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164 美人とね、大穴でデート

◆ バビロニクス・大穴 ◆


「ほら、あの穴にも居る! ふふ、また撃ってもいいだろうか?」

『(*´ω`*)b』

「アレが見えるとは……。此方も注意して見なければ、見落とす程ですが」

「見えない! 撃てい!!」


 マリちゃんがね、戦闘に関して完全に得意分野を見つけてしまいました。


『マリアンヌが【スナイピングショット】を発動、クリティカル! メタルスパイダー(Lv,130)に30Kダメージを与えました』

『フリオニールが【カーネイジブラスター】を発動、メタルスパイダー(Lv,130)に9,500Kダメージを与え、撃破しました。経験値 32,500,000 獲得』

『マリアンヌがレベル38に上昇しました』


 マリちゃんが見つける、メタルかジュエル系のモンスターが出てくる、おにーちゃんが撃つ、美味しい! なんというウハウハなシステムよ……。こんなに簡単に鉱石系宝石系素材系を落とすモンスターが居るなら、もっと早く……あ、でも前はマリちゃんも居ないし、フォーマルハウトさんが居ないか! こうなったからこそ、楽勝で狩りが出来るんだ。マリちゃんとの出会いに感謝だね!


「マリちゃん~~すっごいねえ~~!!」

「あ、リンネ……! な、撫でないでと言っているだろう?」

「此方は撫でられたいですが」

「え……」

「じゃあ千代ちゃん撫でちゃお。ちびカムイちゃんにご飯わけて偉い!」

「んっ…………」

『(*´ω`*)』

「あ……」


 どうしよう、マリちゃんに今、大きな犬耳と尻尾が見えた気がするよ……。もうね? あからさまにしゅん……っとしてるの。お耳ぺたーん、尻尾ぺたーん。反対に千代ちゃんはお耳ぴょっこぴょこだねえ。可愛い。ほれほれ、マリちゃんも素直になれっ!


「あ!! へい……フォーマルハウト、あの赤黒い輝きは間違いなくバビロタイトだ!」

『(*´ω`*)!!』


 私の撫で撫でより鉱石が良いですかそうですか。ふーんだ……。まあでも、今のマリちゃんはもう何かを作りたくて仕方ない!! って創作意欲の化身みたいなもんだからね。褒められたり頭撫でられたりも、心から上手く出来た! 成功した! って物が出来た時じゃないと素直に受け入れられないかな~? また今度にしようっか? いーや! なんとしても素直にさせてみせる……!


「あっ」

「これ以上はお耳をもちょもちょしたくなるので!」

「……もちょもちょ、致しますか?」

「し、しないよ!? ダメダメ! 鉱石集めに来たんだから!」


 ああ!? なんて誘惑をしてくるんだ! いつからこんな悪い狐さんになったんだ千代ちゃんは! も、もう、心臓に悪い……!


『フリオニールが【★★バビロタイト鉱石】を入手しました』

『(*´ω`*)』

「この鉱石とオリハルコンを合わせたものがバビロニウム超合金、これとヘルシウムを合わせると……恐らく、もっと凄い金属が出来るはずなんだ。そのためにはインゴット化出来る量の鉱石が必要だから、この量では足りないのだけ――――居るな。ほら、見えるかい? 奥に動いている……2体かな」

『(´゜д゜`)!?』


 マリちゃん、あんだけ熱中して解説してる最中でも気がつくんだ。ええ、どうなってんのよ……。え、いい加減ちょっとステータス見ようかなあ……?


