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448 本当にゆっくりと

作者は風邪、コロナ、インフルエンザ(いまここ)と3コンボくらいました。皆様もお気をつけて

 ログインボーナス27日目、連続ログインは28日目の今日は、大人しく穏やかに過ごそうと決めていたので、おうごんきょーリターンズにあるマイホームでのんびりすることに。


「リンネ様~! 見てください、雪だるまさんです!」

「お~可愛い。なんかうさ耳付いてる……」

「もう一個作ります!」

「おてて冷やしすぎないようにね~」

「は~い!」

「次はねこちゃん、いいです! ねこちゃん作ります!」

「デロナ、ワンちゃんも作りたーい!」

「じゃあ二個作りましょう~!」

「いっぱい作る、ます!」

「わ~!!」

『わう~~』


 マイホームの周辺は常に穏やかな気候で、雪がどっさり積もってるけど寒すぎない。ティアちゃん達がわいわいがやがや遊ぶのにも丁度いいし、私達みたいに外に椅子を設置して焚き火を囲んでお肉を焼くのもよし。本当にのんびりゆったりと遊べるスポットなのだ。


「お姉ちゃん、本当にカナン制圧に行かないんですか?」

「うん~行かない~。何でもかんでも顔出してたら、うわ~また居るよ~って思われそうだし」

「飛空艇を出している時点で思われていると思いまする」

『わう~ん?』

「おにーちゃんとマリちゃんはシンギュラリティ号の操縦とかがあるし、どうしても行きたいって言うからしょうがないね」

「本当に何もしない日って、珍しいです!」

「こういう日があってもいいと思う。メギドとか、ドワーフ達の国とか今日明日でどうにかなるってわけでもないし。機神トロイも今すぐに行動を起こすってことはないだろうし……あ、ファブ肉焼けたよ~」

「食べます~リンネ様~!! あ~ん、あ~~ん!!」

「あ、ずるいです!」

「デロナも食べる~!」

『仮にも最上位、最強の龍種であるファーブニルがおやつ代わりとは……』

『わう……? わうっ! (じゃくにく、きゅーしょく……? なんだよ!)』

「弱肉強食ね。給食だと配る方になっちゃうから」


 ファーブニルの死体、実はユキノちゃんが死体安置所にちゃっかりしっかり収納してて、イベント後の報酬分配の時にみんなに分けてくれたんだよね。それを食べたらドラゴニックなんちゃらブースターって特殊能力が全員貰えて大喜び。しかも全員に配ってもまだ余っちゃってて、もう食べても効果ないって出てるんだけどこうしてお喋りしながらテキトーに焼いて食べてるわけ。


『しかし、何故オルヴィスはこの地を諦めきれず、リンネ殿の戦力を見誤ったのか……』

「属性吸収っていう力があるんだけどね? オルヴィスは聖なる力でゴリ押しする気だったんだけど、私が吸収してるのに手応えを感じなくて、吸収されてるのか耐えられてるのかわからなかったみたいなのね。それに私にもカーミラさんにも特効の悪魔殺しの力もあったのも驕った原因なのかな。私だけに集中してれば勝てたんだろうけど、私は私以外にも注意を向けて集中出来ないように立ち回ったから、最後まで聖属性を吸収されてるって気がつけずに死んだ、って感じかなあ」

「同程度の相手との実戦経験が少なかったようにも見えまする」

「後は、恐らくメガリスアーマーのことにも気がついてたんじゃないかな。それも欲しかったんだと思う。向こうには魔導船とか陸上車とか作れる技師がいるみたいだから、渡ってたら流用されてたかもしれないね」

「お肉貰いますっ!」

『わうっ! (リアちゃん、僕のも!)』

「はいはい、どんどんのも取ってあげますね~」

『わううぅぅ~~!! (やった~!!)』

 

 オルヴィスにとって、この地は諦めきれないぐらい魅力的な土地だったんだろうな~……。最後は逃げるつもりだったみたいだけど、逃げると決める判断が遅かった。メギドに渡せる力を全て渡してあのレベルだったから、本来はもっと強かったんだろうけど……。だからなのかな、相手の戦闘力を見誤ったのは。まあティアちゃんの戦闘力を過小評価し過ぎてたから、いずれにしてもって感じはするけど。


「メギド、かあ~……。死霊術師ではなく、死術師……。私がアニメイト・デッドなら、向こうはアニメイト・コープス、似てるけど違う、厄介そうな奴だなあ~……」

「オルヴィスよりも強いのでしょうか」

「強いと思うよ。バビロン様が敵対勢力として見做すぐらいだから、かなり強いと思う。明確に敵対して警戒してるってことは、それだけの能力は持っている相手と見て間違いないよ」

