや、今カノの手を握った。



「てか、手…早速繋ぐんだね…」

「いや?繋ぎたくない?」

「ううん、でも距離感バグりすぎって思った。」

「うん、でもいいんだ。後悔したくない。もう離したくないから」

「そっか、やっぱり思ったとおり面白い人でよかった」

「それって、ディスってる?」

「ううん、好きって言ったんだよ?」

「マジか、なら良かった。オレは好きを通り越して山頂で一回転して愛してるよ」

「なにそれ、おかしい」

「いいんだ。オレへんだから覚悟しといてね」

「わたしもへんだから大丈夫だよ」

「へえ、変態なんだ?」

「違う!」

「「あはは」」



 これからは、緊張を通り越して君の好きを第一優先にする。





 おしまい♡








 

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