表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

277/601

275 The Original・12

◆ The Bonus・SP ◆


 いや驚き。先鋒中堅大将を『どの段階の何処まで削ったか』の評価で報酬量が増加するタイプのダンジョンだったみたいで、戦闘不能者無しで大将を撃破したら評価が最高の【AMAZING!】を超えて【SPECIAL!!】まで行ったよ。


『白銀のレーナが【◆◆超機アップグレードキットランダム箱】から【◆◆ゴースト】を獲得しました』

『白銀のレーナが【◆◆◆超機ハイアップグレードキットランダム箱】から【◆◆◆リフレッシュ】を獲得しました! おめでとうございます!』

「おおおおお…………。これが、アップグレードキット……」


 貰ったアイテムは4個、それとオマケアイテムが1個。貰ったのはなんと【◆◆◆アップグレードキット選択箱】で、内訳はレーナちゃんと半々にした。やっぱりこのダンジョンは鉱石とか優秀なモンスター素材とか、アップグレード目的で作られた場所なんだろうね。その繋がりでこうやって恐らく最高評価であろう【SPECIAL!!】まで行くと、アップグレードキット選択箱が貰えると。むしろ加賀利で貰ったアップグレードキットはフライング入手だったんじゃないかな。たぶんそう。

 ちなみにアップグレードキット選択箱って書いてあったけど、神器・将器・超機のどれが欲しいかを選択するだけで出てくる箱は4種類。90パーセントの確率で普通のアップグレードキットで、10パーセントの確率でハイアップグレードキットのほう。そしてランダム箱が出るか選択箱が出るかでここも運、と。レーナちゃんは無事、ハイアップグレードキットランダム箱を引き当てましたよ。ええ。運が凄い。


「これは、神器アップグレードキットにしようかなぁ……」

「神器系、多いの?」

「今のところ私、おにーちゃん、ティアちゃんが神器、リアちゃんが将器、マリちゃんが超機かな? 千代ちゃんが決まってないけど、恐らく将器かな~どうしよ~」

「もう一周行けば、また貰える。大胆に行こっ」

「ですねっ!」


 そうだ、もう一周行けばまだ2箱貰える……倒せればね。それじゃあまず欲しい、神器2箱で行こう! おにーちゃんとティアちゃん用のが欲しい~~!!


「行きますっ! おにーちゃんとティアちゃん用のが欲しい、のっ!!」

『【◆◆神器アップグレードキットランダム箱】を獲得しました』

『【◆◆神器アップグレードキット選択箱】を獲得しました! おめでとうございます!』

「うほぉぉぉ……!!!」

「女の子が出しちゃいけないようなゴリラボイスで喜んでる。でも、おめでとっ!」

「ありがとうございますっ!」

『Σ(´∀`;)』

「心からの叫びですねっ!」


 失礼しました、心の中のゴリラが出てしまいました。いやぁだって絶対これ出現率低いでしょ! おめでとうございますって言われてるし! え~何選択しようかな? あ、先にランダム開けちゃうべきだわ!


「まずはランダムから、オープンしますっ! 行きます! ティアちゃんかおにーちゃんの!!」

「ごーごー」

『ヾ(*´∀`*)ノ』

「良いのが当たりますようにっ!」


 良いの来てよ~頼むから使えないようなのは来ないでよ~~!!! う~ドキドキする、胸がバックンバックン言ってる!! いけーっ!


『【◆◆ドッペル】を獲得しました! おめでとうございます!』

「お……?」


 あれ、レーナちゃんの時みたいに『獲得しました』のところで終わってない……? もしかしてこれ、同レアの中でも強い奴だったりとかしない……?? ア゛ァ゛ァ゛ァ゛ァ゛ァ゛…………!!!!


「これは、おにーちゃん行きだ……」

『Σ(´∀`;)!?』

「どっぺる。2倍?」

「わあ、フリオニールさんが強くなるんですねっ!」


 これ、ヤバいわ。イカれてる。効果がたった一つしかないんだけど、その書いてある文章があまりにもアホ過ぎる。



【◆◆ドッペル】(消費アイテム・スーパーシークレット・全武器&盾アップグレード)

・【呪】このアップグレードキットは【シークレット等級武器】のみに使用可能

・【呪】このアップグレードキットを使用後、如何なる方法でも取り外し不可となる

・必ず成功する

・条件を満たす全ての武器に使用可能

・アップグレード時に以下の性能を獲得する

 ┗装備特殊機能【ドッペル】使用可能 (修得不可)――この武器・盾を複製する

 ――――予備があれば安心ってね~! by大怪盗アルセーヌ

 重量追加なし



 あまりにもヤバい、どう考えてもヤバい。装備特殊機能【ドッペル】について詳細を調べたけど、このアップグレードキットを取り付けた装備を完璧に複製出来るようになるんだって。しかもコピー品の方は神器枠を潰さない! つまり、最低でもフォルトゥナ二刀流が出来るってこと……!! とりあえずテュケーがダブルになってフォルトゥナでは作用しないとかになったら困るし、フォルトゥナにドッペル……おにーちゃんの許可が降りたらアップグレードしよう。


「おにーちゃん、これは一度取り付けると後戻りできないものでね? 外せなくなるの。その代わり装備を絶大に強化してくれるものなんだけど、フォルトゥナにどうかなって思うの」

『ヮ(゜д゜)ォ!』

「でもおにーちゃんそれ、思い入れがある装備でしょ? 無理にとは言わないんだけど……。で、肝心の能力なんだけど」

『ヾ(*´∀`*)ノ』

「フォルトゥナを複製して使用可能になるの」

『…………』

「は?」

「えっ!!」

「フォルトゥナだけかもしれないけどね? それでも――」

『…………』


 凄い、もうおにーちゃんがエモーションすら出さずにフォルトゥナをこっちに差し出してるもん。無言の肯定、その覚悟やよし……! じゃあ、使うよ!!!


