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218 Welcome! HELL PARTY・14

◆ 第3階層・準備エリア ◆


『死亡していたパーティメンバーが全員復活しました』

『真覚醒スキルのクールタイムがリセットされました』

『階層移動により、報酬が贈呈されます。経験値 25,250,000,000 獲得 (固定経験値)』

『レベル117に上昇しました』

『どん太がレベル75になりました。レベル上限です。進化しましょう!』

『オーレリアがレベル35になりました』

『フリオニールがレベル10に上昇しました』

『姫千代がレベル85に上昇しました』

『マリアンヌがレベル10に上昇しました』

『ティアラがレベル75になりました。上限解放条件を満たしていません』

『宝箱が出現します。極化地獄パーティクリア、及び1人少ないことによる人数ボーナスを加算。全てお持ち帰りください』


 どん太が、ついに進化まで来たか~……。ティアちゃんはあまりにも短期間過ぎるから条件達成とかしてないだろうなと思ったけど、やっぱりか。こっちはレベル以外の成長が必要だろうから、暫く保留かな。それにしても経験値の量よ……にこにこしておるわ。逆にこっちはどん太以外全員お通夜状態だけど。


「若き日のカレンちゃん、強かったね~。さすが神様だわ」

「勝てると思いませんでした……」

「なんとか、でしたね……」

『(´;ω;`)…………』

「戦力にすらならなかった……」

「ティアも……」

「これで本当に胸を張って勝ったって言えるの? とてもじゃないけど、これで若い時のカレンちゃんに勝ちました~って、誰にも言いたくないよ」


 まあ、こんなこと言って私も指揮能力不足だったのは否めないし、反省点も死ぬほど多いけど……。


「でも、あんなのどうやって勝てばいいんですかっ!」

「今までだってそうじゃない。魔神兵さん達と最初戦った時だって、どうやって勝てば良いのかわからないって状態だったよ? あの時は魔神兵さん達が手取り足取り教えてくれたから簡単に壁を越えられたけど、これからはそうじゃないの。勝てない相手が『こうすれば勝てるよ』なんて教えてくれるはずないんだから、勝てるようになるまで鍛えるしかないの」

「うぅ~……」

『( ´ω`)』

「おにーちゃんはあの状態で本当良く生き残ってたね……。モードチェンジして盾がなかったからハイパーガードが出来なかったのは痛かったね」

『(´・ω・`)』


 おにーちゃん、あの状況でよくもまあ生き延びてたよね。最後はガッツ発動せず、そのまま退場だったのは珍しく運がなかったね……。ガッツって食いしばりの完全上位なのかと思ったら、確率で発動するタイプなのね。かなりの高確率で発動するみたいなんだけどなあ……。


「此方の剣は神速一刀、たとえ神相手でも通じると思っておりました……。いつの間にか、傲慢になっていたようで御座います……」

「正直あれを止められるカレンちゃんが異常だって言いたいけど、止められる相手が存在するからには、それを上回らなきゃね。壁は遥か高いけど……」

「リンネ殿に出会ってからは、驚くほど簡単に登れすぎていたのです。ここらで遥か雲の上まで聳え立つ壁に行く手を阻まれたのは、幸運で御座います」

「そういえば、これで二度目だね」

「二度目……あっ……そう、ですね……」


 千代ちゃんは、正直あれを止められる方がおかしいんだけどね。でも千代ちゃん、これで二度目……回数でいうと三度目だけど、前も白刃取りされてるからなぁ~……偽バビロンちゃんに。若き日のカレンちゃんに通じないってことは、偽バビロンちゃんにも通じないってことよ。これは、辛い修練の日々になりそうですね~……。


「目で追えなかった」

「実戦経験が少ないマリちゃんには辛かったね。ああいった時はもう、感覚に頼るのよ」

「感覚……」

「今度、千代ちゃんと私がペアを組んだのと一緒に模擬戦をやろうよ。ティアちゃんも」

「うんっ、あ! はい、リンネ様……!」

「いいんだよ~もっと皆みたいに気軽に喋っていいのよ~~」

「は、はい!」

「まあ、まだ難しいだろう。感覚、感覚か……」


 マリちゃんティアちゃんには、刺激が強すぎる相手だったね。上を知る機会とは思ったけど、上も上遥か上過ぎたわ、これは。マリちゃんとティアちゃんは戦闘に関しては『考えるマリちゃん』と『直感のティアちゃん』で真逆のセンスをしてるから、お互いに長所を活かしあえるようになるともっと成長しそうだけど……。今はじわじわ成長の時期で、いつか爆発的に成長する時が来るかな~? さて……どん太よ。


