193 準備完了
◆ ローレイ・ギルドルーム【ロビー】 ◆
え~~…………集まったメンバーを、ご紹介します。
『え~~~サリーちゃん行きたくないんですけどぉぉ~~??』
『また現れたのか。徹底的に刻む、塵も残さん』
『あのクソ蛙野郎!!! ムカつくぜ!!! 木端微塵にしてやらぁ!!!』
『最悪。撃滅』
『行こう』
『サリーだけ留守番になってしまうぞ!』
『えぇぇぇ~~~!? あんた達いくのぉ~~???! んっもぉお~~行くわよぉ! 行くぅ~!!!』
『これでこちらは7人ですね』
魔神兵さん達が7人、今復活してる全員が来てくれます。ありがとうございます、間違いなく過剰戦力です……。
『ぎゅぁぁ~~~? ぴゅぃぃ~~?』
「カエルのお肉……? 美味しいのかな……? どうだろうね?」
「ん、美味しい。さっぱりした鶏肉」
「レーナさん、食べたことあるんですか……?!」
「唐揚げで食べた。今では逆に高級食材、貴重な味」
「高いんですか……」
「高かったなぁアレは……」
つくねちゃん、つみれちゃん、レーナちゃん、ハッゲさん。4人が駆けつけてくれました! ありがとうございます、ええ、過剰戦力です……。
『わんっ!! (どろんこ!)』
「遊びに行くんじゃないんですよ~どんどんっ!」
「カエルとは言え、油断はしないことです。侮れませんよ」
『(;´∀`)……』
「カエルか。雨の日に小さいのぐらいしか、我は見たことがないな」
「帰る……? かえる……?」
「後で嫌というほど見ることが出来ますわ」
「可愛いと倒しづらいから、可愛くないと嬉しい」
「可愛いかどうかは…………人によりますわね」
どん太、リアちゃん、千代ちゃん、おにーちゃん、マリちゃん、ティアちゃん、私に、ペルっとしたお方。8人がおります。はい……過剰戦力です……。
「そういえば、真覚醒おめでとうございますわ!」
「おう! ありがとな!」
「んっ! 固定、皆で真覚醒した。ありがと!」
「おお~100になったんですか! おめでとうございます~! 地獄パーティ行ったんですか?」
お、レーナちゃん達皆レベル100になったんだ! 真覚醒の証も足りたってことだよね! よかったよかった~~!! これで真覚醒がワールドに11人になった!? いいね~!
「行った。今日は1階がへるほえ君、美味しい」
「攻略法聞いてりゃ、隠れて浮上する奴も大したことなかったぜ」
「良かったですわ! ちなみに、2階は?」
「…………アイツ」
「打つ手なし、どうにもならんで時間切れだったぜ」
「あ~~……」
1階は良かったのに、2階はランダムでアイツを引いちゃいましたか……。あれは相性難だと倒せないかもですね……。
「まあなんせ、報酬が真覚醒の証ばっかりで助かったぜ」
「すごいでた。7枚、出過ぎ。こんなに要らない」
「あ…………出過ぎってことは、ないと思います」
「確かに、他の人に高く売れそう」
「だな!」
「…………あ~」
「教えておいたほうが良かったかもしれませんわ。恐らくですけれど、真覚醒の証は少なくとも一人辺り10枚から11枚は使いますわよ」
「「…………え? (は?)」」
あ~……。真覚醒の証の使い道、そういえばまだレーナちゃん達は知らないんですね。これ、先に教えておいたほうがいいかも……?
