422 TIME OVER
――――機械だ。
感情的にならず、確実に有効な手だけを選択し、この人数差を全く問題としない。まるで戦闘マシーンを相手にしているような気分になる。
「くっ……! やります、わねぇ……!」
『…………』
『突破不能、理解不能……』
「攻撃だけは、激しいですね~」
『命令、遂行、命令――』
『ッカァアア!』
『ヴァルフリートが【猛龍断空掌】を発動、拳闘士型近衛人形に15,900Kダメージを与えました。強制ノックバック!』
『リーリ!!』
『はいっ!!』
『スキルリンク! ラーラ&リーリが【四重波動掌】を発動、拳闘士型近衛人形に4,500Kダメージを与えました』
黄金の女王が作り出した人形は私達の数よりも多い。最初は分散して私達の相手をしようとしたけれど、圧倒的に強いゼオ、千代、フリオニール、デロナの連携を受けて初手瓦解、すぐさま増援を作られ今度は倍以上の戦力で足止めを受けている。ペルセウス、ユキノ、ラーラ、リーリ、ヴァルフリートは猛攻を凌ぎつつ反撃、崩れる様子はない。
後衛、オーレリア、レーナ、デロナ、ゴッドゴールドは全員のサポートに回っている。向こうには術師型の近衛人形も居る、これを妨害したりされたり、一進一退のバフデバフ合戦になったり、隙を見て戦線に攻撃魔術を撃ったり撃たれたり、これを無効化したりされたり……。
「何故我に刃向かう? 新たな時代の到来が恐ろしいか? 我の黄金郷が、哀れで愚かなお前達を管理してやるのが何故気に入らぬ? 変化を嫌い、怯え、時代遅れになっているのはお前達ではないか?」
『黄金の女王が【金錬術:宝剣エルドレイザー】を作成、【次元連斬】を発動』
『【魔狼斬滅】を発動、どん太が【斬滅波】を発動、スキルリンク! 【魔狼斬滅波】が【次元連斬】を相殺しました』
黄金の女王の相手をしているのは私、どん太、カーミラ。向こうも遂に髪の毛を伸ばしての刺突攻撃だけでなく、黄金の剣を作り出して剣による攻撃も繰り出すようになってきた。余裕ぶった態度をしているが、刺突攻撃だけでは私達を止められないと判断した焦りで出した攻撃に見える。本当に余裕なんだったら、最初から大技でこちらを潰せば良い。私達にはそれが出来ない、通用しないと判断した。それだけ私達が厄介で危険だと判断している。
「所詮、お前達も出来損ないを愛でる出来損ないに過ぎないということか。この程度の攻撃で――――」
『ティアラが【カオスジャベリン】を発動、黄金の女王に500Kダメージを与えました。【止まらない出血Lv.1】状態になりました』
「この程度の攻撃で、何?」
「おや、血は赤いのですね。血も黄金で出来ているのかと思いましたよ」
「……おのれ!!」
『(よくやった、戻って立て直して。隙あらば攻撃して)』
『(はいっ!)』
まず、黄金の女王から冷静さを奪いたい。そのためには私やどん太、カーミラの攻撃で傷を負わせては効果がない。自分自身で言い放った、出来損ないと呼んだ存在からダメージを受けて血を流すのが最も効くと私は読んだ。案の定、これまでとは雰囲気がまるで別人になったかのように怒りを露わにして声を荒らげた。
さっきまで悔しさや怒りで冷静さを失っていたカーミラも落ち着いて、いつもの口調で相手の神経を逆撫でするようになった。これは良い兆候、怒りは力になるけれど、力負けする相手には良くない選択。力をねじ伏せるのはいつだって技、策略、頭脳。圧倒的な力を相手にするには、常に冷静で物事を広く捉えなければならない。
『黄金の女王が【金錬術:肉体再生】を発動、全ての状態異常を解除し、HPを完全に回復しました』
「我の顔に傷をつけるなど、出来損ないの分際で……!」
「人形達みたいに簡単に治るんだから、いちいち怒らないでよ」
「我を人形と同じだと!! 万死に値する!!」
『黄金の女王が【天魔破斬】を発動』
ああ……初見なら。初見だったら絶対に避けられなかった。でもその技は、それよりももっともっと、研ぎ澄まされた一撃を放つ人を私は知っている。それを見ている。そして私はそれを……
『MISS……。対象が存在しません』
「何……ッ!?」
既に見切っている。これが本気の本気、最強状態のリザ師匠が放つ天魔破斬なら避けられなかった。だが驕りのあるコイツなら、焦っているコイツの天魔破斬なら、どうということもないただの直線的な剣波攻撃に過ぎない! 踏み込む……ッ!!