「ナンナイアへの支援は、上手く行くかな?」

「どうだろう、向こうも目の前に滅亡という文字が見えてきたら流石に、プライドよりも国民の命を取ると思う。ただ、そうすると何で最初からそうしなかったんだって国民から猛烈な非難を受けることになるから、出来る限り自分達でなんとかしたいのが本音なのかな。退くに退けない感じ?」

『ナンナイアとしては難しい場面だ。今まで魔導帝国に飲まれずに独立した国家として存続し続けてきた。それを急に崩し、魔導帝国や我々と同盟を~というのは難しい。リンネ殿の言う通り、退くに退けぬ。多方面からの情報を聞く限りでは、遅かれ早かれこのままでは滅亡するだろう。名誉ある死か、名誉を捨て未来を選ぶか……』

「ん~。難しいね~……。その点、ヴァハールさんはフットワークが軽かったね」

『ヴァハール達はあの穴蔵に逃げ込んだ日、龍族としてのプライドがほぼ完全に砕け散ったと言っていた。大空を支配し、大地を我が物顔で歩いていた偉大な龍族が、暗い穴蔵で何時訪れるかわからない死に怯える日々。心も折れるだろう』

「あ~……。むしろ正気でいられたのが不思議なぐらい……」

『ヴァハールは俺にこういった。もう崇拝されるべき存在ではないと、本当に仕えるべきが誰なのかを自分で決めて欲しいと。だから俺は、こうしている』

「なるほどね。その選択を後悔させないように努力しますね」

『…………こ、これ以上、努力、するのか。覚悟しておこう』


 プライド、か~……。偉大な龍族としてのプライドを守るには、オルヴィスに攻め込まれた日に徹底抗戦すべきだったんだろうけど、それはすなわち滅亡……後には何も残らない選択になってしまう。プライドを捨ててでも生きることを選んだヴァハールさん達は、私は立派だと思うけどなあ~……。


「――――メルティスにも、プライドってあるのかな」

「唐突に御座いますね……」

「あるんじゃないですか? むしろプライドの塊みたいな気がします」

「闇の女神から奪った子供の体を乗っ取ってまで生き延びて、天界の一部を放棄してまで逃げ出すような奴の、プライドかあ~……」

『俺はその戦闘に参加していないから大きなことは言えないが、生きることへの執念を感じるな』

「生きることへの執念……。確かに、何が何でも生き残って最後に笑うのはこの私だ! みたいな奴だな~っては思った」

「どうしてあそこまで上に立つこと、支配することに拘るのでしょうか?」

「確かに。それもちょっと気になる」


 メルティス……。あのド腐れ女神がここまで支配に拘る理由はなんだろう? そのくせ、人間が何かをしていることに対してはそんなに興味がないようにも見える。何がメルティスをド腐れ畜生メルティスにしたんだろう。


「そもそも、なんで子供を奪ったんだっけ?」

「闇の女神への嫉妬、でしたよね?」

「結果としては一柱しか奪えず、残り三柱は魔界へ、でしたね」

「なんで嫉妬したか、そこだよね。嫉妬するだけの何かがあったんだよね。それがメルティスのくっそくだらないであろうプライドに関わる何かだった……と、思う」

『子供を授かった、それが気に食わなかったのではないだろうか?』

「え? ああ、単純だけどそうかも。エクリティス様が四柱も授かって、自分は授かれなかったことに酷く嫉妬した、単純だけどこれかも」

『闇の女神エクリティスと言えば紅き満月。紅き満月が地の影に飲まれた時、それが子を身籠った瞬間だと聞いている』

「えっ? 赤い満月が?」

『闇の女神は月が象徴とされている。月は慈悲深い闇の女神の施し、闇夜で人の子が迷わぬようにと照らしてくれている……。こ、これは、お、俺が小さい頃に聞いた話だ。そういう伝承だとか、そんなじゃない。ただ、月が闇の女神の象徴なのは確かだ』

「…………へえ~。貴重なお話、ありがとうございます」


 じゃあ……。満月の女王であるカーミラさんは……? 闇の女神の象徴とされている満月、その女王を名乗るなんて到底赦される行為ではないと思う。もしかして、カーミラさんは……。いや、流石に考えすぎ? エクリティスがもうこの世に居ないから、月に関しては自由に名乗って良いみたいなところあるのかな。


「――ふ~……」

「ひょぉぉおええ!? ティ、ティアちゃん!?」

「わあ~! リアさん、リンネ様のお耳にふ~ってしたらびっくりしましたよっ!」

「うんうん、ティアにゃんが順調に悪い子になって私は嬉しいです」

「もっと悪いことしますっ!」


 は~びっくりした~……。カーミラさんのことを考えるとよくよくカーミラさんが後ろから来るから、てっきりカーミラさんがふ~ってして来たのかと……。ティアちゃんが順調に悪い子街道を歩いてる……おのれリアちゃん、今度気が付かないレベルまでお野菜を粉砕してハンバーグに混ぜたのをハッゲさんに作って貰って食べさせてやる……。