「装備覚醒の書というものがあって、それで各部位都度1枚消費しますわ。上位のレアリティだと2枚や4枚などのものもあるかもしれませんわね」
「聞いてない。うそ、なにそれ」
「ヤベえ……。ちょっと、お昼寝に出品取り消しさせていいか?」
「あ、取り消させたほうが良いかも……」
「ですわねぇ」
「機械系の装備には使えなかったんで、そっちは何か別のがあるかもです」
「え゛」
覚醒の書系、ミスティック装備にしか使ってないから1枚だったけど、これってもしかしてアルティメット、シークレット、スーパー、トップとかに使うと要求枚数増える……? 増えるかも。いや絶対増える。なんか私の直感がそう言ってる!!! 絶対増えるよ、これ。
『――――みなさん、我々は過去に討伐経験がありますが、いかが致しますか? 内容を伝えたほうが?』
「あ! あ~~……」
「出来れば手探りで行きたいですわ!」
『では、我々は後方待機ということで……』
ちょっと待って、なんかカヨコさんの今の一言で凄い嫌な予感がして来たんだけど。なんだろう、魔神兵のメンバーが誰も後方待機に反対しないの!!! あのグスタフさんまで『おう、待機か。待機がいいな』とか言ってるもん! うわあ、うわあ凄い嫌な予感がしてきた……。
「よし、個チャ送って取り消してもらったぜ」
「ぐっじょぶ」
「後1枠、空いてますけど……誰か来ない、ですかね……?」
『ぴゅぃぃ~』
『わうぅぅ~』
『ぴゅあぁ~?』
『わうぅ~~?』
「どん太君、お友達? 白くて、可愛い!」
『ぴゅぃぃ~~♡』
「わっ、わっ、可愛い!! すみません、この子を触っても、大丈夫ですか?」
「え、あ、あ、ど、どぞ……どぞ……だ、じょぶ……ッス……」
そうだった! ティアちゃんをつくねちゃんに紹介してなかった! すんっっごい挙動不審になってるじゃんつくねちゃん! おめめがぐるぐるする勢いだよ!
「つくねちゃん! その子ね、新しいうちの子! ティアラちゃんっていうの!」
「ティアは、ティアラです! ティアって呼んでね」
「ティティティティア、ちゃん、よろしく……。つくね、ッス……」
『ぎゅぁぁぁ~~♡』
「つくねさんに、まっしろちゃん! この、まっしろちゃんは?」
「つ、つみれ……」
「つみれちゃん! 可愛い!! 今から倒すのがこんな子だったら、ちょっぴり悲しい」
「あ、全然違うから、だ、大丈夫かな……」
あれ、でも意外とうまく会話出来てるような。うちの子って紹介したからかな? つくねちゃんも初対面の人相手でもお喋り出来るようになって来たんだ、私も努力しないと……。
「――――ジャジャーーン!! コンバンワー! きぬ、テンセーしましたデース!!!」
【みてみんメンテナンス中のため画像は表示されません】
――――!?
「て、転生!?」
「ハイ! きぬは~もっと魅力的な道を見つけて、またレベル1! やり直しー! 今はレベルが75デース!」
「早くねえか!?」
「え、固定、大丈夫?」
「ノープロブレム! 前よりとっても強い!」
え、まさかきぬさん、レベル99から転生してやり直してもう75にして来たってこと!? 何を倒したらこんなぶっ飛んだスピードで…………。まさか、うみのどーくつのへるほえ君をソロで倒したとか!?
「もしかして、うみのどーくつのへるほえ君、ソロで倒してきたんです……?」
「ピンポーン! オルカもぐもぐ~、ホエールもぐもぐしたよー!」
「そういやソロで倒せてたな……。それにしたって、いやぁ……ギルドのルールだからクラスとかは聞かねえけどよ」
「ニンジャデース! くのいちー!! 今は……オボロ? オボロね!」
「「「「忍者」」」」
ええ……!? 忍者なんてクラス、なかったはず……。まさか、レベル99で真覚醒蹴ってなれる二週目専用クラスとか!? おお!!!? きぬさん、隠しクラスを見つけてきたってやつ!? すごい!!
「て、転職条件とかって」
「シークレット! 教えたら破門ねー。忍者まで教えて大丈夫、なり方教えると、はもーん! ばかもーん? うちくびごくもーん!」
「じゃあ教えられねえな!」
「デース!」
隠しクラスだこれーーー!!!??? えええーー凄い、凄いなあ。そんなのまであるんだ……。でも99になった後1からやり直しって条件だけでも厳しいなあー……。
「皆でレイド、聞きましたー! テンセーすれば回数リセットされるの見たね? きぬも行けるよ、だから行きたいね! 宝箱要らないデース!」
「お、ちょうど良いんじゃねえか?」
「空いてるし、大丈夫!」
「転生すると回数リセットされますのね!? だったら、良いですわね! 行きましょう!」
「ん、行こ!」
「い、いですね、行きましょう。行きましょう」
『ぴゅぃ~~♡』
「やっふーーー!!! あらがとうごぜいます!」
「ありがとうございますですわね」
「それ!」
え! 転生すれば、ダンジョンの入場回数系がリセットされるんだ! へえ~……。全部リセットされるなら、地獄パーティ行き放題なんじゃ?
