表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

363/601

361 ジャンクケイヴスクラップ作戦・1

◆ 生命研究所・ジャンクケイヴ前・仮設ギルドハウス ◆


 カヨコにゃんという破壊力に宇宙まで意識をふっ飛ばされたものの、私はやらなければならないことをキッチリとやってきました。主にハイスピード戦闘員と共に、やれることの全てを。

 事前準備奔走メンバーはどん太、千代ちゃん、リアちゃんと私の4人。うみのどーくつ、ステラヴェルチェレギオンで爆速救国、レッドドラゴンを雑に全部殲滅、森のめぐみでヴィオダを雑に轢殺、ここまで超スピードでやって1時間もかからないぐらい。

 この周回に……はい! 使いました、期限が切れるのを嫌って魔神の祝福ポーションを! 報酬の内容はものすごく良かった――――と、思いきやそんなに変化を感じなかった。これはちゃんと効果が発生した時に何か通知というか、お祝いメッセージが出たほうが『お~効果出てる~!』って実感出ていいと思うんだけど。これは後で運営に要望を送っておこうかな~。完成して一番うれしいのがパクパクバッグ2個だけだよ、まあまあ、これでインベントリが300+900で現状の限界まで拡張されたからね! ジャンクケイヴメロウでも12個まで持ち帰れるよ、メロウちゃんが暇な時に一緒に行けば、もっと奥まで潜れるようになるね。


「今日は、ハードな日だと、聞いていましたから! はむっ……!!」

『わうわうわうわうわう (食べたら狩りだー! 食べたら狩りだー! 早く早くー!)』

「どん太、もっとゆっくり食べな……?」

『いやあ、お世話になる上にご馳走までして貰って申し訳ない!!』

『………… (こくこくこくこく)』

『カムイ~ちゃんと後で声に出してお礼言うんだよ~?』

『………… (こくこくこくこく)』


 現在18時30分、お昼寝さん達が開始する時間より前に入らないと私達が轢殺される可能性があるから、今すっごく急いでるわけね。なのになんでダンジョンに行ったかって言うと、さっきも言った通り魔神の祝福ポーションが期限切れを起こすの嫌だったのと、ジャンクケイヴのドロップアイテムを持ち帰るための大型インベントリアイテムが欲しかったから。

 インベントリの余裕は私が1,200kg中料理とかポーションとかぎっちり入れてるから150kg常に使用してて1,050kg、クーガーさんに購入したバッグを渡して換装して300kg、後はおにーちゃんがいつの間にか集めてたオモチャを処分させて300kg、イルエル姉妹が200kgずつ合計400kg、集め過ぎて持ちきれなくなったらどこでも倉庫を出して倉庫にガンガン突っ込む感じで。昨日数回やっただけでもジャンク品で溢れ返ってたから、数回に一回の倉庫利用でいいように余裕が欲しかったんだよね。今回は人数も多いし、ジャンク品も絶対毎回とんでもない量になる…………まあ、大抵がくず鉄、アーティファクトの強化アイテム、たまにエンチャントアイテム、極稀にアーティファクト現品って感じかな。

 ――――ところで、さっき買ってきたばっかりの1,000kgぐらいの容量を圧迫してた料理アイテムはどこに行った? あ、この子達のお腹の中? なるほどね……?


『使徒殿、俺――ああいや、私の』

「ヴァルフリートさん、使徒殿も敬語も疲れるから無理しなくて大丈夫ですよ。リンネで大丈夫です」

『…………リンネ、殿。龍神王国の件から住居に金銭の融通、それに俺の鍛錬に関してまで……何から何まで、本当に……感謝する』

「いえいえ、それにこれは私の為でもありますからね。まずは一日も早く、ヴァハール龍神王国の復興が叶うように……ヴァハール王や龍神王国民が安全に地下から出て来られるように、頭上の連中を片付けられるだけの戦力を整えないと、ですよ」

『そうだな……。俺は機動力があるからリンネ殿達と共に逃げることが出来たが、身体の大きい者達にはあのメギドやアグニなる者達の攻撃を避けるのは難しいだろう。あれだけの巨躯になっては大規模な転移術も難しい、身体を小さくする術を覚えるのが先か、奴らを倒すのが先かと言われれば……』

「倒したほうが早そうですね。バビロン様曰く、術を覚えても目標のサイズまで小さくなれるのは、少なくとも20日は掛かると見込んでいましたし」

『むしろそれまでに倒せると見込んでいるリンネ殿もなかなか……あ、いや、なんでもない。そうだ、俺の隊はいつでも準備ができているから、出発する時は声を掛けてくれ』

「は~い。じゃあ後は腹ペコ第一班と第三班が準備出来れば開始だね~」

『わうわうわうわうわう (ご主人! もうちょっとで終わるから!)』


 まあまあまあまあ、ゆっくり食べなよ。もうなんていうか食事をしてるっていうより、掃除機で吸い込んでるみたいな勢いでなくなってるの、見ていてちょっと怖いぐらいだから。食べ物が変なところに入っても知らないよ。