「行くよ? 良いかい?」

『( ・`ω・´)b』

『マリアンヌが【スナイピングショット】を発動、クリティカル! メタルスネーク(Lv,130)に31Kダメージを与えました』

『フリオニールが【カーネイジブラスター】を発動、メタルスネーク(Lv,130)に9,700Kダメージを与え、撃破しました。経験値 32,500,000 獲得』

『マリアンヌがレベル39に上昇しました』

『マリアンヌが【スナイピングショット】を発動、クリティカル! メタルスネーク(Lv,130)に32Kダメージを与えました』

『フリオニールが【カーネイジブラスター】を発動、メタルスネーク(Lv,130)に9,600Kダメージを与え、撃破しました。経験値 32,500,000 獲得』

『マリアンヌがレベル40に上昇しました』

「やったやった! いや、警戒しながら回収しに行こう。中は暗いから、レーザーブレードやシールドは光って的になりかねない。動く相手が居たら伝えるよ」

『(`・ω・´)b』

「凄いですね。何故にあそこまで気配に敏感なのでしょうか」

「知りたいよね~……ちょっと、教えてもらおうかな……」


 流石にここまで凄いと気になる。気にならない方がおかしい。マリちゃんマリちゃんや~ちょっとステータスを見せておくれ~。後、何で気がつくのかも教えておくれよ~。


『フリオニールが【★★バビロタイト鉱石】を入手しました』

『フリオニールが【★★バビロタイト鉱石】を入手しました』

「おお、素晴らしい! 順調に集まっているね、いい調子だよ!」

「マ~リちゃん! どうしてこんなにモンスター見つけるのが上手いのかなっ!」

「ん? ああ、嫌な感じがするというのだろうか。締切を迫ってくる貴族達の手の者や、逆恨みした芸術家仲間の雇った連中が近寄ってくる感じと似ていてね。あれが近くにいると思うと不思議とわかる感じがするんだ。まあ、肌が感じるというのかな? 似てると思ったら段々とわかるようになって来たよ」

「ほえ~~~…………苦労したんだねえ~……」

「だ、だから頭は……ん、ん……」


 なるほど、そんな過去の出来事が原因だったか~……。随分と物騒な話だ……。マリちゃんには、安心して作業出来る、暮らしていられる環境が必要だね! 自由に、伸び伸びと、誰かに狙われるようなことがない場所が!


「マリちゃんが安心して暮らせるように、頑張るね! これからは誰かに怯えず、好きなように生きようね!」

「…………あ、ありがとう」

『(*´ω`*)』

「好きなだけ食べて、好きなだけ寝て、好きな時に鍛錬する。此方も幸せですよ」

「千代ちゃんは少し食べる量考えようか」

「う゛っ゛……」

「ふ……あっはは! ありがとう、ん……じゃあ、好きなだけ作っても――」

「ちゃんと寝て」

『(;´∀`)』

「う、うん……わ、わかった」


 じゃあ、マリちゃんのステータスを見せてもらおうか~? 下層まで行ったらじっくり見られないかもしれない、中層で見晴らしが良くてなんとでも出来る今のうちに見ておこう。ほれ、オープン!!