『黄金の女王が【天魔破斬】を発動、MISS……。対象が存在しません』
『黄金の女王が【天魔破斬】を発動、MISS……。対象が存在しません』
「馬鹿な、馬鹿な……!?」
「有象無象の区別なく……」
『【魔狼斬滅】を発動、刻印【串刺公】を発動』
『三日月の姫君カーミラが【串刺公】を発動』
魔狼斬滅の効果範囲は広い。左手が巨大な魔狼に変化し、恐ろしく速い連続した斬撃攻撃を繰り出す。視界の制圧能力も高く、攻撃に目を奪われる。更に二重の串刺公、頭上からは大きく振りかぶった狼の剛腕が、足元からは無数の槍での串刺し刑。これに対処しなければ次は魔神拳に繋げ、いずれにせよ重い一撃を受けることになる。思いがけぬ悪手の連打、急激に迫る王手、強力な防御スキルがない限りここで取れる行動は唯一つだけ。
「お、のれ……!」
後退。驚くほど簡単で、驚くほどに効果的な対処方法。ただ後ろに下がるだけでこれらの攻撃を回避出来て、状況を仕切り直すことが出来る。この時点で黄金の女王に強力な防御スキルは存在しないことがほぼ確定した。防御出来るなら、体勢が最悪な状態の私を逆に狩ることが出来たはず。それをせずに下がるのは防御スキルがない証拠。ああ、この場は切り抜けた。次はどうしようか、この煩わしい小娘を最初に片付けなければ、今はそんな考えで頭の中がいっぱいだろう。
『ワォォォオオーーン!!』
「一切合切を打ち砕け……!!」
『どん太が【咆哮一極化】を発動、MISS……。対象が存在しません』
「やかましい、犬畜生の分際で……!」
本当に頭が良い、どん太は。今の咆哮、この咆哮が全てを決めたと言って過言でない。当たる当たらないはこの際どうでも良かった。それ以外が聞こえなかった、それが重要なのだから。
「バビロン、パンチ……!!」
『NP15を消費し、究極スキル【バビロンパンチ】を発動。魔界の恐怖が魔神の剛腕となり一切合切を打ち砕く!!』
「影……? 後ッ――」
バビロンパンチの発動方向は、正面からだけじゃ……ないんだよッ!!
『クリティカル! 黄金の女王が230,230Kダメージを受け、ふっ飛ばされました』
「おぐっ……!?」
『ガァアアアーー!!』
『どん太が【魔狼流星群】を発動』
「潰れろ、くだらない野望と共に……!!」
『スキルリンク、【魔界流星拳】! クリティカル! 黄金の女王が1,125,990Kダメージを受けました』
バビロンパンチとどん太の渾身の一撃に挟まれて、まだ死なないか! しぶとい!