『…………リンネさんご馳走してくださりありがとう、感謝する。本当にありがとう』

「あ、カムイちゃんが食べ終わった。いえいえ、こちらこそ今日はよろしくね」

『任せてくれ、魔神様の力を返納しても我々は役に立つというところを見せねば』

『とりあえず釣り役はうちからイル、エルが出るさ! 今回ルゥが作る方陣は加速方陣、陣を出てからも何分かは体が軽くなる効果があるはずだから、上手く使ってくれ!』

『最初の一巡だけ』

『わんわんについてく』

『わうっ!! (わかった!)』

『やだ~♡ クーガーが久々に副団長みたいに見える~♡』

『俺はやる時はちゃんとやる男さ!』

『…………うむ?』

『とりあえずやらかす男の間違いだろ』

『ヒャア! 今日は絶対やらかすなよォ!!! 絶対だぞォ!!!』

「どうしよう頼もしいって思った途端、心配になってきました……」


 釣り役がどん太、イルちゃん、エルちゃんで分担出来そうなのは非常に嬉しいんだけど、なぜか拠点に居るタンカー、ヒーラー、火力組の面々が妙に何かやらかしそうで不安なんだよね……。特にね、どうやってもやらかしそうにないクーガーさん辺りがこう、ね……?


「リンネ、我は今回迂闊に狙撃しないほうがいいんだな?」

「あ、そうそう、一度攻撃を受けると発狂――行動が攻撃に振り切る見た目が全く同じなんだけど強い奴がいるから、それだけは注意して。拠点に向かってきそうなタゲなしは先制攻撃してもいいけど」

「なるほど、わかった。気をつけよう」

「リアちゃんは――――リアちゃん、もうね、ツナ缶はないの。お願いだからからっぽのツナ缶、捨てて……?」

「いやです。持って帰ってエキドナ様が眠っていた秘密の宝物庫に宝物として置いてきます」

「今度いっぱい買ってあげるから……」

「…………聞きました? でろにゃん、ティアにゃんも聞きました? 買ってくれるって言いました、買ってくれる! ふふ~~~ん♪ この発言を待っていたんです、この瞬間を!!!」

「あっ、えっ捨てた!」


 ぐうっ……!? リアちゃんにあげたログボのツナ缶、すっごい真剣な表情で無言で食べてて2個目はないってわかった途端に空き缶大事に抱えてイヤイヤモードになってたリアちゃんが、新しいの買ってあげるってわかった途端に空き缶即捨てて新しいの買ってあげるっていう言質を取ってきた……!! ここまでリアちゃんの策略だった、やられた、ねこはつよい……。


「ご馳走、様でした……! ふっっ!!!」

「あ! 燃焼系姫千代式、ずるいやつです! 私も使いたい、お腹いっぱいです」

「ゼオお姉ちゃん、食べすぎて動けなくなっても知らないからっ!」

「大丈夫! まだまだ食べられる、動けますよ!」

「よし、じゃあこれで全員準備出来たかな? おにーちゃんもいい?」

『(´・ω・`)』

「オモチャ片付けたのどこにやったのかと思ったら、全部インベントリに押し込んでたおにーちゃんが悪いんでしょ」

『(´;ω;`)b』

「わかればよろしい」

『(`;ω;´)』


 よーし、じゃあこれで全員準備オッケーかな? そろそろお昼寝さん達が集まり始める時間だし、先に入場しちゃおう。まずは現地に向かわないと、まだスタートラインにも立ってないんだよね。


「じゃあ全員聞いて~。ジャンクケイヴシャウタへの入場準備が整ってきたから、再度注意点の確認ねー。まずダメージを与えた敵は必ず倒す、単独行動をしない、火力過剰でも良いから確実に殲滅する、キツイと思う前に申告、異常を確認したらすぐに報告! 状況が目まぐるしく変わる場所だし、何度倒しても復活する強敵ばっかりのエリアだから、倒した後に油断して近くに出てきた敵にやられないように!」

『わかった、第二班で今のところが理解出来ない者は居るか?』

『俺の班は大丈夫かー! 特に俺とグスタフは敵を倒すのに夢中になって突っ込みすぎないように注意だぞー!』

『わーかってる!! お前と一緒にすんじゃねえ!』

「各班のリーダーが全員を管理するのは難しいから、全員がお互いに注意し合ってね。それと、この実戦での鍛錬は私の班のイルちゃん、ヴァルフリートさんの班のエルちゃん、クーガーさんとこにどん太、この三名のペースでやるから、絶対に!! 絶対に!!!! 釣り役を煽ったりせかしたり無理をさせたり、し! な! い! よ! う! に!!!!」

『わ、わかった。そこだけは全員注意させる』

『どんちゃん、よろしくなっ!!! おっきくて可愛いなあ~~!!!』

『わう~~』


 それじゃあ、各員もう一度装備と自分の状態の点検を行って、準備が良ければ出発しよう! いざ、ジャンクケイヴ、シャウタのトレイン狩りへ、行くぞーーー!!!



カヨコ「…………どうして、飛空艇防衛に失敗した時の、語尾にニャンをつける罰をリンネさんが、知っていたのでしょうか。い、いえ、まだ私の顔を見てニャンと言っただけで、あの罰を知られたと決まったわけでは…………」

バビロン「(ジュエリア姉さんの考える罰ゲームが一番エグいかもしれないわね)」

カレン「にゃん。どう、ねこみみつけた。かわいい?」

ティス「あら~~~♡♡♡」

バビロン「あら~~♡」

カヨコ「」


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
91yBAKrtvML._SL1500_.jpg
本作をご覧頂き誠にありがとうございます
 宜しくお願いします!
ガイド役の天使を殴り倒したら、死霊術師になりました ~裏イベントを最速で引き当てた結果、世界が終焉を迎えるそうです~Amazon版
アース・スターノベル様より出版させて頂いております!
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