「どん太、進化できるけど……まだいいよね?」

『わうぅ~! (まだ~!)』


 進化出来るけど、どん太の進化候補が【★★真・魔狼】しかないんだよね。王になるルートを捨てた割りにはしょぼいっていうか、なんかこれじゃないな~っていうか。ここで終わりみたいな感じが出てて嫌なんだよね。どん太もまだ~~って頭横にぶんぶんしてるし……風圧凄いなそれ。


「お姉ちゃん! ちょっと、お姉ちゃん抜きで反省会がしたいんですけど、いいですかっ!」

『(;´x`)』

「あまりにも無様でしたもので……」

「ん~? うん、いいけど……後でざっくり内容教えてくれれば」

「はいっ!」


 ん、私抜きで反省会か……。まあそれだけ各々思うところがあったってことかな。あれ、どん太は? どん太はあっち行かないの?


『わぅ~ (僕はいいの)』

「そっか。じゃあ、お前は私とぱんぱかぱ~ん祭りでもするかね」

『わんっ!! (する!!)』


 まあどん太はカレンちゃんにも臆せず闘志を見せて、最後まで生き残ってトドメまで持っていったもんね。特に反省するようなところもないか……。強いて言うなら、そうだなぁ……。


「どん太はカレンちゃんみたいな、一撃で何もかも持っていくようなパワー型になりたい? それとも、スピードと手数で相手を翻弄して倒すスピード型?」

『わう……?』

「どん太はスピードもあるし、パワーもあるよね。最初から比べれば当然凄い成長したし、練度も上がった。でも現状、どっちかが足りなくて押しきれないって相手ばっかりじゃない?」

『きゅぅぅん……』

「どん太は万能型に成長したけど、覚醒スキルの極限化を発動した時の超究極魔狼拳以外だと、千代ちゃんみたいな祓魔居合斬もないし、おにーちゃんみたいに切り札になるようなスキルが勢ぞろいしてるわけでもない。火力で言えばリアちゃんにボロ負け、スピードは新参のティアちゃんに負け、遠距離攻撃はマリちゃんよりは遅い。他の誰かに勝ってるのは、可愛いところともふもふしてるところぐらいでしょ? あ。あと食いしん坊」

『ぴぃぃ~~~…………』

「ぱんぱかぱ~ん」

『わうわうわ~う』


 ちょっと言い過ぎかもしれないけど、でも事実でしょ? あ、ぴょこぴょこアニマルアバター選択箱だ。セットじゃない……そういえばセットのやつどうしよ? ペルちゃんとその内分配しようって言ってずーっと保留してあるわ。二重底なしっと……。


「どん太は強くなったよ。万全の状態のどん太と戦ったら、正直私が勝つのは難しいだろうね」

『わうぅ!? (いや、ご主人の方が強いと思うよ!?)』


 あ、なるほど……。どん太の壁は……これか。


「ああ、それだよ。私を超えられないって思ってるからだ。どん太、お前は私を超えない限り進化禁止。今日から私を倒すことを目標に修練しなさい」

『わぅぅん!? (えええええ~~!?)』

「え~~じゃない。私を超えない限りカレンちゃんは倒せないし、誰にも追いつけないよ? あ、真覚醒の証3枚も出た。地獄融合アクセもあるわ、いいね……」

『くぅ~ん…… (でもぉ~~……)』

「でもじゃないの。倒せると思ったら挑みに来いって言ったらずっと来ないだろうから、これから毎日模擬戦やるからね。ただし、私も日々強くなるから。時間をかければ超えられると思わないことね」

『きゅぅぅ~~~ん…………』


 どん太の潜在意識、私に負けて従者になったっていう決定的な出来事が根本に残ってるから、知らず知らず私には勝てないって思い込むようになってたんだ。私が壁になってたんだね。まあでもあっさり勝たれても天狗になられたら困るし、何度かやって辛勝ぐらいになるといいなあ。

 実際、どん太って本気出せば私に勝てる方法なんていくらでもあるよね。魔狼咆哮撃だっけ? あれを使ってアビスウォーカー誘発して、潜った私を地面ごと爆滅二段掌して引きずり出せば後は何やっても勝てるだろうし。