「あ、私も月に関することを聞いたことがありますよ! 赤い満月の夜は、魔の力が強くなるって聞いたことがあります! だから、いつもとは違う強い獣が現れるって!」

「ほえ~。ティアちゃん、そういう強い獣を見たこととかあるの?」

「ないです! えへ~」

「ないか~。そっか~…………?」

『わう? (なぁに?)』

「……お前、赤い満月の生まれだったっけ」

『わんっ! (そうだよっ!)』

「あ、居たわ。赤い満月の日に生まれた強い獣」

「わあ~! どん太さんが強い獣なんですね! 納得です!」

「納得、あ、焼けてる貰いました!」

「ずる~い、デロナも食べた~い……あっ! ゼオお姉ちゃんくれるの!? ありがと~っ!!」

「はんぶんこはんぶんこ、ふふ~ん」


 あ~赤い満月の日に生まれる強い獣って、もしかして星付きのモンスターのこと……? なるほど、ということは……あれ、次の満月はいつだろう?


「ねえねえ、次の満月っていつかな?」

「えっと、満月は10日毎なので~……明後日です!」

「10日毎なの!?」

「ええ、10日に1度は満月。満月の5日後は新月に御座いますよ」

『異界では周期が異なるのか?』

「うん、私達の方ではだいたい30日弱かな。3倍のペースだ~……」

『それはまた、極端に異なるのだな。驚く理由も理解できる』

「明後日か~……。レアモンスターに出会えるかもしれない日……」


 なるほどね、満月の周期がこっちとぜんぜん違うんだ。10日で満月、その5日後には新月ってなると相当に忙しく変わるのね。明後日、ワールド中を巡ったらレアモンスターと出会えるかな? 最近レアモンスター見てないし、狩りたいな~。


「千代ちゃん無言になってる時ずーっと食べてるよね。本当食べるの好きね~」

「は、はう……」

「悪いことじゃないよ、いっぱい食べる千代ちゃんが好き」

「す、好き……ッ!」

「でも欲望によわよわな千代ちゃんが、運動もしないでむちむ千代になるのは悲しいな~」

「あ、あうう……」

「そういえば、トレーニングジムとかってないんだっけ?」

「トレーニング、じむ、ですか?」

「聞いたことないです~」

「私も聞いたことない!」

『わう~? (美味しいごはんのお店?)』

『聞いたことはないな』

「名前からして、練習、訓練、運動をするところ思います!」

「千代ちゃん、運動は好きなんだよね?」

「す、好きに御座いますが、燃焼するほどの運動が出来る場所が……蒸し風呂ぐらいしかなく……」

「あ~! なるほど!」


 ああ、なるほどなるほど、千代ちゃんが太る理由がわかったわ。千代ちゃんのエネルギーを発散出来る程のトレーニングが出来る場所がないんだ。それこそ実戦ぐらいでしか消費出来なくって、実戦も最近微妙に少なくなった影響で太ってるのね。負荷が足りないんだわ!


「よ~し、ちょっと勇気は必要だけど……。筋さん辺りに連絡をしてみて、ジムを作ってみようか」

「此方が、燃焼出来る程の運動が、出来るのですか……?」

「きっと出来ると思う。千代ちゃんのためだ、まずは相談してみるよ!」

「こ、此方のため……!」


 そうと決まったらまずは有識者に連絡を取ってみよう。やっぱり筋骨隆々のマッチョマン達に、普段どうトレーニングしてるのか聞くのが一番よね。私も自宅に施設があるけど、完璧には理解出来てないから。どのマシーンがどういいんだとか、そういうのまで詳しく知ってる人に聞く方が良いと思う。ちょっと、話しかけるのに勇気は必要だけど……。千代ちゃんのためだ、連絡してみようっ!!


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本作をご覧頂き誠にありがとうございます
 宜しくお願いします!
ガイド役の天使を殴り倒したら、死霊術師になりました ~裏イベントを最速で引き当てた結果、世界が終焉を迎えるそうです~Amazon版
アース・スターノベル様より出版させて頂いております!
― 新着の感想 ―
[気になる点] コレだけ色々あって1月たってないとかマジで?
[良い点] 雪遊びしてるー 可愛いが過ぎるぞ!! いやぁ今回は平和でログアウト出来るかな〜? 色々な事実が判明してびっくり((((;゜Д゜))))
[良い点] 穏やかな一日に訪れる考察回助かる。 メルティスの原動力。唯一神になりたい!とか、他の神の栄達が気に食わないとか、そんなもんだと思ってましたけど、確かに想像でしかないですからね。 ここらへん…
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