・ステータス

【名前】マリアンヌ

【レベル】40

【属性】ボス属性・無属性・人間系・中型

【性別】女性

【職業】★★マグナティクス・マキシマイザー

【カルマ値】-800


【HP】250,000 *1.2

【MP】200,000 *10.0

【MGP】20/20


【STR】220+50

【AGI】332+400

【TEC】988+1,000

【VIT】55+300

【MAG】484+400

【MND】551+400


【スキル】

【マグナティクス】

・機械系理解【Lv,9 (MAX,10)】

・魔導具理解【Lv,7 (MAX,10)】

・鉱石取り扱い【Lv,9 (MAX,10)】

・宝石取り扱い【Lv,8 (MAX,10)】

・材質変更【Lv,9 (MAX,10)】


・ウェポンメイカー【Lv,10 (MAX,10)】

・メイルメイカー【Lv,10 (MAX,10)】

・ユニットメイカー【Lv,10 (MAX,10)】

・幻想級魔界技師【パッシブ】

・地獄三姉妹崇拝:最高


・クイックドローショット【MP2%】

・スナイピングショット【MP5%】


・スペシャリティジーニアスEX【スキル枠+10】【TEC+1,000、AGI・MAG・MND+400】

・疲れ知らず【VIT+300】

・危機感知

・神美眼【????】

・力持ち【STR+50】


【装備スキル】

・ペネトレイト発生【 20 】【MP20%】


【装備】

右手:ML-01 EN-HG

左手:なし


頭:見習い魔界技師の帽子

体1:見習い魔界技師の服

体2:黒・レース

足:見習い魔界技師の靴


【アバター:ティスティスコーディネイト・男装の麗人】


アクセサリー【指】:ハイシールドユニット-1【ペネトレイト 5 】

アクセサリー【腕】:ハイシールドユニット-2【ペネトレイト 5 】

アクセサリー【首】:ハイシールドユニット-3【ペネトレイト 5 】

アクセサリー【他】:ハイシールドユニット-4【ペネトレイト 5 】




 ――――あ、狂ってるわ。ありがとう。狂ってるわ。


「じっと見つめられると、は、恥ずかしいな……」

「あ、ごめん。顔が良かった」

「い……!? そ、そういうことを言う!!」

「リンネ殿……すぐそうやって……」

「え? 千代ちゃんも今日はふわふわだし毛艶いいし。いいねぇ……」

「……っ! も、もう!」

『(;´∀`)……』


 いやぁ~こんな美人2人と護衛の騎士が一緒に来る場所がね、砂埃っぽい大穴っていうね。普通ならこのメンバーならほら、もうちょっと綺羅びやかなところで遊んだり何か楽しんだりするもんじゃない? あ、ジメッとした私にはいい場所かもしれないけど。うん。だって千代ちゃん達だけが一緒なら思いっきり楽しめるだろうけど、沢山の他人の目があるところで思いっきりはしゃぐなんて、私には出来ないだろうし? そう、ここであってる。あってるなあ……?


「よし、じゃあ美人成分を二人分も摂取したし! 下層目指して行ってみようか!」

「…………此方も、撫で撫で成分を、摂取、しました」

「え? なんて?」

「なんでもございません!!!」

『(*´ω`*)……!!』

「き、切り替えて行かないとな。気を抜いたら、あっという間にバラバラにされてしまうかもしれない。シールドは……あ、ペネトレイトと言ったか。張っているものの、どこまでの性能かまだ実感していないからな……気休めと思っておくよ」


 それメッチャ強いですマリアンヌ先生。でも過信は良くないのはあってます先生。


「ん! そうだね、気休め程度と思っておこうね! いざって時はペネなんかより、判断力と瞬発力が物を言うんだよ!」

『(`・ω・´)b』

「なるほど。そういった経験も積んでいきたいな」

「きっと、これから嫌というほど積めると思いまする……」

「…………か、覚悟しておくよ」


 確かに! あ、そうだ。今日も地獄パーティ行こうかな、どうしようかな? 今日は何が出るかなー楽しみだね! あ、大穴の底も楽しみだ! いやー楽しみがいっぱいだなあこのゲーム、時間がいくらあっても足りないよ~~!! ああ、これがマリちゃんの『作りたい』と一緒のやつか! なるほど、私も夜更かししがちだし……マリちゃんに注意出来るような人間じゃないかも! 気をつけないとね、マリちゃんに『リンネが夜更かししているんだから、我もする』なんて言われたら、否定できなくなっちゃうもんね! うんうん、自制心を身に付けないとねー……。


 ――――誰かみたいにやりすぎて熱出しちゃうし? も~……。今頃寝込んでるんだろうなあ~……。


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本作をご覧頂き誠にありがとうございます
 宜しくお願いします!
ガイド役の天使を殴り倒したら、死霊術師になりました ~裏イベントを最速で引き当てた結果、世界が終焉を迎えるそうです~Amazon版
アース・スターノベル様より出版させて頂いております!
― 新着の感想 ―
[良い点] マリちゃん見つける、撃つ、フォーマルハウト先生も撃つ、経験と素材ゲット。うんマリちゃんにとって夢のような場所だな(笑)しかし千代ちゃんも注意してみないとわからないんだな。凄いな!! それは…
[一言] 千代ちゃん先住猫みたいな甘え方してる… 男女混合型ハーレム構築してますね、バックストーリーが全体的に重めなだけに「良かったねぇぇえ…」ってなる この中でバックストーリーが現状あるのかわから…
[一言] 危機察知は生前から生えていたものなのか··· 締め切り近づいたら逃亡する系作家さん···
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