『【◆フォルトゥナ】に【◆◆ドッペル】を使用し、アップグレードを開始します……』

『【◆◆ドッペルフォルトゥナ】が完成しました!』

『フリオニールが【ドッペル】を使用、【◆◆コピーフォルトゥナ】を作り出しました』

『フリオニールが【モードチェンジ:テュケー】を発動しました』

『(っ’ヮ’c)~~~~~~~!!!!!!!!!!』

「おおおおおお~~~!!!!!」


 おお、おおお~~~~!!! フォルトゥナとテュケーが、同時に存在してる~~!!! 凄い、どっちかしか存在できない悲しい装備だと思ってたのに! ん、感無量。素晴らしい。


『【◆◆コピーフォルトゥナ】と【◆◆ドッペルテュケー】が共鳴しています!』

『フリオニールが永続的な【ハイパーラッキー】状態になりました』

「セ、セット効果……!!」

「ピッカァァンみたいな効果音、した」

「凄いですっ! 格好いいですっ!」

『(*´∀`*)』

「なんか、なんだろう……! おめでとう、おにーちゃん!」

『(*´∀`*)b!』


 おお……。【ハイパーラッキー】の効果が『途轍も無い幸運状態』って……何一つ、わからん……! いやでもなんだろう、これがカヨコさんの言ってた『相性の良い組み合わせ』かな……!! なーるほどねー。取り返しがつかない要素でこれはかなーーーりキツイけど、膨大な組み合わせの中から当たりを見つけられたら滅茶苦茶嬉しいね。


「と、なったら……。神器選択箱は、ティアちゃん用かな」

「え、私も貰えるんですかっ?」


 こうなったらティアちゃん用の良相性神器も見つけたいよね。まずティアちゃんの装備してるのが【◆吸血神鬼の魔槍】で神器だから、槍系のアップグレード素材を――――ん?



【◆吸血神姫の魔槍】(神器・シークレット・吸血槍・空きスロット3【●●●】)

・【呪】装備するには魔界侵食値+1,000が必須

・【呪】装備するには種族【上位吸血鬼】であることが必須

・【呪】装備するにはMNDが1,000以上であることが必須

・アップグレード待機中――真覚醒

・成長レベル【 最大 】

・全攻撃力+100% (物理・魔術・属性・クリティカル)

・反射されない

・破壊されない

・サイズペナルティ無視

・【◆串刺しヴラドカード】血液系スキルの効果量上昇

・【◆◆乙女のカヨコカード】MP消費緩和15%

・【◆◆◆満月の女王カーミラカード】ランク5までの状態異常無効

 ――――いつか、私を越える日が来ると信じています。by満月の女王カーミラ・ヨハンナ・コーディリア

 特殊強化 (通常強化不可)・重量5.0kg



 もぎゃぁぁぁぁ…………!!! ティアちゃんの装備、独自アップグレード型じゃん!!! 嘘でしょ、嘘じゃない。私の指輪と同じタイプのアップグレード……!! いや、いやいや真覚醒までは割と行けるから。素材要求が重いだけで行けるから。お金が、あれば……。


「ティアちゃんのは、帰ったらやろっか! 倉庫にあるアイテムないと、出来ないみたい! ごめんねっ!」

「はいっ! 楽しみですっ! えっへへ~~♪」

『(っ’ヮ’c)~~♪』


 え、じゃあこの選択箱どうする? リアちゃんは済み、おにーちゃんもやったし、ティアちゃんは帰ったらで……。あっ!! あっ…………ア゛~~~~…………――――この、選択箱で選べるアップグレードキットリスト、タブが切り替えられるじゃぁん……。


「ッパァァァァ……ピョォェエエエエ……」

「リンネ、壊れた……? それ、見ても良い?」

「ピョェ……」

「見ていいのね、んっ…………ピャァァァ~~~~…………」

『(っ’ヮ’c)~~~~~~♪♪♪』

「リンネ様達が、こ、壊れちゃった……」


 ――――あるよ。防具用と、アクセサリー用の、アップグレードキット。あ、あっはァ……!! 武器のアプグレはまだ、地獄の入り口だったァ……!!!


『――――お出口は青色のポータルになります。お疲れ様でした』


 わ、私達が、出られる日は、来るのかな……。このアプグレっていう名前の、地獄から…………。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
91yBAKrtvML._SL1500_.jpg
本作をご覧頂き誠にありがとうございます
 宜しくお願いします!
ガイド役の天使を殴り倒したら、死霊術師になりました ~裏イベントを最速で引き当てた結果、世界が終焉を迎えるそうです~Amazon版
アース・スターノベル様より出版させて頂いております!
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