「あ! でも地獄パーティ、ステラヴェルチェダメよ? 多分、経験値美味しい場所だけオーケー? ダンジョン数少ない、わからないね」
「一部はリセット対象外ですのね。そういえば、発見済みのダンジョンの入場可能回数を確認する欄が増えてましたわね」
流石にダメなのはあるんだ。一部のレベルアップ用ダンジョンみたいなところはオッケー扱いなのかな。あ、本当だ、ダンジョン入場チェッカーとか増えてる!!
「え、本当? あ! 本当だ!!」
「現地に行って確認しなくてもいい。便利機能」
「きぬ、話せるけど読むの苦手よ……」
「翻訳機能使えばいいじゃねえか」
「翻訳使ったら負けよ! きぬは日本人すでので!!」
「ですので、ですわね」
「それ!」
つくねちゃん、わかるよ。この溢れんばかりの陽のオーラに、我々陰の者は近寄ることができない。わかる、凄くわかる。だって今つくねちゃんと目が合ったら、おにーちゃんで言う所の『(´・ω・`)』みたいな顔してたもん。私も多分してる。入っていけないんだこれが……!
「…………つみれちゃんは今日も可愛いねえ~」
「で、ですよね。ふふ……は、入れない」
「わかる」
「ありがとうございます……」
「つみれちゃんは、手を握るの好き? ティアも、手を握られるの好き」
『ぴゅい~……♡ ぴゅぃ~~♡』
「すっかり懐いてますね……。ティア、さん……この子、わっちが居ない時は一人ぼっちだから、寂しそうにしてたら、遊んであげて下さい……」
「つくねさんも、リンネ様の世界から来ている?」
「そうだよ~。つくねちゃんも私と同じ世界から来てるの」
「寂しい時は、一緒にいる!」
『ぴゅい!!』
『わう~ (ぼくもいるよ)』
大丈夫だ、向こうの陽の世界に混ざれなくても、私達には私達を待っててくれる可愛い子がいっぱい居る……!! それじゃ、20人なんだかんだで揃っちゃったし? レイド行こうか。嫌な予感がするレイドコンテンツにさ。
「……ペルちゃ~ん。そろそろ、行こ」
「あ! そうですわね! では、現地に行きますわよ!」
『ジードの村の近くまで転移門を出しましょう。全員の準備が宜しければ、声を掛けて下さい』
…………え、カヨコさん、そんな大規模な転移魔術使えるんですか? どれだけ力を取り戻したんですか? もしかして、もしかするんですけど? 超地獄パーティの更に上の難易度ぐらいの位置にいらっしゃったり……します……?
◆ ◆ ◆
【沼地の王】(推奨レベル90~)
・開放状態【アンロック】
・注意:レイドダンジョン
・最大20人までパーティ編成可能
・NPC参加可能
・レイドパーティを編成する場合、このポータルの【レイドパーティ編成】を選択し、専用のパーティを編成して下さい
・ペナルティ:制限時間30分
・ペナルティ:覚醒スキル発動時、全員に覚醒クールタイム5分発生
・ペナルティ:ダンジョン内での一部召喚系スキル使用不可
┗該当スキルは現在赤で表示されています。各自で確認してください
・毎週地、闇、聖 (金・土・日)曜日に1度まで挑戦が可能
・30秒のカウントダウン後、ポータル内のメンバーがダンジョン内に転送されます
おさらい、覚醒スキルは誰かが使用するとクールタイムが5分発生するから、制限時間の面から見ても合計5回が限界だと思う。そんなクール毎に撃てるとは思えないし。つまり使う人は予め決めておいたほうが良いってこと。
覚醒スキルを使うとデメリットが大きい人、効果量が比較的小さい人は最初に使うべきじゃないだろうから、使うってなると……消去法で行ったら使う人は『ペルちゃんかハッゲさんが最初』って事になって、結果的にハッゲさんが最初に使うで話が纏まった。次がペルちゃん、その次まであれば…………まさかのカヨコさんってことで。
『では、我々は後方待機しますので』
そしてこの後方待機の徹底っぷり、何気にきぬちゃんまで魔神兵さん達と一緒に後方にいるのを見るに、もうね。絶対にある、何かある。ヤバイなにかがあるってバリバリ伝わってくるもん。
「では、行きますわよ!!」
『レイドダンジョン【沼地の王】への転送がリクエストされました……参加人数確認中…………20名』
『30秒後にダンジョンへと転送されます。そのまま待機してください』
うううーー嫌な予感と、初めてのレイドダンジョンにわくわくがあって、複雑だーー!! んでも、よぉし! やることはいつもと一緒よ! 一応できる限りの準備はして来たんだ、頑張るぞーーー!!! 覚悟しろよーキングヘルフロッガー!!!