「おお……!!! 超地獄融合アクセの書が出た!!!」

『わんっっ!!! (良かったね!)』

「これでリアちゃんの南十字星セットでもくっつけちゃうか。あ、ベースをネックレス以外で作らないとね。指輪で作って、ああそうだ。腕輪を今私が使ってるやつか、この前出たやつだったかなんだったかに換装したら、リアちゃん大幅強化だ~!」

『わう~~!!』


 超地獄融合でたわ~~アクセサリーのやつ!! 南十字星セットをくっつけて、王家と学者手袋付けたらリアちゃん超強化だよね? もしくはこの毒腕輪使わせるのもいいかも。リアちゃんヒット数が結構あるし、超毒・致死毒発生させまくれるかもしれない。いいね、夢が広がる。


「まあ話は戻るけど。実はどん太の種族の祖先っていうか、原初の魔狼神ってモンスターと戦ったんだけど、正直アレにはガッカリした。速いし強いんだけど、肉体の能力任せで美しさみたいなのがなかったんだ。ほら、カレンちゃんの攻撃ってさ、ただのパンチってだけでも所作が綺麗だったっていうか、絶望感が半端じゃなかったでしょ? そういう、ゾワッとするのがなかったんだよねえ」

『わうぅん……』

「どん太にそうなれって言うのは酷だろうから、そこまでは言わないけどね。ただ強いだけでは、私に付け込まれる隙が出来るだけだってのは、覚えておくべきね」

『わうっ! (わかった! がんばるっ!!)』

「そうか、頑張るか~……じゃあ、今日この地獄パーティから帰ったらまず一戦ね」

『わうぅぅん……』


 どれ、アイテムは全部回収した。今回はアクセ用の地獄融合の書と、超地獄融合の書が出たのがいいね~! あ、超地獄融合の書が出た宝箱の二重底チェックしてない! いやまさか、こんだけいいものが入ってた宝箱よ? あるわけが


 ――――カコッ


 あったわ…………。あれ、何も入ってない? 二重底まで仕込んでおいてハズレ? 三重底ってことは、ない。ん~~~??? いや待って、なんかこの宝箱の蓋……重い……? この隙間って……? あ、あっ……! あっ……!!! ああああああああああああああああ!!!!!!!!!


『スペシャルジュエリーボックスの隠し蓋を発見しました!』

『【◆◆◆麒麟の杖】を入手しました』

「ア゛……! ア゛…………!!!!」

『わうぅん!? (蓋にもあるの~!?)』


 ダメだ、吐くな、堪えるんだ……! 二重底を見つけた時のショックで私は慣れている! 慣れて――――今までも蓋が重い箱、あったかもしれない。


「ぁ……ぁ…………ぁ…………――――」

「お姉ちゃん、終わりました! あれ、お姉ちゃん!?」

「と、とけてる……」

『(´゜д゜`)!?』

「リンネ!? 何が、あったんだ!?」

「リンネ様~~~!!!???」


 もうやだぁぁぁ~~!! バビロンちゃん、バビロンちゃん慰めて……よしよし、可哀想ねイカれ女~って頭よしよしして……。魔神降臨の書使っていい? 使う? 使いたい。


「お姉ちゃん何があったかはわかりませんが、それだけは駄目ですよ!?」

「やらぁぁぁちゅかうぅぅううううううう!!!!!!!」

「こ、これは! リンネ殿を止めないと!!」

『(;´∀`)!?!?』

「バビロンちゃぁぁぁぁん!!! バビロンちゃんたちゅけてええええええ!!!! うえええええええええええええん!!!!!!」


 止めるな、私は使うんだ。降臨の書を使わせろぉぉぉ……!! 離せ、離せぇええ…………!!!

【更新について】

仕事が激務で残業続き、自宅に帰るのが21時過ぎるか帰れない状態が続いております。申し訳ありませんが、更新は自宅に帰らないと不可能なため、不定期更新になると思いますがご了承ください。リンネちゃん、僕にも魔神降臨の書使わせてください……。

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本作をご覧頂き誠にありがとうございます
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ガイド役の天使を殴り倒したら、死霊術師になりました ~裏イベントを最速で引き当てた結果、世界が終焉を迎えるそうです~Amazon版
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