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第八話 秘密基地への招待
「こっちだ!こっちへ来れば安全だよ!」
突然、背後から明るく軽やかな声が響いた。
振り返ると、白銀の髪を揺らす少年が立っていた。彼はタナとルトより少し年上のように見え、涼やかな瞳に確かな自信が宿っている。
「急いで!この通路を抜ければ追手は来ない」
慌てる二人を促し、少年は狭く薄暗い脇道へと先導した。
無機質な世界の中で、その道だけがまるで息づくかのように存在していた。
「ここは僕の秘密基地!ひとまず、中に入って!」
少年は楽しそうに言い、壁の一部を押すと、小さな扉が静かに開いた。
扉の向こうは、人工的な冷たさが消え、温かみのある空間が広がっていた。
しかし、ルトは見知らぬ少年を信用できず、不信げに問いかけた。
「あなたは一体誰なんですか?」
その不信をものともせず、少年は明るく答えた。
「僕の名前はユダ!正真正銘の美少年!純粋無垢で安心安全な男だよっ( ̄+ー ̄)」
その軽快な言葉に、タナとルトは流されるように秘密基地の中へと足を踏み入れた。