『黄金の女王が【金錬術:金糸刺殺】を発動、クリティカル! どん太が115Mダメージを受けました。ヘルスゲージが2段階目に移行しました』
「畜生、が……!!」
『黄金の女王が【一蹴】を発動、クリティカル! どん太が55Mダメージを受けました。強制ノックバック! ヘルスゲージが3段階目に移行しました』
『ギャゥウン……!!』
『(私に憑依して!)』
『(わぅぅ~! わかった……!)』
『【使役アンデッド憑依】を発動、【どん太】を憑依させ【魔界狩猟者】状態になりました』
「か、げほっ……! 今のは、なかなか、痛かった。我にこれだけの手傷を負わせたこと、褒めてやろう……」
何、お互いに立て直しフェイズに入ったみたいな顔をしてるの? 私とどん太は立て直しの時間だけど、別にお前は喋ってる暇はないし、手を止めれば攻撃されるに決まってるじゃん。そういうところなんだよ、お前は。
「学習能力がない」
「なんだと小娘――」
『ティアラが【カオスランサーレイン】を発動、黄金の女王に300Kダメージを与えました。【止まらない出血Lv.1】状態になりました』
『カーミラが【コスモスランサーレイン】を発動、黄金の女王に5,100Kダメージを与えました。【止まらない出血Lv.2】状態になりました』
「小癪な……!! 目障りだ、消えろ出来損ない!!」
『黄金の女王が【天魔破斬】を発動』
「む~っ……!!」
『ティアラが【ブラッディマイン】を発動、黄金の女王の血液が破裂! 黄金の女王が55,700Kダメージを受け、体勢を崩しました。スキル発動失敗!』
「く、が、あああ!! ああああ!! おのれ、おのれおのれ……!! おのれえええ!!」
最初こそ冷静だった。物事の順序を完璧に判断し、有効打を確実に与えてくる機械のような相手だった。少し冷静になれば、今の場面は傷を塞いで今度こそ仕切り直すべきだった。吸血鬼相手に出血したままの状態は悪手中の悪手。自動治癒されない止まらない出血は、なんとしてでも最優先で治すべき状態異常。それすらの判断も出来ていない。
『ペルセウスが【魔剣作成:反転】を発動、【聖剣ペル・ソラス】を作成。特殊能力【黒姫降臨】発動の条件を達成しました』
「プリンセスコルダ、メイクアップ!!」
『ペルセウスが【プリンセスコルダ・メイクアップ】を発動、120秒間変身状態になり強化状態になりました』
「アイギスパワーメイクアップ!!」
『ペルセウスが【アイギスパワー・メイクアップ】を発動、240秒間変身状態になり、超人強化状態になりました』
私の大親友がいつの間にか、とんでもない変身スキルを編み出してない……? 変身に変身を重ねて両方の性質を特盛にした超変身みたいなことが出来るの……!? これは、同系統のスキルだからこそ出来るとんでもパワー……!?
「たやぁあああ~~!!」
『ペルセウスが【天魔破斬】を発動、剣聖型近衛人形を消滅させました』
「く、あ……!?」
『黄金の女王が69,999Kダメージを受けました』
「自分では当てられないのにね、流れ弾は当たるんだ。無様」
「な、ぜ、だ、このような、あってはならない……。あっては、ならない……!!」
『黄金の女王が【金錬術:肉体再生】を発動、全ての状態異常を解除し、HPを回復しました』
こればっかりはノーモーションで発動されるから防げない回復。どうしようもない、この空間……この床に壁に天井に、全てが黄金で出来てるから使われ放題。それでもこの空間が徐々に綻びが出来て来たし、歪んで来た。完全に無視して空間を切り裂けば、クロノスの居る空間に出られるかもしれない。でももう10分以上経過した、今更もう遅い。クロノスの計画は既に達成されてしまった。せめて黄金の女王だけでも撃破しなければ。
「く、う、ああああああ!!」
『黄金の女王が究極スキル【死刑執行】を発動、黄金隔離障壁内に居る生命を串刺しにする槍が突き出します!!』
『重騎士型近衛人形が即死しました』
『フリオニールが串刺しになりました』
『掴まれ!』
『うんっ!』
『わあ!?』
『ヴァルフリートが【飛翔】を発動』
『オーレリアが串刺しになり死亡しました。【死体安置所】へ納棺されます』
『姫千代が串刺しになり死亡しました。【死体安置所】へ納棺されます』
『ユキノが串刺しになり死亡しました』
『レーナがバリアを破壊されました、無敵効果発動」
『ゼオが串刺しになりました。【メタモルフォーゼ】を発動、霧に姿を変えました』
『デロナが串刺しになりました。【ハイネスヒール】を発動、ゼオが完全に回復しました。死亡しました。【死体安置所】へ納棺されます』
『ゴッドゴールドが【黄金障壁盾】を発動、ダメージを1に抑えました』
「むんっっ!!」
『ペルセウスが地形を破壊し回避しました』
自棄になって切り札を使った、不意打ちとあって回避が間に合わなかった人も多いか……。フリオニールは串刺しになってるけど、そもそもがスッカスカだから効いてない。ヴァルフリートはその巨体にラーラ、リーリがしがみついて回避、ゼオちゃんとレーナちゃんが延命措置で生き残ってる、ゴッドゴールドも軽減で生き残ってる、大親友は……パワーで生き残ってる。他は……残念だけど、回避が難しかった。私はどん太の憑依による身体能力向上がなければ、生えてきた槍を掴んで一緒に動いて串刺しを回避なんて出来なかった。どん太の憑依に助けられた。
「ふ、ふ……! やっと、これでお前達と――」
『――これで使える金は、ほぼなくなったということデース、ねっ?』
「……な、に?」
『オーウ! ミーは銀を金にするだけが能力じゃ、あーりませーんヨ? 金を、自分のものにすることも出来るのデース。それにたくさーんスタディしましたから、ねっ? 魔術、呪術、古代神術、仙術、ミーはユーより、博識デース』
「何が、言いたい……!!」
『ユーは黄金隔離障壁を変化させまーした、隙がメイクされたということ、オーケー? ミーはその隙間に入り込んでしまえば――――』
『ゴッドゴールドが【黄金の支配】を発動、【黄金隔離障壁】が崩壊します!!』
『ユーの黄金隔離障壁を、ミーが支配出来るということデース!! ブラーーボォォーーー!!』
やるじゃん、ずっとこの瞬間を虎視眈々と狙ってたんだ。これでクロノスの居る空間に戻ってきた、しかし金はもうない。計画を進めるための金がなければ、時代に追いついたとしてもこの先がない。さあ、どうする?
「なん、だ、なんという、ことだ……。なぜ、クロノス!! クロノス!!」
「うるさい!! うるさいうるさい!! 黙れ、黙ってくれ!!」
「おや……?」
「……ん」
待って。これは、どういう……こと……?
「なぜ、術式が完了していない! 時間はあったはずだ、間違いなく終えるだけの!!」
「黙れ!! 黙ってくれ、わからない!! 終わらない、追いついたはずなのに!! 間違いなく、576年!! 2,920日進めた、進めたんだ! 計算間違いなど一つもない!!」
クロノスの時間加速が、まだ終わっていない。現代とも合流している様子はないし、術式も展開されたまま終了していない。クロノス達がここの閉じ込められたのが576年前としてそれが合っているとして、きっちり時間経過させたこの日になぜ、合流が完了しないのか…………。
「576年飛ばすには、足りていないのではなくって? あと2日は掛かりますわね」
「え? あ、ああ~そっか……」
「ああ、なるほど……」
「な、に? なんだと? なんだと!? 1年は365日、576年で210,240日! 1日で72日進むこの空間では576年は2,920日、簡単な計算だ! 間違いなく!!」
「うるう年~知らないの~? かみさま、あほあほ?」
「…………ふっ、ふふ……。カイロスが4年に1日だけズレが生じるとして、不完全な日を制定したのは500年前のこと。どうやら125日分は残っているようですねえ……」
こんな、簡単な理由で……。その時代に存在しなかったなら、知らなかったのも無理はないけれど……。なんて、お粗末な……。
「嘘だ、ありえない、姉がそんな、間違いを犯すはずが……。美しくない、そんなことが……。ありえな――――ぐ、ぁ……?」
『黄金の女王が【金糸刺殺】【黄金の支配】を発動、時の神クロノスから能力を奪いました』
「最初から、こうするべきであった。初めて使うが、理論は理解している」
『服デース! 服が金で織られていマース!!』
『【シャドウダイブ】を発動』
『カーミラが【ヘルジャッジメント】発動スタンバイ』
『ヴァルフリートが【小龍砲】発動スタンバイ』
『レーナが【滅びの魔弾】を発射スタンバイ』
『ティアラが【カオスジャベリン】を発動スタンバイ』
『ペルセウスが【天魔破斬】を発動スタンバイ』
「否、もう遅い。我に一歩、及ばなかったな――――」
『黄金の女王が【金錬術:タイムオーバードライブ】を発動』
◆ ◆ ◆
125日、愚か者共め、125日などと口走ったが故に……! 無防備なクロノスから能力を奪い、残りわずかの黄金を消耗し、我の周囲のみ金を時間に変えて進めればこの通り!! 我だけ、我さえ生き残れば黄金郷は復活できる。我が、我が黄金郷なのだ。我の居る、我が作るものが黄金郷なのだ……。我が生き残れば、何も問題はない。服の内側に隠し持っていた金貨ももう残っていない、危ない所であったが、しかし乗り切った。逃げ切った。我の勝利だ……。我の……!
「は、はっ……! はははは……!! 帰ってきた、我の時代だ。これからは、ここからが、我――――」
なん、だ……? 視界が、傾く……。倒れる……? 無理をし過ぎた反動か、我にも疲れというものがあるのだな。これは初めて知った感覚だ、非常に不愉快極まりない……。な、何故だ……? 何故、動けない…………?
「――――いくつか、訂正しておかないとと思って」
誰だ、何処だ、何者だ、我に、我のこのような無様な姿を見て、生きて帰れると思うな……!!
「ひとつ、私は怒ってないと言ったけど本当は怒っている」
「だ、れ……だ……」
「ふたつ、ティアちゃんはお前の言う通り出来損ないだよ。ティアちゃんだけじゃない、私も、カーミラさんも、そしてお前も。皆、誰しもが出来損ないだ。完璧な存在など居ない、完璧はつまらない。完璧はそれ以上成長しない。バビロン様ですら時には躊躇い、時には過ちを犯しそうになる。お前如きが完璧だと思うな」
「き、さま……!!」
小娘ぇ……!! どうしてだ、どうしてここにいる、何故だ、何故ここにいるのだ!! 我しか、我しか時間を進めなかったはず! 小娘は離れていたはず、どうして……!
「みっつ、ラーラさん達はお前の道具じゃない。ラーラさんの妹、ユーリさん達は誇り高き銀狼の末裔、お前を裏切ったんじゃない。お前に従うぐらいなら、誇り高き狼として生きる道を選んだ。お前は上に立つものの器じゃない」
「だま、れ……」
なんだ、これは、我の目の前にあるこれは、なんだ……? 何をする、つもりだ……!!
「よっつ、ここはお前の時代じゃない。そして最後に、お前はもう立ち上がることは出来ない。私に足を折られたことすら気がついていないの?」
「あ、あっ……! あああ、あああああ!! 痛い、痛い……!! 痛い!!」
「得意の金の力で、治したらいい。立ち上がって掛かってこい、せめて最期は誇り高き狼として散れ」
「助け、助けて……! 助けてくれ、し、死にたくない、こんな、こんなことは赦されない!! ふざけるな、どうして我が!! 嫌だ、やめろ、やめろ、それはなんだ、何をする気なんだ……!!」
「金の切れ目が、命の切れ目だ。そうそう……私達の世界じゃ死後の世界じゃ六文銭って、お金が必要なんだよね、お金がなきゃ川を渡る事すら出来ないとか。よかった、お前が一文無しで――――」
鎌……? あ、あああ、ああああ、嫌だ死にたく
「お前が地獄に行ったら、地獄が穢れるところだった」





